ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

劣化した知的環境の日本

http://hirobuchi.com/archives/2015/04/post_677.html#comments


April 06, 2015
「男の子が主人公のドラマもほしい」


・最近は恋人から別れ話を持ちだされたりすると、すぐにカッとなって相手の女性を殺してしまったり、「リベンジ・ポルノ」という画像をインターネット上に流したりして元彼女に復讐する若い男がふえています。
昔ならこういう男は軽蔑され、「男の風上にもおけない」という社会通念が、こういう犯罪を起こす精神の持ち主を矯正していったものです
・しかし最近では学校でも「男らしさ」というものを教えることは稀です。そういうことをすると、変にリベラル思想にかぶれた女の先生から「男女差別だ」とか、「男らしさという思想は戦争礼賛思想に繋がる」という反対論が出てきます。男の教師は脅えていて、そういうことは言いたくても言えません。
・しかし男女同権の思想が進んでいる欧米先進国でも、いまだに「男らしさ」「男の美学」というものは尊重されています。真の強さを持つ者でなければ、「やさしく」もなれない。男は辛くとも、黙って失恋に耐えるのが当たり前だ、という「社会常識」がもっと普及する必要があります。
・19世紀ごろのヨーロッパでは「教養小説(ビルドゥングス・ロマン)」というものがはやりました。「男の一生」を扱ったものです。

(部分引用終)
筆者の廣淵先生については、過去ブログ一覧を(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=http%3A%2F%2Fhirobuchi.com)。
同感!男らしい男(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150222)、毅然として体を張って、国と女子どもを、知的にも精神的にも守る気概を持った非リベラル男が、もっともっと増えて欲しい!当然のことながら、本当の意味で女らしい、礼節と常識をわきまえた非リベラル女性が、もっと増えることを願う。
残念ながら、「私はリベラルですから」と、(何を勘違いしてか)誇り高く自慢する文系大学教員が多かったので、(あなたのことを言っているんですよ!)が全く通じない。そういう人ほど、「私はぁ、エリートですからぁ」と自慢げにほざく。
そう言えば、小中学校でも「男の子らしさ、女の子らしさって何だろう。考えてみよう」なんて授業を提唱していたらしいと、『朝日新聞』の家庭欄で読み、自分の子どもを公立学校に送ることが突然怖くなったことを思い出す。最近も主人にそのことを話して、「それより、漢字を一つでも覚えて、計算が正確にできる練習をしていた方が、余程か将来のためになる」「変な時期に子育てしなくてよかった」と、納得した。例えば、「○○君」「○○さん」と区別するのは止めて、統一した呼び方を勧めたり、ランドセルの色も「男の子だから黒って決めつけなくてもいいじゃない?」みたいな意見を出していた。だから、しばらく前に、買い物帰りに、子ども達のランドセル(注:リュックではない)が、ピンクや緑やブルーなど背中で光っていたのを見て、びっくりした。
そんな奇妙な指導をしているから、「高学歴プア」とか「引きこもり」などが増えたのですぞ!

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150404/dms1504041000004-n1.htm


【ニッポンの新常識】日米ともに道徳教育が不十分 戦後「修身」はGHQが禁止 K・ギルバート氏
2015.04.04


・世界一発行部数が多い書物は聖書である。60億冊から3880億冊まで諸説あり、実数はよく分からない。明治維新以降、キリスト教徒が1%を超えたことがない日本でも、過去に約3億5000万冊の聖書が頒布・販売された。


・米国には全832ページ、厚さ約5・5センチ、重さ約1・2キロもあるユニークなベストセラーがある。「第2の聖書」とも呼ばれ、3000万部も売れ、私も1990年代に購入したこの本のタイトルは『The Book of Virtues』、道徳読本である。著者のウィリアム・J・ベネット博士は、レーガン政権時代に教育長官を務めた。


・ われわれが身に付けるべき「徳目」を10個選び、詩や寓話(ぐうわ)、説話、名著などを引用して、学べる構成である。10個の徳目とは、「自己規律」「思いやり」「責任」「友情」「勤勉」「勇気」「忍耐力」「正直」「忠誠」「信仰」だ。


・米国では伝統的に家庭と教会が道徳教育を行う。家庭の道徳教育として、子供にベッドで読み聞かせるのに合うため、巨大な本が大ベストセラーになったのだ。


・宗教を重視しない日本では、大家族と地域社会、学校が大きな役割を果たしてきた。だが、近年は核家族化や地域社会の弱体化が進んでいる。加えて戦後、「修身」の授業をGHQ(連合国総司令部)が軍国主義に結び付けて禁止した。


・道徳の授業を強化する方向には大賛成だ。「愛国心の強制だ」などと騒ぐ人々は、日本以外の某国への愛国心が強すぎるとみえる。


・ベネット博士の本は『魔法の糸−こころが豊かになる世界の寓話・説話・逸話100選』(実務教育出版)として翻訳本も出版された。ただ、そもそも原著が、日本の修身の教科書のまねだという噂もある。問題はどちらが先かではなく、日米両国とも道徳教育が不十分だという現実だ。


 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。80年、法学博士号・経営学修士号を取得し、国際法律事務所に就職。

(部分引用終)
「修身」については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150221)。
このように発言してくださるアメリカ人知日派は、とても貴重だ。ケント・ギルバートさん、どうもありがとうございます。ギルバート氏の過去引用は、こちら(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150324)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150330)。

http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi


「感謝の心にもとづく「和」の社会を大切にしたい!」
2015/04/03 (Fri)


・私たちは当り前のように、毎日、「いただきます」「御馳走さま」というが、特定の対象に対してではなく、先祖、先人、国をはじめ、天地(あまつち)のすべての恵みに感謝している
・日本では具体的に何を求めるかということなしに、「お世話になります」と挨拶する。つねに、互に感謝しあう文化なのだ。
・私たちは神仏や、自然や、先祖や、親、隣人に感謝するたびに、心が満たされる。なぜなのだろうか。心は感謝するために、存在しているからだ。日本人の信仰心は感謝する心に、もとづいている。「和の社会」を大切にしたい。

(部分引用終)
著者の加瀬英明氏の過去引用ブログは、こちらを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090411)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130331)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131215)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140220)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140513)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140627)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141025)。

http://blog.livedoor.jp/bokushinoto/archives/26317086.html


2015年04月04日
「高齢社会を生き抜く知恵」


クリスチャンの先輩たちは、認知症になり、病気になり、車椅子に頼り、信仰のない人と同じ過程を辿って、天国へ行かれた。
・死ぬ前日まで自分の足で歩き、知的活動も普通にして、生涯現役で走り抜きたいのだ。
・大きな病気に襲われたら、これ幸いと、克服法を考案したり、リハビリ法を考えだし、実践して、その知識を世の中に役立てたい。
・老人医学は、突き詰めて言えば、廃用症候群との戦いだ。使わなかったら、老化する、衰えるという体の特性との戦いだ。
・自分の意志で、老化と闘い、トレーニングして、若さを保つしかない。怠け者は、老衰するしかない。
・若者の下で使われたくない。これまで苦労して来たから、老後は気楽に過ごしたい。そういう気持ちを抑えて、仕事をする勇気が必要だ。
・年金を貰いながら働くには、目標もいる。ただ金を貯めるだけでは、働く意欲が湧かない。世の中の役に立ちたいとか、人の役に立ちたいとか、そういう意欲のある人は、生涯現役を目指すべきだ。
・高齢者が筋トレや脳トレをやることは、国を強くし、国を豊かにすることでもある。
・国家に貢献し、社会を豊かにしているのだ。

(部分引用終)

ブログ主様の過去引用リストは、こちら(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=blog.livedoor.jp%2Fbokushinoto)。
クリスチャンの認知症については、1980年代の学生の頃、既に聞いていた。当時は「惚ける」「恍惚の人」と言っていたが、認知症になった牧師の事例は、当時のこととて、皆が狼狽したそうだ。
上記の前向きでお元気な町内のお医者さん牧師(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080210)のお話を読む度に、いかに私の周辺が異常(だった)かをつくづく感じる。例えば、昨日の「高学歴プア」を巡る話で(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150405)、「まだ勉強しているんですかぁ?」「いつまで夢を追っかけているんですか?」と投げかけられた皮肉。年賀状にまで書いてくる人がいた。
こういう人こそが、惚けやすいのでは?要注意。
そういえば、しばらく前に、「老人ホームで一番厄介なのは大学教授」みたいなことを、池内恵先生が書いていらした。聖書と狭い教会サークルしか知らなかった牧師の認知症も困るが、教授先生の場合も、周囲は大迷惑でしょうねぇ。
では、末筆で恐縮ながら、今日も池内先生を。

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


・日本の邦人救出問題では、メディアをあげて正反対の議論、矛盾した議論が湧き起こる。よく考えて、自分の頭で考える、人間としての尊厳を、失わないようにしましょう。
・ちなみにアラブ・メディアでは、「宗派主義かも欧米の陰謀」という議論が当然のように出てくる。そういった議論を丸呑みする「アラブ専門家」の議論などは、情報化が進んだ現在、到底受け入れられない陰謀論というのは、情報が制約されている条件で成立するものである。ある種の比喩としてなら可能かもしれないが、比喩で分析はできないし、政策も立てられない。

(部分引用終)
出ました!池内節(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150223)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150330)。
陰謀論」については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120612)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120618)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130630)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%B1%A2%CB%C5%CF%C0)。

ジル・ケペルについて(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141012)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150320)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150403)、池内先生ご自身の解説および宣伝を。

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-300.html


・編集者との会話の中で、私が提案して私が訳して、詳細な訳注をつけて出したもの。
・副題の「政治的ガイドブック」というのは私がつけたもので、原著のフランス語版に、英訳版でついた論考も加えて、さらに訳注を全ページの下に詳細につけて、どこにもない決定版にした。
9・11以後の時代のイスラーム世界の基調となるトレンドを、皮膚感覚でとらえた「フィールド記録文学」とも言える名著です。哲学と社会科学と文学が連続しており、知識人が社会的発言をすることが原則という、アメリカとは異なるフランスからでこそ生まれる作品でしょう。実証性がない!とアメリカの学会では怒られそうですが
・著者はイスラーム主義過激派の研究の先駆者のジル・ケペル。フランスのパリ政治学院の先生です。1981年にエジプトでジハード団がサダト大統領暗殺事件を起こしたその時にまさにエジプトでイスラーム主義過激派の研究をまとめようとしていた。
・その後、フランスの郊外問題としてのイスラーム主義の台頭を先駆的に問題視した。世界的なジハードの広がりにも早くから注目して大著を現していた。典型的なヴィジョナリーです。
・そのまま訳すと、中東の社会に触れたことのない日本の読者にはわからない部分が多いかと思って、訳注それ自体を、中東の政治・社会・文化のガイドブックのつもりで詳細に書いておきました。あと、文中の地図はすべて私が講談社の編集者を泣かせながら作ったものです。

(部分引用終)
…なのだが、私のような者にとっては、注が詳し過ぎてうんざりした。池内先生は、本当に親切過ぎるぐらい親切な先生で、さまざまな訓示垂れも、若くして既に「池内節」の域に達していらっしゃる。他の人がやると無様なのだが、お父様も叔父様も何だか似たようなことを昔書いていらっしゃったなぁ、と血筋の知的系譜が楽しみで読んできた。
このような方の存在は、今の劣化した知的環境の日本では貴重ですぞ!