ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

神道・仏教

シンガポールの宗教間対話問題

シンガポールから送られてきたハートフォード神学校の修士論文『1965年独立以降のシンガポールにおけるクリスチャン・ムスリム関係史』(2007年)を読んでいます。実際には、タイトルに反して、6章立ての4章分が独立以前の話で、マラヤ/マレーシアの事例がか…

契機を発展させる原動力

今日から8月。おとといと昨日は、比較的涼しかったので、助かりました。民博での作業も行き帰りの道も、とても楽でした。どうも最近、だらけ気味なのかと反省していましたけれども、やはり暑さも影響していたんですね。 それにしても、カレンダーをめくって…

歴史を知って誇りを持つ

昨日は一日中、シカゴ大学が再版した『モスレムの土地におけるキリスト教文書:全モハンメド教徒におけるモスレム出版とクリスチャン出版に関する活動の研究』(1923年(大正12年)出版)という興味深い文献を読んでいました。マレーシア(と言っても、現在…

イスラーム棄教の背景分析 (3)

おとといと昨日の「ユーリの部屋」でご紹介している論文要約の第三弾に入る前に、中間コメントとして、ここで少し私見をまとめておきます。 書きながら思うのは、宗教戦争や宗教対立を経験した人類史を振り返り、多様な価値観の交錯する現段階では、やはり信…

Goh Keat Peng論文の補足と所感

昨日の「ユーリの部屋」で書いた内容に、補足と所感をつけ加えたいと思います。 1.補足 連邦憲法第149条にISA(Internal Security Act)と括弧付きで入れたのは、Goh Keat Peng論文の原文にそのように書いてあったからです。実際は、私の手元にもそれぞれ…

組織や肩書ではなくその人自身を

というわけで昨日は、いささか気抜けしたような感じがしました。 案の定、今日の午前11時過ぎになって、ようやく17日付名古屋発消印、18日付こちらの郵便局消印の速達が届きました。つまり、例のおばさんが自分を守ろうとしていい加減なことを言ったようなの…

最期への心構えは幼児期に

「キリスト教会は、できもしないことを語り過ぎる」と聞いたことがあります。 思わずムっとされましたか。でも、これは、マレーシアでの話です。 博士号を持つあるプロテスタント華人の方ですが、ある日、私に嘆息気味にこう言われました。「とにかく、昨今…

神戸バイブルハウスにて(4)

充分煮詰め、整理しているわけではありませんが、昨日の神戸バイブルハウスで見聞した話を契機として、とりあえず思い浮かんだ雑感を、以下に綴ってみたいと思います。昨日、焦点となった話の一つに、いわゆる神癒の問題がありました。繰り返しになりますが…

神戸バイブルハウスにて(3)

この歳になると、セミナーに出ても、若い頃のように無我夢中で知識の吸収に努めようとは思わなくなります。いわば、学生時代に得た知識を基に、応用編として、自分なりの人生体験と照らし合わせながら、お話を聞くようになるからです。人の一生のうちには、…

マレーシアをどうまなざすか

このブログ日記では、気楽な日常のおちゃらけた話も含まれています。実は、研究日誌のようにテーマを絞って、必要な時だけ取り上げる方法も考えていました。ただ、そうすると問題点や対立項が浮き彫りにされるため、「反イスラーム」「反マレー」「ファナテ…

ミーチャ@DSCH(5)

ミャンマー情勢が懸念されます。ミャンマー(ビルマ)からの留学生とは、院生時代に少しご縁があり、名古屋の友好協会に顔を出したり、チューターとしてお世話させていただいたり、日本語教育の関係で何人かの留学生と知り合ったりしました。そのうちの一人…

ミーチャ@DSCH(2)

閑話休題。「研究」といっても、どういう立場から何の目的でショスタコーヴィチを研究するのかにもよるので、先日書いた偽書論争の‘理由づけ’は、私には何とも言えません(「ユーリの部屋」2007年9月9日付)。ただ、一級の研究資料としてではなく、単なる読…

キリスト教会を選ぶ時

昨日書いた内容の末尾に関連して、前々から気になっていることを少し書かせていただこうと思います。主人の母方の家が代々お世話になってきたのは、真言宗御室派の寺院です。都会に比べればかなり広い敷地のお寺で、なかなか風格があります。ご住職は主人よ…

ユーリの部屋 再開します

しばらくお休みをいただいていた「ユーリの部屋」を少しずつ再開いたします。まだ頭がぼんやりしていて考えがまとまらないのですが、急なご不幸に(人生ほどわからないものはない)と改めて思わされました。6年前までは、主人の祖母や伯父などの法要の際、…

「包摂の論理・排除の論理」

プロフィールでも書いたように、ドイツ語とスペイン語は趣味で、かれこれ20年ぐらい続けています。続けていれば、何か役に立つこともあるだろう程度なのですが、人によっては、とても厳しく考えるというのか、硬いというのか、「マレーシアの研究しているっ…