ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

好対照の評価

キャノングローバル戦略研究所(http://www.canon-igs.org/blog/security/

2015年3月 3日(火)


今週は長年米国の対中東政策を見てきた者にとって信じ難い現象が起きている。総選挙直前のイスラエル首相が共和党下院議長の招待に応じて訪米し議会演説を行うが、オバマ大統領はこれに反発して首脳会談を行われないのだから。
確かに選挙直前の訪米はタブーかもしれないが、イスラエルリクードと米国の共和党保守派は共同してオバマホワイトハウス主導の対イラン交渉を潰そうとしているのだ。こんな高度な芸当を堂々とやってのけるのはネタニヤフぐらいだろう

(部分引用終)
というのが、いかにも日本らしい感想。ところが、アメリカ在住の日本女性のカカシ夫人は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150118)、相変わらず歯に衣着せず、もの凄く威勢良く、際立って元気がいい。ちょうど今はプリム祭なので、内容としてもタイミングがぴったり。

http://scarecrowstrawberryfield.com/
March 8, 2015


「ネタニヤフが見せた指導者としての誇り、オバマに爪の垢を煎じて飲ましてやりたいね!」


イランをどうするか


先日イスラエルのネタニヤフ首相がアメリカの議会で演説を行なったことに関して、日本での報道はほぼ往々にして否定的だ。何故日本のメディアがこうも反イスラエルなのか理解できないが、メディアのみならず一般人のブログなどでもアメリカのシオニストロビーだのユダヤマフィア陰謀だのとくだらないことを書き立てているのが多く、実際にイランがイスラエルのみならずアメリカ及び自由社会にとってどれだけ危険な国であるのか考えていない人が多すぎる。イランが核兵器を持つことで得をする国などイラン以外にない。にもかかわらず、オバマはイランと交渉してイランの核兵器開発を容認しようというのである。ネテニヤフだけでなく、世界中がこの交渉に反対すべきなのに。
ではネテニヤフ首相の演説とはどういう内容だったのか、読んでみよう。
アメリカではネ首相はビービーの愛称で親しまれている。ビービー首相の演説をオバマ王はじめ民主党議員55名がボイコットしたという話が取りざたされているが、これは民主党議員の230人以上いる中の55名なので、1/4にも満たない数。少数派上院議員リーダーのハリー・リード氏も野党下院議会のナンシー・ペロシ女史も出席していたし、メディアが言うほど民主党議員たちがビービー演説に批判的だったわけではない。オバマは自分を通さずに議会が勝手にビービーを招待してしまったことを根にもってぐたぐた大統領らしくない苦情を述べていたが。
ビービーは先ず自分を招待してくれた議会への礼を述べたあと、年末の怪我から回復したリード議員へのねぎらいの言葉を述べた。そしてアメリカの民主党共和党も何十年にも渡り継続してイスラエルを支持してくれていることについても礼を述べた。さらに首相は、「アメリカとイスラエルとの友好的な関係はこれまでも政治を超えてきた、そしてこれからも政治を超えて続けられるべきだ。」とし、オバマ大統領がイスラエルのためにしてきてくれたことにも感謝している、とオバマの失礼な態度は無視して礼を言った
首相は過去にオバマ政権がイスラエルのために色々してくれたことを羅列した。あれだけオバマからさんざんひどいことを言われ続けてきているのに、こうやって公式の場所でオバマを持ち上げるというのは、ビービー首相の人柄がよく現れている。
さて、お礼の後は、首相は何故本日議会に来たのかという話を始めた。首相は自分にはイランの核開発がイスラエルとその国民の存続に危機を及ぼすものであることを知らせる義務があると感じたからだと語る。
我々は古の民である。過去4000年近くにわたる歴史上、多くが何度もユダヤ民族撲滅を図った。(略)、約2500年前にもハマンというペルシャの指導者がユダヤ撲滅を図った。しかし勇敢なるユダヤの女性、エスター女王がこの陰謀を暴露しユダヤの民が敵に向かって戦う権利を与えた。陰謀は失敗し我が民は救われた
今日、再びユダヤ民族は別のペルシャ政権によって滅ぼされる危機に瀕している。イランの最高指導者アヤトラ・カメーニーは最も古い反ユダヤの嫌悪を最新の技術を使ってわめき散らしている。彼はイスラエルは破壊されなければならないとツイートしている。イランには自由なインターネットなど存在しない。にもかかわらず彼は英語でイスラエルは破壊されなければならないとツイートしているのだ。(略)
イラン政権の問題はユダヤ人だけの問題ではない。ナチス政権の問題がユダヤ人だけの問題ではなかったように。ナチスによって殺害された6百万のユダヤ人は、第二次世界大戦で殺された6千万人のほんの一部でしかない。イランもまた恐ろしい脅威である。イスラエルのみならず世界中の人々にとって。イランが核兵器を持つことがどれほど危険なことであるか、我々はきちんとイラン政権の体質を理解する必要がある。
ここでビービーはイランの歴史に話を向ける。イラン人は才能ある民だが、1979年の宗教革命によってイスラム教過激派に政権を乗っ取られてしまった。この新しい過激派政権は国の国境を守るだけでなく、聖戦の任務を果たすという目的を明らかにした。この政権の創設者アヤトラ・ホメーニは従者に「宗教革命の思想を世界に広げよ」と説いた
イランの憲法が聖戦革命に基づくものであるのに対し、アメリカンお憲法は命、自由、そして幸せへの遂行にある。イランの憲法死と独裁と聖戦の遂行だ。イランはいまや崩れつつある各地のアラブ政権の隙をついてアラブ諸国で聖戦を繰り広げつつある。
イスラエルは、ガザの暴力団レバノンの手先、ゴーラン高原の革命衛兵隊によって三つ巴の脅威にさらされているが、イランの息がかかっているのはパレスチナレバノンだけではない。イランはイエメンでもフーチース( Houthis )をつかって紅海やハムーズの海峡を締め付け、世界の原油供給の海道を仕切ろうとしている。
ビービーはイランがこれまでにアメリカにとってもどれだけ脅威的な存在であったかを強調する。1979年にテヘランにあったアメリカ大使館が襲撃されアメリカ大使及び職員が100人あまり一年以上も人質になったこと。ベイルートの兵舎が爆破され何百人という海兵隊員が殺されたこと、そしてイラクアフガニスタンでどれだけのアメリカ兵がイランによって殺され傷つけられたかを思い出させた。
イランの魔の手は中東だけではなく、世界中に広がっている。アルゼンチンのブエノスアイレスユダヤ人センターやイスラエル大使館への攻撃、アルカエダによるアフリカのアメリカ大使館爆破もイランが援助していた。イランはアメリカ在住のサウジ大使をワシントンDCで暗殺しようとすらした
中東では、イランはすでによっつのアラブ圏首都を制覇している。バグダッド、ダマスカス、ベイルートそしてサナアー。イラン勢力がこのまま放置されれば、彼らの制覇圏が広がることは必定。アメリカや西側諸国がのろのろとイランと交渉しようなどとやってる間にも、イランによる世界侵略はちゃくちゃくと進行しているのである。
我々は手に手をとってイランの侵略と強制服従と恐怖への前進を阻止しなければならない。
観客は(民主党議員も含めて)一斉に立ち上がって拍手を送った。
イランの外交官は西側諸国との交渉の場での表面はいいが、実際にやっていることに注目すれば、この国がまじめに西側と交渉しようなどという気がないことは明らかであることをネ首相は具体的に説明する。イランでは同性愛者が絞首刑に処され、キリスト教徒が迫害され、ジャーナリストが投獄される。西側との交渉が始まった二年前からその数は急激に増えている。イランでは公然と「アメリカに死を」そしてアメリカを「偉大なる悪魔」と政権が率先して唱えている。イラン政権とそのテロリストたちほどアメリカ人の血を流した者はビンラデン以外には居ないだろう。「イランはアメリカにとって永久に敵なのである。」とネ首相は強調する。
今、イランがイスラム国と戦っていることについても、敵の敵は味方と騙されてはならないとネ首相は警告する。二つの勢力はどちらもイスラム過激派による独裁帝国をひろげようとする競争相手にすぎず、彼らの求める帝国にアメリカにもイスラエルにも居場所はない。キリスト教徒にもユダヤ教徒にもそして過激派イスラムの思想を共有しないイスラム教徒の平和を脅かす
イランとISISの違いはISISが今のところナイフで人質の首をちょん切るくらいしか出来ないのに対し、イランは今や大陸横断弾道爆弾と核兵器武装しつつあるということだ
イスラム過激派と核兵器の結合は世界にとて最大なる脅威である。ISISを打倒してもイランの核武装を許容したら、戦闘に勝って戦争に負けることになる。これは決して許してはならない。だが、友よ、今やまさにそれが起きようとしている。イランが今の交渉に同意したならば、まさにそうなるのだ。この交渉によってイランの核兵器開発が阻止されるどころか、イランが核武装することが保証されるのだ、それも多くの核兵器によって。
ネ首相は、現在進行中の交渉には二つの問題点があると指摘する。
ひとつは、イランにはこの交渉によって核開発のインフラを破壊することを義務付けられていない。核開発を遂行しているかいないかは国連の監査官によって監視されるということになっているが、北朝鮮の例からもわかるように(イラクの場合もそうだったが)、監査官は開発内容を記述するだけで阻止する権限はない。イランも監査官が実情に近づき始めたら国から追い出して開発を続行うすることは北朝鮮を見ていれば解る。イラン自身、過去に2005年、2006年、2010年と、国際監査官の警告を無視してきた。
今現在でも、イランは国際核監査会IAEAに開発の実情を明らかにしていないのである。イランは二度も隠していた核開発施設を見つけられている。イランがどれだけの施設を隠し持っているかわからないのだ。イランは過去にもいくつもの施設を隠してきた。嘘をつき続けてきた。イランは信用できないのだ
ふたつめは、イランにかかるどのような規制も10年後には解禁されてしまうということ。イランがこの十年間でひそかに核開発を進め、解禁となったら一気に製造を始めれば半年後には何万と言う核爆弾の製造を完成させることができる。10年なんて国際政治ではほんの一瞬。イランは現在所持する1万9千の遠心分離機の10倍にあたる19万の遠心分離機を作る計画だと発表している。これが完成したら、世界中の核兵器の燃料を提供できるようになってしまうのだ。しかも解禁となった10年後はどうどうとそれが出来ることになる。
また、イランの大陸横断弾道ミサイル(ICBM)計画についてはこの交渉に含まれて居ない。これが規制されなければ、イランの核兵器ICBMによって世界中に(もちろんアメリカのどこにでも)届くこととなる。
そんな国と交渉する理由はなにか?国際社会はイランへの経済制裁を緩和することによってイランが平和的な文明社会へと変化するとでも思うのか、それとも制裁を続けることによってイランがより過激化し今より危険な国になるとおもうからなのか?
ネ首相はそのどちらも正しくないと主張する。イランは経済制裁が行なわれている今すでに、近隣諸国への権力を伸ばしつつある。イランの経済状態がよくなれば、その勢いは衰えるどころか増すことは火を見るよりもあきらかなはず。イラン近隣諸国はイランの核開発が許容されるなら、自分らもその開発に急がねばならないと考えている。この交渉が成功すれば、中東は一斉に核武装するだろう。そうなったら世界平和どころか世界大戦争がおきかねない
ネ首相はイランへの経済制裁解除をする前にイランに三つの要求をすべきだという。
ひとつは、近隣諸国への侵略をやめること。
二つ目は、世界中のテロ援助をやめること
三つ目は、ユダヤ民族の唯一つの国、イスラエル破壊を唱えるのを止めること
国際社会がイランの姿勢をあらためることを交渉前に要求できないのであれば、すくなくとも規制が解禁される前に改めることを要求すべきだ。そしてイランが振る舞いを改めない場合は、規制を解除するべきではない。
今の交渉では上記の三つをイランに強制することができない。非常に悪い内容だとネ首相は批判する。
ネ首相はホロコーストの生存者でノーベル平和賞受賞者のエリー・ウィーゼル氏をさして、過去の教訓を生かし、世界のリーダーたちが同じ間違いを犯さないことを求めたい、今の平和のために未来を犠牲にしてはいけない。平和の幻想のために今の侵略を無視してはならない、と訴えた。
そして首相は、ユダヤ人が人種抹殺攻撃に対して受動的だった時代は終わったとし、世界中で散り散りになった弱体でもない、今や独立した古代の祖国を持つ国民となった。そしてその兵士らは命をかけて国を守る覚悟がある。100代に渡るユダヤ民族で始めてユダヤ人は自分たちを守ることが出来るようになったのだと語った。
だからこそ、だからこそイスラエルの首相として、私は他の何よりもこのことを約束する。イスラエルはたった一人になったとしても、イスラエルは一人でも立ち向かう
だが、イスラエルは一人ではない。私はアメリカがイスラエルと一緒に立ち向かってくれることを知っている。
あなたがたがイスラエルと一緒に立つと知っている
世界中の多くの人が何故かユダヤ人を嫌う。私にはその理由が全く理解できない。だが、ユダヤ人は炭鉱の中のカナリアのような存在だ。ユダヤ人が虐待されるとき、それは世界平和が乱される兆候なのである。被害を受けているのがユダヤ人だから放っておけばいいと言う考えは、たとえユダヤ人大嫌いなアラブ人でも持つべきではない。なぜならユダヤ人の後は必ず近隣のアラブ諸国が標的となるからで、その後は無論ヨーロッパでありアメリカであり、そして東洋にもその魔の手は届く。
イランの大陸横断弾道ミサイルは、イラン勢力が東洋に迫れば迫るほど日本にも脅威を及ぼす中東からの季節労働者が多くなってきた日本としてもイランが支持するテロの脅威は他人事ではないはずイスラエルのことをシオニストロビーだユダヤ金融陰謀だなどとばかげたことを言って忌み嫌っている場合ではない
オバマ王は、ビービーの演説内容には取り立てて新しいことはないと語った。だがそれが本当なら、ビービーの質問と挑戦にこたえるべきだ。
何故イランと交渉するのだ?
何故イランにもっと厳しい条件を要求しない?
何故10年という期限付きなのだ?
何故大陸横断弾道ミサイル開発の規制をつけない?
イランが交渉の内容に違反した場合の制裁はなんだ?
その制裁をどうやって実行するか計画があるのか?
オバマには答えなければならない質問が多くある。ネ首相を失礼な奴だとか言って批判している暇があったら、アメリカのイラン政策をもっと明確に国民が納得いくように説明しろ!

(全文引用終)

2015年3月12日追記:冒頭の宮家氏の論説が、『産経ニュース』に掲載されていました。

『産経ニュース』(http://www.sankei.com/column/news/150312/clm1503120009-n1.html
2015.3.12


 イスラエル首相にこきおろされたオバマ「イラン交渉」 〝甘さ〟は日本にしわ寄せがくる…イランの核は北朝鮮の核なのだ


 イラン核開発疑惑をめぐり米国とイスラエルの関係がギクシャクしている。ネタニヤフ首相が共和党の米下院議長招待に応じ議会演説を行ったのは3日。オバマ大統領は強く反発し同首相との首脳会談を拒否。米外交をフォローして40年、これほど険悪な両国関係は過去に記憶がない。


 今回オバマ政権が問題視したのはネタニヤフ首相のやり方である。総選挙直前のイスラエル首相と米共和党保守派が連携しオバマ政権主導の対イラン交渉を潰そうとしたのだから。こんな荒芸を平然とやってのける同盟国の首脳は恐らくネタニヤフ首相ぐらいだろう。だが、問題の本質は米イスラエル関係の悪化ではない。それは国際社会がイラン核兵器保有をいかに阻止するか、阻止できない場合、次善の策として何をすべきかであるはずだ。ここで改めて「P5+1(安保理常任理事国と独)」とイランとの交渉を振り返ろう。


 発端は2002年にイラン秘密核開発計画が暴露されたことだ。イランは安保理決議やIAEA国際原子力機関)の査察要求を無視しウラン濃縮を続けた。06年、安保理が対イラン制裁決議を採択、経済制裁は徐々に強化され、内容は資産凍結、金融取引・原油取引の停止などに及んだ。
 
 
 一方、P5+1はイランと交渉を開始し、13年には「第1段階」措置で合意。イランは濃縮度20%のウラン製造を停止しプルトニウム生産可能な重水炉建設を中断することになった。その後交渉は進展せず昨年11月には交渉期限を延長。今年6月末までの「最終合意」を目指し、その骨格となる「枠組み合意」を3月末までに結ぶとしている。


 米国の本音はこうだ。


核兵器製造は1940年代の技術であり、これを既に習得した今のイランに核関連施設を完全放棄させることは事実上不可能である。


●現在可能なことはイランにウラン濃縮能力を低下させること等により、核兵器製造期間を数週間ではなく、1年程度にとどめることぐらいだ。


●イラン核兵器製造までに1年程度猶予があれば、計画を発見し、外交的圧力をかけ、必要ならこれを軍事攻撃で破壊するのに十分な期間である。


 イスラエルはこうした米国のナイーブさを疑問視する。問題となった米議会演説でネタニヤフ首相は現在協議中の合意案を「核開発を阻止できない悪い取引で、ない方がよい」とまで言い切った。どっちもどっちに聞こえるが、両国の相違は究極的に「イランを信用するか否か」という命題に帰結する。


 核疑惑に関する「信用」と「枠組み合意」といえば日本にも苦い経験がある。94年、北朝鮮の核開発疑惑に関し、米朝両国が「枠組み合意」に調印した。北朝鮮黒鉛減速炉の建設・運転を凍結し、代わりに米国が軽水炉建設を支援、完成まで年間50万トンの重油を供給するという、あの悪名高い合意だ。当時米国のクリントン政権関係者は「時は日米韓に有利であり、北朝鮮の軍事力はピークを過ぎた」としてこの合意を正当化していた。結果はどうなったか。案の定、対北朝鮮融和策は失敗し、北朝鮮は長距離ミサイルの開発と核実験を強行したではないか。


 今回の枠組み合意はどうか。イランに原子力平和利用の権利を認め、少なくとも10年間の遠心分離機削減などの見返りに、対イラン制裁の一部を解除するというが、これには核施設の抜き打ち査察など厳しい条件が最低限必要だ。2002年以降、北朝鮮はその種の厳しい査察を受け入れたのか。問題は中東における核兵器拡散の危険だけではない。最大の悪夢はイランのミサイル技術と北朝鮮の核弾頭技術の合体だ。イラン核問題はP5+1だけの問題ではない。これは北朝鮮の核問題、すなわち日本自身の問題でもある。


【プロフィル】宮家邦彦


 みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

(転載終)