ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

日常の非日常から日常の日常へ

昨朝は、来年5月25日に開かれる兵庫県立芸術文化センターでのフィラデルフィア管弦楽団五嶋みどりさんの演奏会のため、チケット予約に奮闘していました。会員電話予約開始は10時から。10時10分からかけ始めて、繰り返し再送ボタンを押し続け、ようやく1時間後につながりました。(もちろん、その間、ホームページの修正などしていたのですけれど。)

2007年7月4日付「ユーリの部屋」でも、「みどりさんのコンサートは、チケットが即日完売」とジュリアード出身の女性ヴァイオリニストのお母様がおっしゃったことを書きましたが、本当にこんなに大変だったとは!そもそも、コンサートホールの会員である主人が、ボソリと「これ、みどりちゃんの、5月に、行きたいと思うんだけど…」と遠慮がちにパンフレットを見ながらつぶやいていたので、じゃあ、申し込んでみようか、ということになったのです。前日にはフェスティバル・ホールでの宮内庁雅楽演奏会に行くというのに!どうやら、来年の5月から6月上旬は、クラシック演奏会三昧となりそうなのです。演奏会の予定表を睨みながら、できるだけよい席でチケットを入手するために、節約と貯金に励む毎日です。それがまた楽しくて…。
このコンサートでは、ブリテンのヴァイオリン協奏曲とショスタコーヴィチ交響曲第5番が予定されているのです。ショスタコーヴィチは、生で聴くに限りますが、なかなかそうも言っていられないので、この機を大切にしたいと思います。

今読んでいる本は、ジョン・アードイン亀山郁夫)『ゲルギエフサンクトペテルブルグの奇跡音楽之友社2006年)です。ゲルギエフ氏に、11月16日の演奏会の感謝メッセージを送ったら、しばらくたって後、公式ホームページに掲載されました。ささやかながら、気持ちが届いてうれしいです。

楽しみの読書と言えば、同志社神学部のご出身で、ユニオン神学校やイエール大学神学部でも学ばれた80代のベテラン牧師と、3月のイスラエル旅行でご一緒した後、「ユーリさんにどうかと思う本は、波多野精一の『時と永遠』です。これは、本当におもしろいですよ」と勧められました。早速調べてみると、大阪でも京都でも、府立図書館は館外貸出し禁止のため、残念に思っていました。でも、おととい、(ええい、古本でもいいから買ってしまおう!)と決めて注文しました。もちろん、後藤神父さまの新刊と一緒に、です。

この牧師先生は、1964年と65年に、英語で神学論文も書かれています。その昔、海軍で鍛えられたからなのか、今も非常にシャープでお元気です。二つの教会を牧会していらっしゃるとのこと。お姿を拝見して、かくありたい、と願わされたものでした。実力のある志の深い牧師には、停年などなく、いつまでも現役でいられるという見本を示していただいたと思います。
そして、奥様もまたすごい方。いつも若々しい服装で、場を明るくするために、あえてお茶目な発言を心掛けて和ませていらっしゃるそうです。牧師が有名だったり評判がよくても、牧師夫人の側は内面でどこか抑圧的な屈折した思いを抱えているという話を、時々耳にしないわけでもありませんが、決して平坦な道ではなかったはずなのに、「80年生きてきて、人生は楽しい!」ときっぱり公言されていました。そのように言い切れる人生にしたいものですね。
ご夫妻で4回もイスラエルへ行かれたそうですが、今回が一番よいガイドさんだったとおっしゃっていました。ユダヤ人ガイドは、どうしてもキリスト教で言うところの旧約(ヘブライ語聖書)に傾きがちで、日本人クリスチャンが必要としている新約との関わりには言及されなかったそうです。

そう言えば、亡くなられた竹中正夫先生(同志社大学神学部名誉教授)が、その前年の冬、突然、私に話しかけられてこられて、緊張するやら恐縮するやら…。マレーシアについては、「画家の友人がいます」とおっしゃっていました。私の仕事については、「それはようございましたね」とおっしゃったものの、「今の若いのは、本当にもう、教養がない。こんな漢字も書けないのか…」と何度もつぶやいていらっしゃいました。竹中先生とのご関係で、この牧師先生もアメリカで学ばれたのだそうです。さすがは、昔の同志社は本当に素晴らしかったですね。確かに、現状を見れば、ご年配の方々は、さぞ無念でいらっしゃるでしょう。

それから、ショスタコーヴィチ関連の本二冊が最後まで読み終えていなかったので再び借りることにし、ヘブライ語の父ベン・イェフダーについても、再予約しました。CDも、近所の図書館からゲルギエフ中心にまた借り直しました。いいものは、やはりいい!よいものに触れて少しでも自分を高めていきたい!要はそれに尽きます。

あとは、マレーシアでお世話になった方々へクリスマスカードや写真を送り、部屋の整理整頓をし、文献リスト入力の手はずを整え、来年度の勉強(と趣味)計画を立て、年賀状を書き、お正月用品を少しずつ揃え、気分を整えながら、新たなる希望の年を迎えたいと願っています。
皆様におかれましても、どうぞよき師走の月を過ごされますように…。