ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

共に学ぶ環境

そうはいうものの、昨日記した学会の良い点には、本当に感銘を受けています。
日本では、ある意味で、やや特殊な分野なのかもしれませんが、それだけに、専門とする人は、老いも若きも(?)非常に熱意に満ちていますし、ベテランの先生は、若手の自主性を尊重し、またそれに応答し、成長を促しつつ、後継者を育てようとする責任感を拝見することができます。
私自身は、議論の会合のみ、一、二回参加させていただくだけですが、それでも、会報などを見ると、サッカーを共にしたり合宿勉強をしたりして、師弟が共に学ぶ環境作りを心掛けていらっしゃることがよくわかります。また、当然のことながら、マスプロではなく、少数精鋭主義でもあります。
こういう雰囲気は、私にとって、ここしばらく知る機会が失われていたものであって、だからこそ、懐かしいような、うらやましいような、かくあるべし、と思うような方向性なのです。競争的獲得とか、我こそは勝ち組、などというような賢しらな態度ではなく、根本原則として、真に学びを共にする集まり、という精神がそのまま貫かれているのです。
だからこそ、専門ではなくとも、初対面であったとしても、発表や議論を聞いていて、こちらまで楽しく数時間を過ごせます。多様性と自由の尊重という特徴がそのまま実践されていて、しかし、それが一過性の通りすがりや分離や排他性につながるのではなく、どこかで焦点が絞られ、いずれはそこに集約されるような印象です。これこそが大切なのだろうと思います。
もっとも、議論についていくためには、相当の読書と読み込みを要求されますし、いい加減な態度では済まされません。でも、次回はどうなるのだろう、という期待感がわいてくるところが素晴らしいと思います。