ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

ハシゴ外しを忘れるな

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無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』著者で国際関係アナリストの北野幸伯


「なぜ日本は、中国を挑発してはいけないのか?ハシゴを外された韓国の悲劇に学ぶ」
2015年5月18日


安倍総理の米議会演説は、日本にとってメッタにない外交的、戦略的勝利。
・「終戦70年」にあたる今年、中国は再びアメリカでの工作を活発化。
・安倍さんの演説で、中国の「日米分断工作」は、ひとまず挫折。
・一瞬たりとも油断はできません。戦いは、まだはじまったばかり
「日本はこれから中国とどう接していくべきなのか?」
アメリカはどう動く?二つの戦略
・イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、韓国、イスラエルなどなどがアメリカを裏切って中国についた「AIIB事件」
アメリカは、中国への対抗措置をぼちぼちはじめている。


・「アメリカの対中戦略には大きく二つあること」


1、バランシング(直接均衡)
アメリカ自身が「主人公」になって、中国の脅威と戦う


2、バックパッシング(責任転嫁)
「他国と中国を戦わせる」「アメリカは、日本と中国を戦わせる
・どんな国でも「敵国と直接対決するより、他の国に戦わせたほうがいい」
・リアリストの世界的権威ミアシャイマーシカゴ大学教授
大国はバランシングよりも、バックパッシングの方を好む。責任転嫁の方が、一般的に国防を「安上がり」にできるからだ。(大国政治の悲劇 229p)
・ほとんどの人は、「自国の青年たちを戦場に送りたくない」と思う一方で、「他国の青年たちが戦争していること」に無関心。
アメリカのこれまでの対中政策は、「バックパッシング」か?


ミアシャイマーさんは、「バックパッシング4つの方法」(=つまり他国を利用して敵国と戦わせる方法)について触れています。


1、敵国と良い外交関係を結ぶ
アメリカは中国と良い外交関係を結ぶ
アメリカは、「漁夫の利」「同盟国日本より中国を重視して見える」
リベラル米民主党は、もともと親中」「米財務省は親中」「戦略的に動いていた」


2、敵国と対立する国とあまり仲良くしない
日本と中国は戦って疲弊し、アメリカは無傷で残る。
オバマさんは、AIIB事件と安倍演説まで、日本に冷たかった。「安倍さんを歴史修正主義者と警戒していた」「戦略的に距離をおいていた」


3、自国の軍事力を強化
日本もそれほど弱くない。中国はいま、「とりあえずベトナムやフィリピンをいじめよう」


4、敵国と戦う他国をサポートし強化
アメリカは、中国と戦わせたい日本、ベトナム、フィリピンなどが強くなるようサポート
アメリカは今、ロシアと戦っているウクライナ軍が強くなるようせっせと武器。
AIIB事件でイギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、イスラエル、韓国などに裏切られて孤立。


「バランシング」(直接均衡)に動き出した。
・なぜ日本は、中国を挑発してはいけないのか?
中国の「反日統一戦線」戦略2012年末「日米関係強化が最重要だ」
私たちは「汚い世界」に生きる「大人」。「アメリカには、日中を戦わせて『漁夫の利』を得たい誘惑がある」
アメリカを中心とする中国包囲網形成
日本が中国と対抗するために、アメリカのお墨付きを得て軍事力を強化するのは、「よいこと」。「自分の国を自分で守れる」「軍事的自立」
・インド、オーストラリア、東南アジア諸国、ロシアなどと経済、軍事関係を強化していく
ウクライナが全世界でロシアを非難、韓国が全世界で日本を非難、日本が全世界で中国を非難するのは「悪いこと」。
・日本は「対中戦の主人公」に。「日中戦争の可能性」を自分で増大させる結果になる。日本は、中国とは、つかず離れずの関係を保ち、ケンカにならないよう注意。
・「挑発するな」「不要な悪口はいうな」「ケンカするな」あくまでアメリカにやってもらう
大国に利用された国々の悲劇
・「利用された国」ジョージア(旧名グルジア
03年に革命(バラ革命)が起こり、アメリカの傀儡・サアカシビリ政権。ジョージア(旧名グルジア)の反ロシアはどんどんヒートアップ。そして、08年8月、ロシアーグルジア戦争が勃発。小国ジョージア(旧名グルジア)は完敗。
戦争後、ロシアは、ジョージア(旧名グルジア)からの独立を目指す、南オセチア、アプハジアの独立を承認。ジョージア(旧名グルジア)は、アメリカに利用された結果、二つの自治体を失った。
ウクライナは、2014年2月の革命で、親ロシア・ヤヌコビッチ大統領が失脚。選挙を経て、反ロシアのポロシェンコが大統領。
ポロシェンコは、ロシアの支援を受ける東部ドネツク、ルガンスクとの戦争を続行。バイデンさんをはじめとする米政界の大物が頻繁にキエフを訪れ、ポロシェンコを指導。
ウクライナアメリカの「駒」として利用されている。
・「AIIB事件」で、アメリカ最大の脅威は、ロシアでなく中国になった。それで、ケリー国務長官プーチンと会い、和解に動き出しました。
ウクライナは、今アメリカと欧州から捨てられよう。東部の領土も、「事実上」失うことになる。
・中国に利用されている国。韓国。
韓国はここ数年、狂ったように反日プロパガンダ。「中国の戦略に乗ったから」
韓国は、日本を完全に敵にまわしてしまった。アメリカの信頼を完全に失っています。
ジョージア(旧名グルジア)、ウクライナ、韓国など、大国に利用されてひどい目にあった国々から教訓を得るべき。日本は、アメリカとの関係をますます強化していくべき
・日本は、インド、オーストラリア、東南アジア諸国、ロシアなどとの経済、軍事関係をますます強化していくべき。
・日本は、アメリカのお墨つきを得て軍事力を強化し、軍事的自立にむかっていくべき。
日本は中国を挑発するべきではありません
「(日米主導の)アジア開発銀行(ADB)と、(中国主導の)アジアインフラ投資銀行(AIIB)、協力してアジアの国々を豊かにしていきましょう!」
アメリカを中心とする中国包囲網の形成。
今日の格言:「はしごを外される可能性を、一時も忘れるな

(部分引用終)