ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

風邪ひきの効用

ここ数日、風邪をひいています。おととい、大学病院に行った時にも、担当医から「調子悪いんですか。大丈夫ですか」と声をかけられ、世話ないなあと思いました。それに、診察後、ドアに思いっきりぶつかってしまい、「お大事に」。これぞ本当の言葉かけです。
まずはのどの痛みと腰や関節の痛みから始まり、続いて、涙目と鼻水とくしゃみと頭痛、翌日には、気管支からの咳が断続的に、といった一連の症状が出ています。おかげさまで、最低限の家事以外は、布団にもぐって本が読めます。目がしょぼしょぼなので、30分から1時間読んでは寝て、また目が覚めては読み続け、といった風に、どんどん借りた本が読み進められます。これも、風邪の効用!はじめの頃は、元気づけに、と普段めったに見ないテレビを見ようとしたのですが、あまりにくだらない内容のニュース番組が多過ぎて、即刻キャンセルに。やはり、本の方がおもしろいです。
それと、目が疲れたら、ラジオ。音楽や歌を聴くと、早くよくなるような気がします。
何より一番うれしいのは、主人が心配してくれること。「おかず買ってくるね」と好物を仕入れてくれて、本当に助かります。それに、昨日も「ルル」を買ってきてくれました。「いくらだった?」と聞くと、「いいよ」と、レシートも出しませんでした。
そうはいっても、寝てばかりもいられません。昨日は、シンガポール聖書協会からの電子レターで、『プラナカナン新約聖書』が再出版されたことを知り、早速注文しました。再出版の運びは、前総幹事のDr. Lee Soo Annの采配によるものだそうです。これも、ありがたく、うれしいお知らせでした。そう言えば、インドネシア聖書協会から“Kitab Suci Injil”が3か月たってようやく、無事到着しました(参照:2008年10月8日・2009年1月15日付「ユーリの部屋」)。届いたことを知らせると、「今度はお祈りしたから」と、マレーシアのクリスチャン達と似たようなことを返事に寄こしました。まあね、そういうこともあるでしょうが、もう少し、仕事を詰めてやってほしかったですね。
その前には、アメリカのイスラミック・ブックストアからのメーリング・リストを見て、Abdul Rahman DismashkiahLet The Bible Speak”という安い本を注文しておきました。中身はお値段からしても、推して測るべし、察しがつきますが、学術書ばかりではなく、こういう大衆向けパンフレットのような冊子も見ておかないと、大勢がつかめないと思うからです。マレーシア辺りでも、この種の冊子がどうやら配布されていそうな気配がありますし、それならこちらも先手を打っておこう、というわけです。一体、何が書いてあるか、楽しみですねぇ。

というわけで、風邪ひきの間、ユダヤ関連の本ばかりに集中しています。2009年1月10日付「ユーリの部屋」でもご紹介した、ミリアム・レヴィユダヤ式家庭教育』(上)(下)(1990年)や、牛山剛ユダヤ人音楽家―その受難と栄光』(1991年)、そしてエラン・カッツユダヤ人が教える正しい頭脳の鍛え方角川書店2005年)は、やはりおもしろいです。特に最後の本は、筋が楽しくて笑ってしまいますし、さすがは叡智の民だと改めて感じます。その源泉が聖書であり、タルムードに基づくものだと知ると、ますます勇気が湧いてきます。これまでいろいろ余計なコメントに煩わされてきたけれども、私の選択眼は間違ってもいなかったんだ、と自信が出てきます。
大きなメディカル・マスクでメガネを曇らせながら、昨日はがんばって近所の図書館にも立ち寄ってきました。予約を入れたのは、以下の5冊です。
I.M.ヤンポリスキー(著)加藤潔(訳)『奇跡の演奏家オイストラフ毎日新聞社1968年
J.ティボー(著)・粟津則雄(訳)『ヴァイオリンは語る白水社1987年8月
中村稔(著)『ヴァイオリニストの系譜音楽之友社1988年
A.W.ベレット(著)木邨和彦(訳)『ヤッシャ・ハイフェッツ旺史社1989年
ヨアヒム・ハルトナック(著)松本道介(訳)『二十世紀の名ヴァイオリニスト白水社1998年

今から、読むことを楽しみにしています。
そうそう、ヒラリー・ハーンがネット公開のジャーナルで、おもしろい観察を書いていました。私が行った演奏会のちょうど一週間後、日本のある場所での演奏会では、聴衆の3割かが皆メディカル・マスクをしていたこと、中には非常に用心深く、ティッシュかハンカチを当てて遠慮深く咳をしていた人もいたらしいこと、日本公演の後、パリに飛び、タクシーの中で国籍を問われたが、オバマ大統領就任のおかげで、8年ぶりにアメリカ人である自分をいい気分だと感じたこと、などです。前者に関しては、私のブログでの苦情も(参照:2009年1月14日付「ユーリの部屋」)、多少はお役に立っていたのかしらん?だとしたら、これほどうれしいことはありません。