ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

「日本問題」の憂鬱

東洋経済』(http://toyokeizai.net/articles/-/111668?page=3)


トランプ候補が作りあげた「日本問題」の憂鬱:グレン・S・フクシマが米大統領選を読む


グレン・S・フクシマ :ワシントンD.C.シンクタンク米国先端政策研究所(CAP) 上級研究員。
カリフォルニア州出身で、米国通商代表部で対日と対中を担当する代表補代理や在日米国商工会議所の会頭を務めた経歴を持つ。また、ハーバード大学の大学院生のときには、エドウィン・ライシャワー教授、エズラ・ヴォーゲル教授、デイヴィッド・リースマン教授の助手を務めた


2016年03月31日


・「ところで話は変わるが、私は日本が大好きだ。あそこにはとても多くの友人がいる。日本とビジネスもしている。しかし、もしわれわれが攻撃を受けても、日本は何もする義務はない、そのことなのだ。もし彼らが攻撃を受けたら、われわれは全力をもって出陣しなければならない。ご理解いただけただろう。その点が極めて一方的な条約なのだ。つまり、もしわれわれが攻撃を受けても彼らには防衛に駆けつける義務がないのに、もし彼らが攻撃を受けたらわれわれは総力を挙げて彼らの防衛に向かわねばならない。この点こそ本当の問題なのだ」


・トランプが日本について触れるのは、日本を批判するというより、対日交渉を行う米政府当局、民主党共和党を攻撃する材料として使っている面が色濃い。


・トランプはよく「私は日本人を非難しているわけではない。彼らは良い人たちで、私には日本人の友人がたくさんいる。とはいえ彼らは本当に賢くて、われわれの役人の無能さを利用している。私はそれを変えようというのだ。私は頭の切れるビジネスマンをたくさん知っている。その1人のカール・アイカーン氏は彼らとの交渉の仕方を心得ているし、米国が取引に勝つ方法も知っている」と説いている。


ロナルド・レーガン元大統領がウォルター・モンデールを破って再選された1984年の大統領選挙から一貫して、日本の指導者(自民党、官僚、経済界)は民主党よりも共和党米大統領選に勝つのを望む傾向がある。


・日本では、(1)共和党自由貿易主義者であり、民主党保護貿易論者との固定観念と(2)共和党は中国に対して厳しく民主党は甘いとの見方がある。それに加えて(3)共和党の政府高官は退官後、日本とのビジネスを希望する人が多いため、日本側も歓迎する傾向がある。


・しかし今の共和党は、8年前と比べても、根本的に変わりつつある。日本は、継続性、安定性、予測可能性を好む傾向があるので、今年の選挙では、ここ数十年で初めて、日本の指導者層でも、民主党の継続性のあるヒラリー・クリントンを、共和党の予測不可能なドナルド・トランプより好む人が多くなるかもしれない。

(部分抜粋引用終)

トランプ問題については、こちらを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160506)、日米同盟に関する問題は、こちらを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150821)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150822)。