物を書いて食べていくには
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『中東戦記』が少部数のみ増刷に
2015/04/20
・ジル・ケペル著『中東戦記 ポスト9・11時代への政治的ガイドブック』(池内恵訳、講談社選書メチエ)が、600部という少部数で増刷が決まりました。
・しかし600部というと、講談社のような大きな出版社にとっては、増刷にかかる労力と売り上げ(もし売れたとして)を比較考量すれば、持ち出しみたいなものだ。よく増刷してくれた、と思うとともに、そこから翻訳者に回ってくる印税など微々たるものなので、ここまでの小規模ロットで出荷できるようになると、末端の書き手にとってビジネスとして成り立つのか?という疑問は沸きます。私は今のところ原稿料収入で生活しているわけではないので、公共の情報提供として採算を考えずにやっているが、将来はどうなるかわからないので、水準を保った文章を書く職業が存在し続けられる経済環境が維持されるか、発展するかは気になります。
(部分引用終)
おめでとうございます!
池内先生は、「物を書いて食べていくこと」の本当の意味が、幼い頃からわかっていらっしゃったんでしょう。だから、僭越ながらいつも思いますが、非常に賢明な戦略的キャリア形成をされていると拝見しています。
フェイスブックのコメントも、ようやく落ち着いてきた感じです。それもこれも、読書世論を喚起するための池内先生の「誘導」に乗っていた、素直な方達のおかげかもしれません。
ジル・ケペル氏については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141012)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150320)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150403)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150406)。
要するに、イスラームを語るには、英語圏のみならず、フランス語とアラビア語が必須前提だということ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150128)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150331)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150413)。