ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

手抜きブログで失礼いたします

昨日に引き続き、今日も手抜きブログ。11月1日のイスラエル・フィルの感想(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141101)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141102)と3日の文化の日の催し物については、もうしばらくお待ちください。

1. まずは池内恵氏から(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%C3%D3%C6%E2%B7%C3)。マレーシア出張、本当にお疲れ様でした!(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141103

http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-223.html


頭の中でこれらを重ねられる人は買わなくてもよろしい


・忙しいから断っていると、あらゆる話題についてあらゆる変なことを書くようなタイプの政治評論家がとんでもないことを書いて、それが俗耳には通りやすいので流通してしまったりして否定するのが難しくなるので、社会教育のためになるべく引き受けようとはしている。しかしすべてを引き受けていると、それぞれの新聞・雑誌に異なる切り口や新しい資料を使って書き分けることは難しくなる。


必要なときは沈黙して研究に専念できるように、大学・研究所でのキャリア形成をしてきたのです


漫然と教養豆知識的に「イスラーム史を知ろう」といって本を読んでも、現在の事象が分かるようにはなりません。「あの時こうだったから今もこうだ」「あの時と今と似てるね」といった歴史に根拠づけて今の事象を説明するよくある論法、あえて池上彰的」とまとめておきましょうか、これは日本で一般的に非常に人気のある議論です。しかし多くの場合、単なる我田引水・牽強付会に過ぎません。娯楽の一つとしては良いでしょうが、それ以上のものではありません。かえって現実の理解の邪魔になることもあります。


・「イスラーム国」への対処の難しさは、それがイスラーム法の規制力を使って一部のムスリムを魅惑し、その他のムスリムを威圧し、異教徒を恐怖に陥れていることです

(部分引用終)

ありがとうございます。「買わなくてもよろしい」とお墨付きなので、安心して、買わない(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140306)。
池上彰」氏って、専門的に地道な仕事を続けてきた方達には、とても評判が悪い。昨年も全く別筋で、酷評を知った。もともと、私はテレビをめったに見ないし(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20091029)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20101015)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130814)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131002)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131213)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140315)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140804)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140831)、流行っていても自分に合わないと思ったら読まないタイプなので、害は全くなし。よかった。
教養的な豆知識が、今の大学講座には蔓延していないか?だから、横には広がっているのに、どんどんレベルが下がっているのだ。無責任でおかしな議論が次々と前面に出てくるのも、そのせいだ。

2. 次は、櫻井よしこ氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%DD%AF%B0%E6%A4%E8%A4%B7%A4%B3)の直言を。

http://yoshiko-sakurai.jp/2014/11/06/5594
2014.11.06
「 再生エネルギーで日々300億円が消える 」


菅直人元首相の負の遺産、再生エネルギー特別措置法に基づく再生エネルギーの全量固定価格買取制度(Feed-in Tariff=FIT)が綻び始めた。


・くどいようだが、このようなことはFIT導入時からすでにドイツの事例で判明していた。ドイツは91年から約20年間、再生エネルギーの導入に多大な努力を傾注した。(中略)ドイツの主要誌シュピーゲル太陽光発電を「巨大な金食い虫」と批判した。


・ドイツはその後、太陽光を含む自然再生エネルギーの過度の推進を改めたが、税金の無駄遣いと批判された太陽光発電周辺諸国をも巻き込む問題を起こしていた


・そこでドイツ政府は、国内の電力供給安定のために主軸をフランスの原発由来の電力や石炭を主原料とする火力発電に置き、太陽光発電など不安定な再生エネルギーをポーランドなど周辺国に、お金をつけて引き取ってもらう苦肉の策を講じたのだ。


・菅氏がFITの導入に躍起だった当時、ドイツの苦い体験はすでに明らかになっていた。反原発イデオロギーに取り憑かれることなく、日本経済を含む国益全体について合理的に考え、ドイツの失敗から謙虚に学ぶ姿勢があれば、菅氏でさえもFITを導入することはなかったかもしれない。

(部分引用終)
まさに、仰せの通り。実はちょうどこの頃、環境問題に関して、日本はドイツの後進国とばかりに、「ドイツの事例」を資料として送ってきた知人がいた。さっと見て、(これはダメだ)と直感。案外に、私のような素人の方が、見抜けることもある。例えば、「旧DDRの方が良かったというドイツ人もいた」というエピソードが書かれていた時点で、その人が一体全体、どういう層と接触しているかが一目瞭然だ。また、ドイツでもマレーシアの宗教問題がパンフレットになっているから、と薄汚い冊子が送られてきたが、内容は、誰もが知っていることが、わざわざドイツ語で書かれていた程度だった。
というように、ドイツのイデオロギー内実を見抜くには、やはり神学や教会ばかり観察してなぞっていてはダメで、もっと基礎的な本流の勉強を、若いうちにきっちり時間をかけてやっておく必要がある。
第一、旧東ドイツと再統一した段階で、政権も左右連携政党になったために、決断がものすごく遅くなっている。せっかく日本は、ややこしいイデオロギーの深い対立問題が文化的に少ないのだから、何も問題を抱えている部分までドイツから学ぶ(真似る)必要はないのだ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140126)。

3. 最後は、過去二回引用させていただいた(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140215)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140908)保守派ブログ氏(http://conservative.jugem.jp/)を。驚くべきことに、ダニエル・パイプス氏とそっくりの論調。それもそのはず、彼のウェブサイト上で、計15件の引用および彼女のコメントが掲載されている上、拙訳2本(http://www.danielpipes.org/12253/)(http://www.danielpipes.org/12620/)に彼女が登場する。でも、細部が異なるので、その旨追加を。この方は、積極的にツィッターで著者と対話され、是正すべきは直言されている。その点も、私と少し似ているかもしれない。

Diana West "American Betrayal"読了
2014.10.31



・Diana West著作、「American Betrayal」を読了した。 本書は、現在アメリカ社会に脅威を与えているイスラムという敵を敵として認識することすらできないアメリカ社会への警告である。 現在イスラムアメリカ社会に浸透している。 低層部だけでなく中層部、政権内部にまで浸透している。 なぜアメリカはこうも無防備なのか。 アメリカ社会をこれほどまでに敵による浸透に対して脆弱にしているのはどのような精神構造なのか。 



・著者、ダイアナ・ウェストはその答えを第二次世界大戦に求める。 敵による社会奥深くまでの浸透は前例があったのだと。 その前例とは共産主義の浸透であったと。



ナチスよりも遥かに多くの人々を殺したソ連ナチスを凌ぐ悪であった。 1930年代からロナルド・レーガン大統領が登場するまでの間、歴代のアメリカ政権はその事実を無視し、ソ連の存在を許容し、ソ連との共存を選択し、ソ連という悪の帝国が命を長らえるよう取り計らった。



アメリカがソ連の影響下になかったならば、第二次世界大戦ははるかに短い期間で終わっていたはずであった。 はるかに少ない犠牲者ですんでいたはずであった。 はるかに少ない破壊ですんでいたはずであった。 それは連合国側にとっても、枢軸側にとってもである



何十年にもわたる欺瞞の後、たぐいまれなる指導者、ロナルド・レーガンによってソビエト連邦はついに潰えた。 しかしイスラムという新たなる脅威が頭をもたげている。 そして「見覚えのある」欺瞞がまたしても政界を、メディアを、学会を、そして社会を、支配している。 このままでは、「もと来た道」を歩むことになる…



・正しい記憶を持つ日本人であれば、1940年代初頭、日本がいかにアメリカとの開戦を回避すべく努力に努力を重ねたかを覚えている。 日本側だけでなく、アメリカ側にも同様に日本との戦争回避を求める声があった。 



アメリカのルーズベルト政権がソ連の影響下になかったならば、少なくとも開戦に至るほどまでには両国間の緊張は高まることはなく、真珠湾攻撃に端を発する両国における夥しい死傷者の発生もなかったはずであった。 日本はアメリカではなくソ連と戦っていたはずであり、ドイツと日本から挟み撃ちされたソ連は弱体化し、欧州、アジアは戦後の共産化を免れていたはずであった。 欧州、アジアは共産化によってもたらされた大量殺戮も免れていたはずであった。 日本は樺太や千島列島をソ連に奪われることもなかったはずであり、満州はそのまま独立国として繁栄を続けたはずであり、朝鮮の分断もなかったであろう。



・悲しいかな、著者はやはりアメリカ人、こういう捨て台詞に近い言葉があった。 「大戦中の残虐行為の原動力となった日本の神道は、イスラムの聖戦(ジハード)の思想と多くの点において似通っている」 この台詞の根拠となっている記事があったので見てみたところ、出典はJohn David Lewisなる人間が書いたものであった。



・一つはジョン・ダワー著作「敗北を抱きしめて」。 このジョン・ダワーという人間を調べると、ウォール街を占拠せよ!運動を支持し、ノアム・チョムスキーマイケル・ムーアなどと連名で沖縄の米軍基地建設反対運動を行った(それによって日米の関係を引き裂こうとする極左であることが分かった。 


・もう一つは、第二次大戦中に当時の国務長官だったジェームス・バーンズが国務省のアジア専門の役人だったジョン・カーター・ヴィンセントを引用して太平洋戦線で戦うマッカーサー元帥に向けて打った電報とやらであった。 ジョン・カーター・ヴィンセントは神道というものは有害な思想であり、学校や政治の場から完全に除去しなければならない、というようなことが書かれている。 ところで、ジョン・カーター・ヴィンセントは40年代にアメラジア事件で容疑をかけられ、50年代にジョセフ・マッカーシーに告訴されたソ連のスパイ・共産主義者であった。

(部分引用終)

「正しい記憶を持つ日本人であれば」
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140220)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140617)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140618
アメリカのルーズベルト政権がソ連の影響下になかったならば」
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131217)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140616
「日本の神道は、イスラムの聖戦(ジハード)の思想」
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130105)(←「カミカゼ(特攻隊)」と「ジハード思想」を混同する西洋人の典型)
「ジョン・ダワー著作『敗北を抱きしめて』」 
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080820)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131125)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131211
「ノアム・チョムスキー
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120312)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120524)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140210)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140215)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140605
「ジョセフ・マッカーシー
http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140908
以上。