ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

聖書翻訳

中国のキリスト教の動向

昨日、関西セミナーハウスより、財団法人日本クリスチャンアカデミー機関誌『はなしあい』(第495号)が届きました。 この中で、関東活動センター所長に就任されたばかりの薛恩峰先生が「中国のキリスト教ブームを解く」と題してお話された概要の掲載があり…

イスラームをめぐる英マの関係

昨日の予告通りの内容を書こうと思い、昨晩からHugh Goddard教授のマレーシアとナイジェリアに関するムスリム・クリスチャン関係の論文‘Christian-Muslim Relations in Nigeria and Malaysia'Lloyd Ridgeon(ed.) "Islamic Interpretations of Christianity" …

優し過ぎるクリスチャン?

今日は、大雨のために、一日中本を読んで過ごしました。 本といっても、これまでたびたび言及したMark Beaumont氏の『ムスリムとの対話におけるキリスト論:9世紀と20世紀のムスリムのためのクリスチャンによるキリスト提示の批判的分析』(2005年)という博…

『異端者と呼ばれている私』(5)

Jessica Stern氏の『神の名におけるテロ』を一週間かけてようやく再読し終えました。ケネディ・スクールでStern先生は、「このテロリズムのコースは、きついし混乱するものなのですよ」と学生さん達に警告するそうですが(p.135)、本当に、この一冊だけでも…

ハートフォード神学校について

昨日は、一通りまとめが終わったところで、気が抜けたのか、どっと疲れが出てしまいました。なんでこの程度で、と我ながら思いますけれども、「価値観の違いを認め合う」とは、このような作業の連続だということの証左でもあります。 ところで、2007年8月23…

研究活動を支える人々の存在

昨朝メールを開くと、Uさんから早速、ワークショップの写真数枚が届いていました。雰囲気がよく出ている写真です。とても残念なことに、会合の間もきめ細やかに対応されていたUさんが、今月末でご退職との由。密かに頼りにしていたので、淋しく思います。キ…

ワークショップに出席して....

昨夕は、6時から9時近くまで、同志社大学神学部の先生方と院生の方達に混じって、スイスのチューリヒ大学神学部長のSamuel Vollenwider教授を囲むワークショップに参加させていただきました。 2008年3月25日付「ユーリの部屋」で書いたように、またドイツ語…

復活祭とプリム祭と

今月は、学会発表前は片付いていたのに、いつの間にか、資料などが山積みになり、家計簿をつけるのも滞ってしまっています。記録をきちんとつけておくことや、資料を整理することも、自分の大切な仕事のうちだと認識しているので、これは早急に済ませなけれ…

ヨハネ受難曲とマタイ受難曲

昨日は、聖金曜日すなわち受難日ということで、マレーシアの思い出を綴ってみました。また、今日の英語版はてなブログ日記"Lily's Room"(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2)には、マレーシアの英語新聞から、関連記事を複写掲載しておきました。ご関心のあ…

組織や肩書ではなくその人自身を

というわけで昨日は、いささか気抜けしたような感じがしました。 案の定、今日の午前11時過ぎになって、ようやく17日付名古屋発消印、18日付こちらの郵便局消印の速達が届きました。つまり、例のおばさんが自分を守ろうとしていい加減なことを言ったようなの…

東京から帰って来ました

しばらくお休みの続いていた「ユーリの部屋」ですが、この辺りで再開することにいたしましょう。実は、風邪なのか花粉症の再発なのか、このところずっと咳と鼻づまりと涙目が続いているので、もうしばらく休んでいたいのですけれども。12日と13日には、東京…

「ユーリの部屋」を再開します

二日間、お休みをいただいた(正確には勝手に休みをとった)「ユーリの部屋」ですが、ここでひとまず再開いたします。「ひとまず」というのは、3月12日と13日に東京での聖書翻訳ワークショップに出席するため、もう一度お休みするつもりだからです。ただし、…

「ごきげんよう」の使われ方など

2008年2月23日付「ユーリの部屋」の末尾で、「ごきげんよう」の使い方について、少し触れました。 当時の大学院の授業では、上流階級の人々が「ごきげんよう」を用いるのだと諭され、「小塩節先生の系統のキリスト教は上流階級のものであり、ユーリさんには…

マレーシア研究と聖書問題

昨日は、電子版新聞『マレーシアキニ』がメールマガジンで送ってくれた新刊書紹介の中から、一冊を注文しました。パソコン上の手続きが不調で戸惑ったのですが、メール連絡すると、すぐに代行してくれ、しかも対応がきちんとしていたので、助かりました。ど…

「煙れる亜麻」/「ほのくらき燈火」

太田愛人先生のお話があまりにもおもしろかったので、新渡戸稲造の矢内原忠雄訳『武士道』や会場で買った太田愛人先生のご著書を、ラインを引きながら夢中になって読んでいるところです。なるほど、10年前には頭で読んでいたのが、今なら多少は実感を伴って…

ワークショップ・学会の発表など

昨日は、タイミングよく事が運び、心地よく過ごせました。まず、午前中、財団法人日本聖書協会から前日に届いた郵便の件で、電話をかけてお問い合わせをしました。翻訳部に新しく入られた先生が応対してくださり、明快で丁重ななお答えにすっかりよい気分に…

多様性への希求とは

昨日は、またまた後退した意見が出てきて、正直なところ、不愉快になりました。勝手に読んでおいて、自分の意に沿わない個人的見解は書くな、と言われているようなものです。読みたくなければ、読まなければいいだけです。全体を通さず一部だけ読んで、いち…

神戸バイブルハウスにて(5)

ところで白方先生は、ご両親がプロテスタントでいらしたので、子ども時代から教会学校にも通い、青年期に信仰の自覚を持たれ、結果的に「脳神経外科を専攻してよかった。医療現場での経験からも、神の存在を認めざるを得ないことがわかった」という意味のこ…

神戸バイブルハウスにて(1)

昨日の午後は、私も一会員である神戸バイブルハウスへ、久しぶりに講義を聴きに行きました。 神戸バイブルハウスは、日本聖書協会の関西支部の位置づけにありますが、元ノルウェー海員教会の会堂を使用しており、こざっぱりと落ち着いた清潔な雰囲気を醸し出…

前田護郎主筆『聖書愛読』(10)

しばらくお休みしていたシリーズ、再開いたします。毎回、前田護郎先生シリーズを楽しみにリンクしてくださっていた皆様、お待たせいたしました。数日前、教文館からのメールマガジンに、また前田護郎先生の選集『聖書の思想と言語』が紹介されていました。…

論文ごっこ?

「早く論文書いたら?もったいない」と今回も言われましたけれど、本音を言えば、あまりやる気がないのです。すっかり志気が落ちてしまっているからです。日本語では特に書きたくない!だって、私のテーマは、英語論文では、早いところで1970年代にもう出て…

実利的な話と高尚さを装う話

と、疲れに任せて(?)またまた愚痴を書いてしまいました。まあ、物言わぬは腹ふくるる業ですから。「ブログっていいですよね」と、新渡戸シンポの頃、S子さんが言っていました。(久しぶりにS子さんのご登場です!)はい、そう思います。人を理解するのは…

若き日に師を見極めること

去年東京で再会したマレーシア聖書協会の華人翻訳コンサルタントから、2日前、今夏出版されたCDやマレー語新約聖書に関するお返事をいただきました。 CDやマレー語新約聖書は送ってあげられるけれども、残念ながら、最新版マレー語聖書のストックは既になく…

キリスト教をめぐる彼我の相違

昨日の午後は、京都のとある場所へ某試験を受けに行きました。ほとんど趣味化している受験ですが、私にとって、いつかは是非とも合格したい試験なのです。これが済んだら、次に受ける試験はもう予定してあります。自分がいかにデキナイかの再認識を繰り返す…

前田護郎主筆『聖書愛読』(1)

2007年11月2日付「ユーリの部屋」で触れた教文館のメールマガジンが、今日も届きました。繰り返しになりますが、宣伝がてら、その一部を以下に複写いたします(ただし、私は教文館の回し者ではありません、念のため)。◆『前田護郎選集1−聖書の思想と言語−…

リサーチと人間関係

昨日はキリスト教史学会から学会誌が届きました。「阪神淡路大震災における教会」という公開シンポジウムの報告や、内村鑑三と新渡戸(太田)稲造のアメリカ滞在期経験や中国・台湾でのキリスト教問題など、興味深いタイトルの論文や研究ノートが多く掲載さ…

インドネシアとシンガポールと...

このブログ日記を書く前に、今朝方、韓国聖書協会の総主事でいらっしゃるミン先生から、昨年6月初旬に届いたメールを読み直してみたところ「自分の研究に対してさらに献身的に取り組み、国際社会に向けて、その結果を報告するよう、心より望みます」と書かれ…

インドネシアの聖書協会

今年、インドネシアから来られた総主事は新任のDuta Pranowo先生で、スシロ先生と同じくジャワ系の方でした。レセプションの時、スシロ先生が「ユーリはマレー語がわかるんだ」とうれしそうに紹介してくださったのが、とても面映ゆかったです。 マレー語の聖…

イスラーム圏内のキリスト教

昨晩、キリスト教史学会から、今年9月に開かれる研究大会での発表申込みが受理されたとの通知をいただきました。頑張らなくちゃ! 日本国内のキリスト教関連の学会は、従来、ドイツやアメリカやイギリスの神学や聖書学の後追い研究や、日本のキリスト教史が…

アジアの聖書協会総主事(後編)

出だしから、話はいきなり来年に飛びますが、ネット版キリスト教系新聞の記事によれば、次回の国際聖書フォーラムのテーマは「聖書翻訳について」だそうです。ますます楽しみ!!別に依頼したわけでもないのに、気がついたら、自分のテーマに深く関連する形…