ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

短い報告その2

今日は、花粉でお休みしていた近所の小高い山への朝のお散歩を再開。爽やかですっきり、いい気分です。 その後、新年度に入ったスペイン語講座をラジオで聴きました。テキストは単文のやさしいものなのに、放送では、ご担当の先生ができるだけたくさんの生の…

短い報告その1

今日買ったCDは、次の2枚です。 ・Johann Sebastian Bach, "Goldberg-Variations" Andrei Gavrilov, Deutsche Grammophon, 1993. ・『日本作曲家選輯 黛敏郎 バレエ音楽「舞楽」・曼荼羅交響曲』ニュージーランド交響楽団・湯浅卓雄(指揮)(2005年) 曼荼…

亡命した人の心境を抜粋する

ミラン・クンデラ『無知』(西永良成・訳)集英社(2001年)から ・あらゆる予見は間違う。それが人間にあたえられている稀な確信のひとつだ。(p.18) ・予見は彼らがみずからの現在時をいかに生きているのかを理解する最良の鍵になるのだ。(p.18) ・夢と…

次のステップに入る前に

もうそろそろ、花粉の飛沫が軽減され、ずいぶん楽になってきました。ようやく、しばらくお休みしていた課題に取り組めそうです。 しかし、花粉症のおかげで、ミラン・クンデラの小説に集中できましたし、同時並行的に、加藤周一氏の『日本文学史序説』とセル…

小説は人生の研究

毎年この時期になると、花粉のせいもあり、木の芽時でもあり、憂鬱になる傾向があります。昨日も、「バッカじゃない?」と言われ続けて、恐怖心の中でもがいていたことを思い出し、すっかりブルーになってしまいました。 結婚してからは、主人に繰り返し「馬…

新聞記事から思い出したこと

今朝の朝日新聞には、シカゴ大学のノーマ・フィールド教授の「天皇制」と「文学」を軸とする短い記事が掲載されていました。源氏物語の読み方、例えば、経済的基盤と恋と権力が重なる構図、目の前にないものに対する根源的欲求つまりあこがれが人間にとって…

クンデラが投げかける問い

買い物のついでに立ち寄った小さな本屋さんで新刊雑誌を見ると、著名人の書棚が写真に掲載されていました。 意外に乱雑だなと思ったのが、日野原重明氏。あまりにいろいろ活動されているからなのか、単に秘書にも整理させたくないのか、実はそういう性格なの…

私流の音楽や本の愉しみ

昨日のN響アワーで、池辺晋一郎氏が13年間務められた案内役を降りられることを知りました。いつまでも同じ人が担当では、ということなのでしょうが、長かったような短かったような...。 この番組では、葉書を高橋美鈴アナの時に読み上げていただいたのが一番…

ミラン・クンデラを読む 《続々》

昨日のように、トーマス・マンについて書くと、いかにも前現代作家といった風情を感じるのですが、皆様はいかがでしょうか。 というのも、このところ、ミラン・クンデラの作品を読み続けていて、抒情性からの脱却、共産主義批判と反全体主義、パラドックス、…

トーマス・マンの『無常礼賛』から

》Wann machst du das alles nun?《 今週、ラジオでドイツ語を勉強中、トーマス・マン(1875-1955年)の随想“Lob der Vergänglichkeit”(『無常礼賛』)に出てきた一文です。 今日はこの文章について、少し書いてみたいと思います。実は、復習を兼ねて再び聞…

ミラン・クンデラを読む 《続き》

この時期、寒くもなく暑くもなく、一年中で最も希望に満ちた時のはずなのですが、どうも黄砂と花粉の影響が今年は強いらしく、薬を飲んでも(飲まなくても)、頭がぼんやりしています。あ、いつものことかもしれませんが。喉まで痛いのが、いやですねぇ。 と…

犬養道子氏の著述から

4日前に近所の図書館で『婦人之友』(2009年4月号)を読んで以来、改めてしみじみ考えさせられていることがあります。それは、犬養道子氏の連載随想の一つ「星を見る」(pp.146-149)の冒頭部分です。少し引用してみましょう。 この四月で満八八歳になります…

昨日の補足その他

昨日のCD紹介では、時間の都合もあり、曲名の細部を列挙しませんでした。有名なレクイエムなので、ご存じの方も多いかとは思いますが、念のため、今日の「ユーリの部屋」で補足させていただきます。 ・フォーレとアンドレ・メサジュの『小ミサ曲』("ヴィエ…

クンデラの続きとレクイエムなど

先週の今頃は、懇親会で楽しく過ごしていたのでした。 「みのもんた」先生が、「論文なんて、ご飯食べずに集中すれば、3日で書ける」と豪語されていたので、思わず、「いえ、3日では書けません!」と反論しました。分野にもよるのでしょうが、私は、だめです…

パキスタン動向に関する報道

「メムリ」(http://memri.jp)Special Dispatch Series No 2265 Mar/13/2009 「パキスタンの全市がタリバンの手の届くところにある」 2009年2月16日、タリバン戦闘員とパキスタンの北西辺境州(NWFP)政府は“平和とシャリーア(イスラム法)の交換”取り決め…

花粉症の季節にクンデラを読む

昨年の今頃も、鼻づまりや鼻水、くしゃみなどと格闘していたのでした。 いろいろと工夫はしているのですが、やはり、環境問題とも関わっているのでしょうね、この花粉症。気づいたのが18歳の大学入学時から。当時は、(なぜ沈丁花の咲く頃になると、いつも鼻…

ここでひと休みを

昨日の学会発表は、何とか無事終了。今少しほっとしています。 日曜日の午後にキリスト教の学会を開くなんて、と初めはびっくりしていましたが、どうも会場予約の都合もあったようです。20名ほどの小さな集まりだったものの、れっきとしたミッション系大学の…

アラブのリベラリズム動向

「メムリ」(http://www.memri.jp) Inquiry and Analysis Series No 498 Mar/6/2009 「レジスタンス再考―アラブリベラル派の批判と意見」 ダニエル・ラヴ(MEMRIの中東・北アフリカ改革プロジェクト長) 本論文はジハード・テロリズム脅威モニタープロジェ…

安藤忠雄:知的体力も礼儀の一つ

昨晩、マレーシアとキリスト教と植民地支配の因果関係について、夢中になってしゃべっていたら、我が家のペット「ぴょんぴょん」が甘えた声で言い出しました。「ねぇ、ぼくもそんなに熱くなれるテーマがほしいよ。テーマちょうだい」。 いや、別にこっちは熱…

楽しさではなく質の向上を...

さて、昨日は、マレーシアから無事、週刊新聞『ヘラルド』と月刊誌『カトリック・アジア・ニュース』が届きました。 『ヘラルド』(1 March 2009, Vol.16, No.07)の方は、おとなしく指示に従い、第一面の右肩上に太字で“UNTUK AGAMA KRISTIAN”(キリスト教…

マレー語の神の名をめぐる裁判(3)

一連の騒動を並べてみて(参照:“Lily's Room”(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20090302))、ふと思い出したのが、マレーシアの州歌とマレー語の禁止用語の関連性です。 数年前、マレー語におけるアラビア語・ペルシャ語・サンスクリット・トルコ語など…

いったん休憩

「マレー語における神の名の問題」に関する高等裁判所の判決およびその直後の撤回(「クリスチャンはやはり‘Allah’を用いてはならない」)には、ほとほと呆れたというのか、何をやっているのか、という感じです。 ムスリムにとって、神の名が非常に重要だと…