ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

本屋さんがつまらなくなった

大活躍中の池内恵氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%C3%D3%C6%E2%B7%C3)。本については、全く同感。本屋さんがつまらなくなったが、世間に疎いので、たまには覗いてみる。古い本の方が、読み応えがあって楽しい。
ダニエル・パイプス先生が、ツィッターで戦略的な小さなニュース批評を始めたのも(https://twitter.com/DanielPipes)、実は「本の読者が壊れてしまった」からだと、数ヶ月前に私に嘆かれたことがある。従来のツィッターは、自分の論考文がアップされた時のお知らせ程度だったのだが、それでは読む層が減ってしまったらしい。
彼の人気が落ちたのではなく、読者の質が下がったのだ!
それでも、一般に向けて啓蒙活動を続けていかなければ、どうにも対処できない喫緊の事態に世界は突入している。その責任は、まずもって大学教育にある。
私達は、読書を介しても「友達」なのである。

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-262.html


・出版社が、経営が苦しいので新書をあまりもたくさんの点数を出しすぎなんです。一冊ごとの質が下がるだけでなく、一点あたりの陳列面積が狭くなる。
・出版社が、自分の経営のために、一時しのぎで膨大な点数の新書を出すことで、必要な本を流通させる機能を書店が果たせなくなっています。出版社が本屋を殺しているんです
・各出版社は粗製濫造の本の出版点数を減らし、一点あたりを大事に作って、長く、たくさん売っていくべきです。
・そうすれば隣国ヘイト本や、学者もどきの現状全否定阿保ユートピアなど、煽って短期的に少部数を売り切るタイプの本はなくなっていきます。

・日本政府によるイスラーム国周辺国への難民支援への拠出が「イスラーム国の気に障った」ことを問題視した多くの日本の論客が、ヨルダン国民の多数を占めると思われるムアーズ中尉釈放を求める声も、決して、無視されないことを、私は強く要求します。それは日本人の他者に対する顧慮の念、異なる社会への理解力の程度を示すことになるからです

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


・本屋の棚が荒れていて、特に出版点数が多すぎて本が置ききれずに、読者に本が届かない現象については、それが何に由来するのか、出版業界内部では常識となっていますが、改善の見通しが立たない。特に、経営が苦しくなると各社は新書のレーベルを増やしてダンピング競争をやり、点数を増やして質を落としてしのごうとする。2009年の記事にすでに全てが書かれている。それから5年たって、出版社も書店も消耗はさらに進んでいるのだろう

(引用終)
PS:この頃、急に「お友達申請」が増えたらしい池内氏。(誰の目にも曝されているフェイスブックなので、引用はアドレス明記の上、頻繁にさせていただいていますが、私は「お友達」ではないから申請の予定はありません。)ところで実は彼、うちの愚弟と同じ世代なんですねぇ。さっきお風呂を掃除していて、ハタと気づいた。だから、レベルの低い話も飛び出すんだ、と(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140613)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140718)。
どうもドイツ文学の関係で、学生時代から氏のお父様を見上げていたので、つい、その習慣がついてしまっている。いけない、いけない。私は、池内氏が茶化している「おじさん世代」ではなく、経験豊富で知的なロマンスグレー*世代を見上げるべきなのだった。
*「経済力も包容力もある魅力的な白髪混じりの男性」
しばらくお休み時間を取ってから、再びフェイスブックで発信を。私が強調したいのは、コメント欄。

https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf


イラクのアル=カーイダは、創設者のザルカーウィーがヨルダン人であるように、ヨルダンと密接な関係を持っている、ということを最初から分かっていたのだろう。このあたりの外務省のアラビストの能力に私は基本的に信頼を置いている。
(といっても外交官のアラビストと個人的にも仕事上も関係は持っていません。情報をもらうことも全くありません。そんなものもらわなくても研究できるのが研究者です)


・(読者コメント)フセイン政権打倒後米国は日本の戦後処理を手本としてイラク安定化に努めると宣言してましたが、結局失敗だった、ということですね。

(引用終)
その米国流の問題点については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131004)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131119)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140616)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140808)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140809)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140814)。そして、「だからパイプスはダメなんだ」と即断するのではなく、「どうして、そのように考えるのですか?」と、サシで対論できるだけの関係を築けるかどうか、(換言すれば、相手にしていただけるかどうか)なのではないでしょうか?先方は、抜かりなく、抜け目なく、反省論文も提出されておりますよ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20131220)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20140101)。ブッシュ大統領の苦渋の決断にまつわる本も出ている(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140213)。
上記の「外務省のアラビスト」に関しては、母校のヘブライスト(?)である私の「先輩」が、「アラビストは100名ぐらいいるが、省内で対立しているわけではない。アラビストと情報交換をしなければ、仕事にならない」とおっしゃっていたことを、合わせて想起(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110417)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120321)。