ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

イスラーム圏と中国を問題視

リベラル社会主義の考え方は、素人目には一見もっともらしいのだが、実践していくと、何事もパイの奪い合いになり、忙しなく、嫉妬心が蔓延して、争いの多い世の中になる、ということは、この日本でも現在、経験しているところである。
中国は戦略思考なので、今のみならず、この先十年後、二十年後、五十年後の日本を考えて、賢明な措置を取らなければならない。
昨日の結婚披露宴の話だが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141116)、将来こんな時代が来ても、何とかうまく隣国と交流できるように、との思いを込めて、院生時代の中国、韓国の元国費留学生を二人お招きした。残念ながら、今は交流がない。また、当時の国費留学生と今の留学生とでは、層が全く違う。1980年代頃は、本当に優秀な人達が来ていて、少なくとも日本にいる間は日本文化に合わせ、立ててくれていた。だからこそ、こちらも相手から学ぼうという気になれたのである。
しかし、今では、せっかくの当時のささやかな若い努力も、先方の政治力と政策に押されて、あまり意味がなかったかと、残念に思っている。やはり、情報力に欠けていた。いくら、にこにこと親切にしたつもりでも、それだけでは国際情勢を変えることはできないのだ。結局は、しっかりと歴史観や思想史を理解した上で、軍事力と諜報活動と正確な分析、ある程度以上の強固な経済力、安定して賢明な中間層の存在、これが肝要である。
その意味で、自分では先端を実践しているつもりだったが、こんなことならば、無理をすることもなかったのにと思う。
しかし、焦りと反省ばかりではいけない。ご主人を亡くされた緒方貞子先生は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%BD%EF%CA%FD%C4%E7%BB%D2)、まだまだお元気で、ついこの間も、すごいことをおっしゃっていた。「中国が進出していくから日本も、ではなくて、『それなら、そちらはそちらでどうぞ。こちらはこちらでやっていきますから』でいいのでは?」と、洗練された上品な戦略思考をさり気なく披露。中国をよくご存じなのだ。だからこそ、日本は同じ土俵に立たずに、日本ならではの歩みを模索すべき、とのお教えだと解した。ある面で、相当な自負心と自信をお持ちのようにも聞こえる。
例えば、櫻井よしこ氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%DD%AF%B0%E6%A4%E8%A4%B7%A4%B3)が「中国は事実を改変する国。日本は事実で勝負」みたいなことをおっしゃっているのだが、それだけでは予断を許さないと私は思う。いくら正直で正確であったとしても、事実のみで勝てるわけがない。解釈の問題だからだ。立場が異なれば、いくら事実を証拠として提示してみても、一言であっさり切り捨てられてしまう可能性も多い。
辺野古移転問題の結果も、中国から沖縄への圧力が相当影響しているのではないだろうか。
ということは、マレーシアのリサーチをしていても、長年、つくづく痛感したところだった。
そこが、櫻井氏の物足りないところかもしれない。
では、百戦錬磨の緒方先生なら、どうされるだろうか。そして、私ならば、どうすべきなのだろうかと考える。
少なくとも、イスラーム圏と中国が、現在の世界では大問題の地域である。最近、アメリカで共和党が前進したのも、リベラル左派を選出すると、どれほどおかしなことになるかがようやく認知されてきたからだと思う。日本だって、安倍政権はこの頃、危なっかしいところがあるが、ここで国民がしっかりとすべきなのだ。
という意識から、責任の一端を担う者として、よく考えてみたい。