ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

アフガニスタンでの出来事

ペシャワール会の農業計画現地ワーカーの男性が、大勢の人々の努力や祈りもむなしく、拉致された後に亡くなっていたと報道されました。ご家族や関係者の方々には、言葉もありません。ささやかな送金で応援していただけの者ですが、手元にある会報のうち八回分に、お名前と生き生きとした報告文章が掲載されています。慎重に計画的に、地元の人々との触れ合いや信頼関係を最も大切にしながら、この地に根付く農業とは、と日々考えていらしただろうに、ひとたび事件が起こると、改めて(こういう環境の中で仕事をされていたんだなあ)と痛感します。本当に無念という他、表現が見つかりません。村の人々数百名が、捜索などに協力してくださったとの報に接したことが、唯一の安堵でした。
ペシャワール会の代表責任者である中村哲氏の同志社大学チャペルでの講演会に出かけたのは、2006年10月31日のことでした。7,80名ほどの学生や一般市民が出席されていました。ご自分のことを、「あまりいいクリスチャンではない」と謙遜されながらも、「剣を取る者は皆、剣で滅びる」(マタイ福音書26:52)とおっしゃっていました。基本路線はそうなのだろうと同意しますが、ただ、地域の人々との信頼関係と長年の実績を支えに、いかなる時も丸腰ボランティアのままでいいのか、という問題点は残るかと思います。今回が初めてのケースではないとはいえ、国際情勢によって、このような結果がもたらされたことは、至極残念でなりません。