ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

これから軌道修正を

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


通常なら「公安に目を付けられている」と世間に知られるだけで活動が阻害されたり他の人が言動を真似しなくなったりするのだろうが、イスラーム教関係は、日本社会の規範の枠を出ているので「一罰百戒」が通用しない。圧力を受けるとかえって盛り上がってしまい、国際的にも正当性があるかのように見えてしまう。

(部分引用終)
というわけで、以下に選出された有識者五人のうち、三人は従来から存じ上げている。
池内恵氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%C3%D3%C6%E2%B7%C3
宮家邦彦氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%B5%DC%B2%C8%CB%AE%C9%A7
長有紀枝氏(http://www.aarjapan.gr.jp/activity/blog/2015/0304_1701.html
二十代の頃、長氏の論文を読んだ。最近では、「難民を助ける会」で細々と送金を。実は、相馬雪香氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%C1%EA%C7%CF%C0%E3%B9%E1)の時代からずっと継続。

そういう年齢に自分もなったということだろうが、これなら安心して結果報告が期待でき、一つ心配事が減りそうだ。

http://www.asahi.com/articles/ASH3D3RZGH3DUTFK006.html


政府、IS邦人人質事件検証委の有識者メンバー発表
2015年3月12日


 過激派組織「イスラム国」(IS)による邦人人質事件をめぐり、菅義偉官房長官は12日午前の記者会見で、政府の危機対応を検証する委員会で意見を聴く有識者として池内恵(さとし)・東大先端科学技術研究センター准教授ら5人を選んだと発表した。


 菅氏は「検証内容に対して、専門的かつ第三者的な観点から意見をもらい、反映させる形で検証結果を取りまとめたい」と述べた。3月下旬に検証委員会と有識者全員の合同会議を開いた後、有識者から個別に意見を聴く。最終的な報告書は、大型連休明けの5月ごろにまとめる予定。


 池内氏以外の有識者は、長(おさ)有紀枝・立教大教授▽小島俊郎・共同通信デジタル執行役員▽田中浩一郎・日本エネルギー経済研究所中東研究センター長▽宮家邦彦立命館大客員教授

(引用終)

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


この有識者メンバーの性質について「公務員扱いとして外部に情報を漏らさない条件で外交上の機密情報を使って検証する。」(日経の3月5日)という部分が、行政・行政学を知る人からは、「これまでの外部委員に対するよりも多くの情報が開示され、踏み込んだ検証が可能になる」と受け止められ、逆にこの問題を政府批判案件として受け止めている人からは「秘密にしてごまかすつもりだな」と受け止められるものと思われます。

(部分引用終)

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-283.html


検証委員会への外部有識者としての参画について:「イスラーム国」による日本人人質殺害事件


2015/03/12


・なお、この守秘義務はすべての国家公務員に過去からかかっているものに過ぎず、私の言論活動を制約するものではありません(法人化される前の国立大学教員も国家公務員でしたし、政府の委員会に任命されればそこで職業上知り得た秘密に関する守秘義務はかかっていました)。


・私は先端研に移った頃から、専門のイスラーム政治思想の研究と並行して「副専攻」(「裏専攻」?)のように、日本の中東との関係について、官庁や企業の資料やオーラル・ヒストリー資料を用いて共同研究をしてきました。役所による危機対応の事例を、それこそ「秘密」とぺたぺた押された資料を大量に用いて研究したこともあり、緊急時の情報収集のモードや手段について、ある程度の勘はあります。


・経験上は、役所内の「秘密」の大部分は、公開情報に基づいて得られた公知の事実に基づいて推測可能と考えています。ですので、重要なのは「公知の事実」の水準を高めることでしょう


・問題は、非常に忙しいのに一層時間がなくなるということでしょうか・・・

(部分引用終)

着実に勉強と仕事を積み重ね、余裕と実力のある方は、こういう物の言い方をされる。普通は、選出されたことが嬉しくて舞い上がってしまうか、選ばれなかったことに不平不満をぶちまけるか、選出された人をけなすか、が私の知る恒例行事。

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-276.html


・フランスの知識人が、自分が依拠してきた党派や枠組みでは捉えきれない現実の変化に向き合いきれず、自分の社会の問題、自分の思想の弱点を相対化できていないのではないかな。


要領を得ない代表的な思想家はエマニュエル・トッド。彼の説ではアラブ人は婚姻を通じてフランス社会に現実に統合されているはずだった。それが「文明の接近(ランデブー)」説。日本では、これが翻訳された時には「アメリカのハンチントン文明の衝突説を超えた」等々、これを持ち上げる論集なども出た(私もこれに依頼されたので、風刺する一文を寄稿したが、編集者はすごい嫌な顔をした。これには後日談があるが・・・)。


・しかしアラブ人が統合されていなかった、というのであれば、あなたの説のどこがまちがっていたのですか?と日本のメディアは聞かないといけないのに、誰も聞いていない。


・西欧については、米国の西欧通の知識人の一部に、西欧が近代にもたらした貢献を受け継ぎつつ相対化する、非常に良い視点がある。アメリカの大学世界でのヨーロッパ現代思想の需要は浅薄なことも多いが、リラのような第一級の公共的知識人の著作を読むと、やはり今現在のアメリカの知識社会の広さと資源の厚みは、西欧より上だなと思う。それは過去1世紀にわたって超大国の地位にい続け、過去20年以上単極支配をしてきた超大国だから、文化面でも余裕が出るのは当然なのだろう。多少くたびれてきても、余裕が違うなと思う。西欧は「貧すれば鈍す」なんだよ。日本は全く人のこと言えないけどね。

(部分引用終)
エマニュエル・トッドは、確か家族人口問題について語っていなかったか?新聞で大きく取り上げられていた記憶があるが、あまりピンと来なかった。

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-277.html


中央公論』4月号の鼎談で「イスラーム国」問題が米欧と国際秩序に及ぼす影響を


2015/03/12


・「イスラーム国」の「衝撃」とは結局、国際秩序に対する理念的な挑戦なのだろうと思います。
田原総一朗×古市憲寿「「イスラム国」とオウムの奇妙な相似」対談には、まだ読んでいませんが、大いなる不安を持って見守っているわけです・・・
・それはともかく、最近の中央公論は活性化してきていると思うので、是非読んでみてください。

(部分引用終)

「最近の中央公論は活性化してきている」←パイプス先生、とっても喜ぶでしょうねぇ!3年前の一連の経験を思い出す(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120401)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120405)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120528)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120531)。
そして、その『中央公論』掲載のパイプス論文をもう一度。
http://www.danielpipes.org/11384/)(http://www.danielpipes.org/11399/

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


メディアも、批判するにしてもコミュニケーションをとって市民社会・民主政体の議論を積み上げていく意思と能力がないといけない。何も聞かずに、根拠ない妄想を拡散して騒いでいれば信用されなくなるのは当然である。末端の記者個人はまともな人が多いが、組織としての判断は変になって言動が硬直化する。...

(部分引用終)

学会や研究会も、その傾向あり。先日の小さな会合では、思い切って十年来の蓄積を、資料と経験に基づいて直言してみた。何も恐れることはない。この歳まで二十五年、さまざまな形でマレーシアと関わってきたのだ。ちょっと肩書きだけでつながってみたり、同じ話を何年もあちこちで講演したり、会合を連続して開いて業績もどきにしているいい加減な教授先生方とは違うのだ。「元気がいいですね」と後で言われたが、ともかく、我々の世代がつかえてしまって、エネルギーも時間も浪費させられた悔しさが否めない。
くれぐれもご健康に留意されながら、池内先生にひと頑張りしていただいて、議論の方向性を軌道修正し、共通認識の場を広げていただいて、後から私がニコニコと大手を振って歩けたら、と願っている。
PS:「軌道修正」を含む題の過去ブログについては、こちらを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140912)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141204)。

https://twitter.com/ituna4011
Lily2 @ituna4011


帝国主義―資本主義の最高の段階としての』(http://www.amazon.co.jp/dp/4003413415/ref=cm_sw_r_tw_dp_EXLavb1A7APMG …)が中古で届いた。こういうものを「学問」だと捉えていた時期と人々が存在したことの意味を、ここでもう一度探っておきたい。リチャード・パイプス先生にお会いするなら、その前に是非...。

(転載終)