ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

誰がために9条はある

では、久しぶりにケント・ギルバートさん(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%A5%B1%A5%F3%A5%C8%A1%A6%A5%AE%A5%EB%A5%D0%A1%BC%A5%C8)のお力を借りよう。

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トランプ大統領が嗤う 日本人の傾向と対策』
2016/12/12
ケント・ギルバート


《仮に、在日米軍が撤退し、日本が憲法第9条に手足を縛られたままならば中華人民共和国(PRC)は確実に、尖閣諸島だけでなく沖縄本島を奪いにくる。最終的には、ありとあらゆる最新インフラと、勤勉で優秀な国民がセットで存在する日本国のすべてを支配したいと考えるはずだ。こうした最悪の事態の想定を「あり得ない」と一蹴する人間は、歴史や現実から目を背ける「平和ボケ」か、「敵の回し者」のいずれかだろう。》(本書より)

ブログから、部分抜粋引用を。

http://ameblo.jp/workingkent/entry-12194870191.html


2016-08-29
「戦後にメディアが豹変した本当の理由 GHQに忠誠を誓い『飼い主』変更」
Real Reason Why Postwar Japanese Media Suddenly Switched Their Allegiance to a New Master, GHQ


・日本はドイツのように、国家体制が完全崩壊したわけではなく、無条件降伏したわけでもない。政府は1945年8月15日のポツダム宣言受諾後も、従来通り仕事を続けた。朝日も内閣情報局などとの関係を保っていた。
Unlike Germany, the political system in Japan was not completely dismantled, and surrender was not unconditional. Even after the government accepted the Potsdam Declaration on August 15, 1945, it continued work as in the past. Asahi Newspaper kept its relationship with the Cabinet Information Bureau.


・朝日は同年9月15日と17日、米国の原爆投下は「国際法違反、戦争犯罪である」と批判した鳩山一郎氏(=後の首相)の談話と、米兵の犯罪を批判した記事を掲載した。これがGHQ(連合国軍総司令部)の逆鱗に触れ、同18日に発行停止処分を受けた。
On September 15th and 17th, Asahi published the comments of Ichiro Hatoyama (who later became prime minister) that dropping the atomic bomb was “a violation of international law and a war crime” and an article criticizing crimes committed by U.S. occupation troops. This incurred the wrath of GHQ (General Headquarters of the Allied Powers) and on September 18th Asahi was slapped with an order to suspend publication.


・この一件が日本でも報じられ、日本国憲法が「民定憲法」ではなく「米定憲法」である事実を、初めて知った日本人も多いと聞く。GHQの情報統制は、現代まで生きていたことになる。
I understand that as a result of the reporting of this comment in Japan, many Japanese heard for the first time the fact that the Japanese constitution was written by the U.S., not Japan. It is as if the GHQ press restrictions have remained in place to this very day.


日本国憲法を「平和憲法」と呼ぶ人もいるが、第9条は日本ではなく米国の平和のために書かれた条文である。米国の知識層には常識だが、現職の副大統領が公言したインパクトは大きかった。
Some people refer to the Japanese constitution as the “Peace Constitution,” but Article 9 was written to ensure the peace of the U.S., not Japan.


・戦後71年。現在、日本の「平和憲法」で守られる国は米国ではなく、中華人民共和国(PRC)と北朝鮮、韓国だ。
Now, 71 years after the end of the war, the countries whose peace is ensured by the Japanese constitution are the People’s Republic of China (PRC) and North and South Korea.

(部分抜粋引用終)
上記の「米国の知識層には常識だが」というくだり、キツイですね。でも、普通の平凡な教育しか受けていない私だが、同世代では、一般の大学教育を受けていれば、常識というより、そのように習っていたのではなかったか?
日本側も草案を出したが、結局はアメリカが準備した憲法を受諾することになった。一般国民は日々の暮らしの立て直しに精一杯で、憲法について意見する精神的余裕はなかった。そして、「新しい憲法」によって「もう、これから戦争しなくてもよくなったんだ!」と、日本人側も喜んだという....。今後は、新しい日本を築くのだ、と勇んでいたはずだ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160824)。
昨秋の欧州旅行の時も、パリからベルリンへ向かう空港で、並んでチェックインを待っている間、トランプ氏の対日観について、「だって、平和憲法(pacifist Constitution)を日本に与えたのは、アメリカ合衆国じゃないですか?」と私が言ったところ、インディアナポリス出身の旅団メンバーから「あの時は、日本が怖かったから...」「でも、安倍首相は、軍事力を上げると言ったぞ」という会話になったことを覚えている(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20161027)。その後、ダニエル・パイプス先生からも「僕は、日本が憲法を変えることに反対はしていないよ」とも言われた(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20161111)。
日本国憲法に関して、1980年代頃、日高義樹氏にパイプス父(パピ)先生がおっしゃったことにも留意(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170124)。
(ユーリ後注:読み返してみて、ふと思い出したエピソードを。パイプス先生率いるネゲブ・イスラエル旅行に参加した2015年5月3日の最終日の朝、エルサレムのホテルの朝食のテーブルで一緒になったニューヨーク在の投資家の60代ぐらいの男性は、「どこでパイプスと知り合ったのか?」と探りを入れてきた。そこから話が広がり、日米同盟の今後を考え、日本も軍事力を上げるという話が出ていると言った私の言葉に対して、そのおじさまは即座に“I like the idea!”と賛同されたのだった(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150511)。)

http://ameblo.jp/workingkent/entry-12220620357.html


2016-11-18
トランプ大統領がもたらす日本の「変化」 憲法改正議論が進むことを期待」
“Changes” in Japan from Trump Election Looking for Progress on Constitutional Amendment


「平成の黒船来航」ともいえる、トランプ大統領誕生をきっかけに、憲法9条のおかげで日本は平和だった」などという夢物語から日本人が覚醒し、憲法改正の議論が一気に進むことを期待している。
I hope that with the birth of the Trump presidency, which might be called “The heisei version of Admiral Perry’s opening of Japan,” Japanese may awaken to the myth that “Article 9 is the basis for peace in Japan” and that the movement toward amendment of the constitution will pick up speed.

(部分抜粋引用終)

http://ameblo.jp/workingkent/entry-12226036488.html


2016-12-05
「「立憲主義」を憲法改正阻止のプロパガンダに使うな 自国民の生命すら尊重しない中国」
“Constitutionalism” As Propaganda to Block Constitutional Amendment  In China, No Respect for the Lives of Even Its Own Citizens


日本政府がPRCのような人権侵害を行う可能性は低いが、日本は憲法第9条のせいで強い軍隊を持てず、戦争抑止力が不十分だ。最も重要な人権である生存権を保障するためにも、憲法改正は急務であり、まさに立憲主義に準拠している。
It is highly unlikely that the Japanese government will engage in the kinds of human rights violations seen in the PRC, but under Article 9 of the Japanese Constitution Japan cannot have a military, which means that the deterrence to war is woefully insufficient. To protect the most important human right of citizens, the right to life, amendment of the constitution is an urgent imperative, and this is totally in accordance with constitutionalism.

(部分抜粋引用終)

左派キリスト教系市民団体の素人っぽい「ノーベル平和賞ください」運動も嫌だが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170427)、それ以上に、神学や聖書学を専門とする大学(名誉)教授陣が、ノルウェーの委員会宛の「推薦人」に堂々と連なっているという事実の方が、私には恐ろしい。
なぜならば、偉い神学者や教授のなさっていることは、当然のことながら、若い学生達にも伝わり、毎週日曜日の教会礼拝の後でも信徒の間で話題になり、ただでさえ狭い共同体の中で、ますます固く結束していくだろうからである。
そもそも、正当な国内での手続きも踏まずに勝手にこんな騒動を起こして、一体全体、社会的責任をどのように考えていらっしゃるのだろうか?
「信仰を持つ」とは、ある一定の考えを受け入れたら、そのまま思考停止状態に陥ることを意味するのだろうか?
まさか、先生方は近隣諸国の憲法を読んでいらっしゃらないのだろうか(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131109)?