ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

マレー語

再会と新しい出会いと...

地域研究とは自己の映し鏡である、と十数年前に教わりました。研究だけでなく、人間関係でも同様でしょう。自分の価値観が相手に反映されて、そのフィードバックが自分に返ってくるのです。特に、海外に出た時、公的な目的以外の自由な時間に、どこへ行き、…

シンガポール雑感とお土産の話

シンガポールといえば、私が小学校の頃だったか、父方の叔母が医学会出席のためか何かで出かけ、タイガーバームをお土産に買ってきたことを覚えています。日本でそういうものが珍しかったのか、シンガポールらしかったからなのか、今では判然としませんが、…

よい言葉かけとよい心がけを

昨日は、町の夏祭り。ゆかた姿の子ども達と大人で賑わっていました。 ...と、ゆかたにまつわるある過去の経験が蘇ってきて、過去が現在をつくるとはこういうことなんだ、と思わされたんです。その経験とは、決して愉快な楽しいものではなく、私にとっては、…

『メムリ』の最新記事より

メムリ(http://www.memri.jp) Special Dispatch Series No 1981 Jul/30/2008 アラブ世界の民主主義欠如に責任があるのは知識階級である エジプトのリベラル派で、アハラム戦略政治研究センター所長のアブドルムニーム・サイード(Dr.’ Abd Al –Mun’im Sa’i…

契機を発展させる原動力

今日から8月。おとといと昨日は、比較的涼しかったので、助かりました。民博での作業も行き帰りの道も、とても楽でした。どうも最近、だらけ気味なのかと反省していましたけれども、やはり暑さも影響していたんですね。 それにしても、カレンダーをめくって…

世の中広しといえども...

先程、ロンドン在住の広東系マレーシア人女性から連絡をいただきました。いつも文章を書くのはご主人の役目だとばかり思っていたので、とても珍しく思いました。 もっとびっくりしたのは、彼女が大家族の出身だと書かれてあったことです。知り合って17年にも…

背景や根本原理を知ること

昨日、ミルトスからの広告を眺めていたら、「ユダヤ暦5769年」とあるのに気づき、(これでは歴史認識や時間感覚が全然違うわけだ)と今更のように感じました。 日本に生まれて一番うれしかったことは、長い伝統を持つ古い国の一つに入ることです。とはいえ、…

新しい段階に向けての準備を...

「ユーリの部屋」の購読者数がまた一人増えたそうです。ありがとうございます。どなたが「買って」くださっているのでしょうか。そこは個人情報保護が働いているらしく、私にはわかりません。最近始まった「はてなブログ」の統計によれば、「ユーリの部屋」…

ムスリムによる自己批判の兆候

このところ、何だか同じような話題で飽きてきました。マレーシアの研究でも、もっとおもしろくて刺激的な話があればいいのですけれど、何だかあっちにフラフラこっちにフラフラと言った感じで、それでも人々が何とかたくましく生きているっていうところでし…

『異端者と呼ばれている私』(5)

Jessica Stern氏の『神の名におけるテロ』を一週間かけてようやく再読し終えました。ケネディ・スクールでStern先生は、「このテロリズムのコースは、きついし混乱するものなのですよ」と学生さん達に警告するそうですが(p.135)、本当に、この一冊だけでも…

一歩前進した『ヘラルド』裁判

今日付の英語版はてな日記‘Lily's Room’(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20080505)には、マレーシアのカトリック週刊新聞『ヘラルド』マレー語版での神の名の問題について、一応の勝利判決が出た旨、ニュースを掲載しておきました。当然の帰結とはいえ…

マレーシア教会指導者のご逝去

前言を翻すようで恐縮ですが、マレーシアから入った緊急ニュースをお知らせしたく、「ユーリの部屋」を再開することにいたしました。マレー語版『子ども達のための聖書』を送ってくださったキリスト教組織のスタッフより(参照:2008年4月26日付「ユーリの部…

マレー語・聖書・キリスト教

今朝、『子ども達のための聖書』と題するマレー語の本がマレーシアから届きました。聖書物語を子ども向けにやさしくリライトしたもので、私の知り合いも訳者の一人に含まれています。実はこの本、出版元のオフィスで、その他のマレー語のキリスト教文献と一…

キリスト教連合と 『ヘラルド』裁判

昨日のマレーシアの電子版新聞『マレーシア・キニ』(http://www.malaysiakini.com)によれば、Rustam A. Sani氏が昨朝早く、呼吸困難で逝去されたとのことです。64歳でした。 この方のマレー語著作『新マレー人とマレーシア民族』(“Melayu Baru dan Bangsa…

歴史を知って誇りを持つ

昨日は一日中、シカゴ大学が再版した『モスレムの土地におけるキリスト教文書:全モハンメド教徒におけるモスレム出版とクリスチャン出版に関する活動の研究』(1923年(大正12年)出版)という興味深い文献を読んでいました。マレーシア(と言っても、現在…

ハートフォード神学校について

昨日は、一通りまとめが終わったところで、気が抜けたのか、どっと疲れが出てしまいました。なんでこの程度で、と我ながら思いますけれども、「価値観の違いを認め合う」とは、このような作業の連続だということの証左でもあります。 ところで、2007年8月23…

クラシック音楽と聖書の話題

新しいCD視聴は、ここしばらくお休みだったのですが、ふと気がつくと、昨朝、主人が新しいCDを3枚購入しようと言ってくれました。何分、古い録音の海外輸入盤なので、良質なのにとても安く買えるのだそうです。こういう点では、私の方が得意だということで、…

石井桃子先生、さようなら...

昨日の『朝日新聞』夕刊で、石井桃子氏が101歳でお亡くなりになったとの報に接しました。この「ユーリの部屋」でも、2007年10月29日・2008年1月5日付で書かせていただきましたので、なんとなく気落ちした気分です。1月には車椅子で朝日賞を受賞されたとの記…

マレー語・ムスリムと聖書・アラブ

昨日付のはてな英語版ブログ“Lily's Room”(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2)では、マレーシアの首都圏にあるカイロス研究センター所長のDr. Ng Kam Wengの最新版論説を引用させていただきました。もちろん、複写引用に当たって許可をいただくのですが、…

Goh Keat Peng論文の補足と所感

昨日の「ユーリの部屋」で書いた内容に、補足と所感をつけ加えたいと思います。 1.補足 連邦憲法第149条にISA(Internal Security Act)と括弧付きで入れたのは、Goh Keat Peng論文の原文にそのように書いてあったからです。実際は、私の手元にもそれぞれ…

研究活動を支える人々の存在

昨朝メールを開くと、Uさんから早速、ワークショップの写真数枚が届いていました。雰囲気がよく出ている写真です。とても残念なことに、会合の間もきめ細やかに対応されていたUさんが、今月末でご退職との由。密かに頼りにしていたので、淋しく思います。キ…

ワークショップに出席して....

昨夕は、6時から9時近くまで、同志社大学神学部の先生方と院生の方達に混じって、スイスのチューリヒ大学神学部長のSamuel Vollenwider教授を囲むワークショップに参加させていただきました。 2008年3月25日付「ユーリの部屋」で書いたように、またドイツ語…

復活祭とプリム祭と

今月は、学会発表前は片付いていたのに、いつの間にか、資料などが山積みになり、家計簿をつけるのも滞ってしまっています。記録をきちんとつけておくことや、資料を整理することも、自分の大切な仕事のうちだと認識しているので、これは早急に済ませなけれ…

聖金曜日の思い出 マレーシア編

こうしてブログを書き始めて、昔の愚痴やら反省やら悔恨やらが頻出することに内心忸怩たるものがありますが、同時に、いつの間にか封印してしまっていた感情や思い出を表現することで、現状と将来に意欲と希望がわいてきます。 私の二十代前半までは、ちょう…

組織や肩書ではなくその人自身を

というわけで昨日は、いささか気抜けしたような感じがしました。 案の定、今日の午前11時過ぎになって、ようやく17日付名古屋発消印、18日付こちらの郵便局消印の速達が届きました。つまり、例のおばさんが自分を守ろうとしていい加減なことを言ったようなの…

東京から帰って来ました

しばらくお休みの続いていた「ユーリの部屋」ですが、この辺りで再開することにいたしましょう。実は、風邪なのか花粉症の再発なのか、このところずっと咳と鼻づまりと涙目が続いているので、もうしばらく休んでいたいのですけれども。12日と13日には、東京…

「ユーリの部屋」再びお休みします

これから、しばらく没頭すべき準備等がありますので、「ユーリの部屋」はひとまずお休みさせていただきます。明日、もし余裕ができれば日文研の講演会に行く予定ですが、この分では多分欠席して準備の続きをすることになるでしょう。また、あさっては梅田で…

相手の目線に立つ

突然ですが、あることばの使い方について、ふと立ち止まりました。 ・「親の目線に立って話しなさい」と子どもには決して言わない ・「先生の目線で発言しなさい」と生徒や学生には言えない ・「日本人の目線に合わせなさい」と外国人留学生に指導することは…

マレーシアのクリスチャンとのご縁

おととい、主人がテレビをいじっていて、「あ、この人いいねえ」と言うので画面を見てみると、ギドン・クレーメル率いる弦楽奏団の来日公演が放映されていました。口を半開きにして奏する姿など、庄司紗矢香さんはこれをマネしているのかと思いましたが、そ…

マレーシア総選挙とキリスト教会

来月8日には、マレーシアで総選挙が行われる予定です。今日付英語版はてなブログ“Lily's Room”(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2)では、『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』から、マレーシアの教会と選挙政治の関係についての記事を1件のみ複…