ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

2013-01-01から1年間の記事一覧

「無限の可能性」論の陥穽

「子どもの可能性は無限だ」と唱えつつ、教育に当たる流れがあります。 実は何を隠そう、この私でも記憶に鮮明なのが「無限の可能性を秘めている」という小学校から高校ぐらいまでのおだて言葉。 ところが、それを聞きながら「無限の可能性」の持ち主である…

パレスチナ問題と日本の関与

オスロ合意二十周年(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130918)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130920)と日本のプロジェクトについて、ダニエル・パイプス先生に率直なご意見を伺ったところ、毎度のことながら、原則に忠実で簡潔なお返事をいただ…

人とはわからないもの

ところで、9.11の十二周年ですが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130911)、驚くべき再現がありました。十二年前の当日の夜、ラジオで電話インタビューをフィラデルフィアから受けていたダニエル・パイプス先生の録音番組の再生です(http://pub.ne.jp/…

イスラエルの考古学と伝統

10日前のニュースです。何年か前に、「ダビデ王は存在しなかった」と発言された外国人のご講演を聴きました。びっくり仰天しましたが、その教授、以下のニュースにはどう反応されるのでしょうか? 中東情勢が陰鬱で混沌とした中、イスラエルのニュースは明る…

オスロ合意から20年後に.....

去る9月13日はオスロ合意式典から20年。ダニエル・パイプス先生はワシントンの会合で思い切った総括発言をされた後は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20130919)、「コメントもないし、新たなニュースもない」と、あっさり沈黙を保っていらっしゃいます…

日本の移民政策案に異議あり

『日本の未来について話そう―日本再生への提言』を読了(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130908)。 1. 英語論考文からの邦訳作業に没頭する一年半を過ごしているためか、日本語で書かれた本が何とも情緒的で短時間で読めてしまうのに驚いた。旧知の内…

シリア攻撃に対するイラン

「メムリ」(http://memri.jp) Special Dispatch Series No 5429 Sep/10/2013 攻撃されれば、シリアは米、サウジ、ヨルダン、トルコ、EUを攻撃。イスラエルは潰滅―イランが考えるシナリオ― シリアのアサド大統領が自国民に化学兵器を使用したとする報道が流…

9.11の十二周年

トルコは親日的なのだから、批判的なことを言うべきではないと怖い顔で叱りつける方がいるそうです。しかし、トルコも2002年以降、政治が巧妙ながらもイスラミスト政権が主導権を握り、徐々に変化しているのであって、現在首相を務めているエルドアン氏が過…

隠された意味を探る

昨日の9月9日は重陽の節句でしたが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070909)、ダニエル・パイプス先生のお誕生日でもあります。ウェブ上で公表されているので、私も昨年冬に訳業を依頼される前から存じ上げていましたが(と言ってもご自身ではなく他人…

難航するシリア攻撃

『ロイター』(http://jp.reuters.com) 「米国のシリア攻撃計画、ホワイトハウスの議会説得工作は難航」 2013年 09月 9日 [ワシントン 8日 ロイター] - 米上院で対シリア武力行使容認決議案をめぐる重要な採決を11日に控え、ホワイトハウスのマクドノ…

キューバを理想化する人々

日本の若い世代の中で、現在および将来に経済的な不安を持っている人達が、なぜかキューバを理想化し、共鳴しているらしいというウェブサイトに偶然目が留まりました。私は内容に全く賛成していないので、ここではアドレスを挙げませんが、昨日も書いたよう…

自己中心に都合良く見るな

ミッチェル・バード博士(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130102)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130121)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130122)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130308)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/2013040…

低迷の根本原因

昨日の訃報に接して(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130905)、ふと我に返って来し方行く末を考えると、現在の日本の苦境や低迷もむべなるかな、と思うのです。 世界大学ランキングで上位に食い込むことを焦っているかのような記事が、今朝の新聞にも出…

マレーシアからの訃報

今朝方、1990年代前半にお世話になっていた広東系牧師のエディ・ホー先生が逝去されたとの報に接しました。 ペナン出身で、確かマラヤ大学のご出身だったかと記憶しています。南アで神学博士号を授与されました。ご闘病に入る最近まで、神学院長を務められて…

地域における使命感

以下のイスラエルの意思表示はお見事です。動乱の続く中東地域で唯一、安定して平和な中で発展を続けることによって、地域内に光を照らすという使命です。「彼らが襲撃し続ける間、我々は建設し続ける」という表現は、ヘブライ語で普通に使われるのでしょう…

イスラーム主義の本質と動向

「メムリ」(http://memri.jp) 1.Special Dispatch Series No 5390 Aug/28/2013 大統領も最高指導者には楯突けない。攻撃にはテルアヴィヴ、ハイファ破壊で対抗 ―イラン体制派幹部の発言― 最高指導者専門家会議の議員で、テヘラン金曜日礼拝指導者ハタミ(Ah…

昨年のガザ紛争その後

昨年のガザ紛争(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20121122)以降のイスラエル国防軍の援助物資搬送記録の続きです(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130703)。「え?まだやっているの?」と言う人には、しばらく黙っていてもらいましょう。(https://tw…

メディアの中途半端な報道

懲罰としてのアサド体制打倒に向けてのシリア攻撃は中途半端で、何ら解決にも至らないどころか、より混沌へ導くというのが、パイプス先生のお仲間学者達の一定の共通理解のようです。 「日本はアメリカの同盟国なのだから、アメリカが証拠をきちんと提示すれ…

日々のハードワーク

(https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima) Please listen to it carefully! Dissecting Western Policy toward Syria www.danielpipes.org (http://www.danielpipes.org/13324/western-policy-syria?fb_action_ids=10201491155675262&fb_action_types…

同じ時間帯を生きる

エルサレムのレヴィ君から(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130629)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130715)、おととい突然メールが届きました。 「この頃、翻訳が出てなくて淋しいよ。バカンスなの?」 バカンスどころか、毎日せっせこと、これ…

井の中の蛙にならずに....

前回の続きになりますが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130814)、暑さで外出がままならないため、家で関係書籍を読み進め、黙々と訳文を作ることに熱中する日々です。 ただ、事情がわかるにつれて、だんだん恐ろしくなってもきます。私が関わったこと…

過去から現在を知り将来を予測

久しぶりにツィッターからの転載です。 (https://twitter.com/ituna4011) Lily2 ‏@ituna4011 5h "Jerusalem: The Biography" by Simon Sebag Montefiore (http://www.amazon.co.jp/dp/0307266516/ref=cm_sw_r_tw_dp_C1Xcsb0T1A609 …) arrived here today. …

トルコについて考える

3月の学会後の懇親会で、トルコ駐在中の外交官のいとこがいるという人から、いとこ氏が赴任先のトルコ滞在をとても嫌がっているという話を聞きました。行ったこともない国のことを無責任に語る資格はないと承知の上で、(その感覚って日本人としては真っ当で…

翻訳の意味について

パイプス先生、実は7月最初の一週間はエジプトにいらしたのだそうです。あの疲労困憊といった感じのラジオ・インタビュー番組は、そういう文脈あってこその会話だったということが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130713)、パイプス先生からのメールで…

岩の上に家を建てる

(https://twitter.com/ituna4011) Lily2 ‏@ituna4011 21m 『ユダヤ思想』(文庫クセジュ 400)アンドレ・シュラキ (http://www.amazon.co.jp/dp/4560054002/ref=cm_sw_r_tw_dp_Aln4rb1BGKT2V …)が今日、丁寧な書店のカバー付きで届きました。このような…

ある中東歴史家の回顧

(https://twitter.com/ituna4011) Lily2 ‏@ituna4011 22s "Notes on a Century: Reflections of a Middle East Historian" by Bernard Lewis (http://www.amazon.com/dp/B00B9ZF28A/ref=cm_sw_r_tw_dp_Ct-3rb1D90VQZ …) arrived here yesterday. 昨年の5月23…

ユダヤ団体の日本震災支援

「メムリ」の引用です。日本関連の記事は極めて少ないのですが、以下のようなニュスはもっと広く知られてもいいかと思います。数ヶ月前に、メムリに引用のお礼の気持ちを込めて、少額ながら寄付金をお送りしました。「イスラエルのプロパガンダ」だという非…

エジプトの動乱について

エジプトの憲法停止とモルシ前大統領の処遇など、朝日新聞が珍しく大きく報道しています。中東専門家でもないのに生意気ですが、最初から、早かれ遅かれ、このようになるだろうとは予想がついていました(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110221)(http:…

事実に基づいて語る姿勢を

現在のトルコやエジプトのイスラミスト政権への反発から出る暴動や反乱を見ていると、必ずと言っていいほど、反ユダヤ言説(背後でユダヤ人が陰謀で操っている)という風評が蔓延していることがわかります。 昨日の「ユーリの部屋」(http://d.hatena.ne.jp/…

ガザ紛争後のイスラエル

4月19日付「ユーリの部屋」(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130419)のガザ紛争後のイスラエル国防軍の活動です。 イスラエルが自衛行為をすると騒ぎ立てる日本および西側主流派メディアですが、その後を伝えることはしていません。また、小規模ではあ…