ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

彼我の差違から学ぶ(1)

早くも9月に入り、秋空が広がってきた。
ところで、先日書いたデニス・プレーガーの「プレーガー大学」なる一般向け啓蒙講座(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140831)。
昨年7月のエジプトのモルシ倒幕の頃に、この試みを知った。世間に疎い私のことだから、もちろん、ダニエル・パイプス先生が奥様にぶつぶつ文句を言われながらもエジプトに飛び、状況を観察してきた後にラジオ出演したことがきっかけで(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130713)、デニス・プレーガーを知ったのだ。
プレーガー氏の第二次世界大戦の対日観については疑問なしとはしないが、それ以外は、なかなか興味深いことをおっしゃっている。相対主義を合い言葉に、混沌とした価値観が混在することによって質が低下した現代思潮に対して、一定の視座を指し示すべく、最大限5分から6分程度に要領よくまとめた啓蒙主張。
今日アップした現代芸術に関する批判(Why is Modern Art so Bad? - Prager University)も、結構頷けるものだった(http://prageruniversity.com/History/Why-is-Modern-Art-so-Bad.html#.VAVLW_0cSdI)。確かに、私がこの頃、あまり美術館に行かず、クラシック音楽の演奏会にも足が遠のき、テレビもほとんど見ないのも、そのせいなのだ。お金と時間がもったいない、その分、家で本でも読んでいた方がましだ、と思うからだ。
さすがは、プレーガー氏、パイピシュ先生をお招きして番組を制作しただけありますね。ご慧眼!

さて、では久しぶりにフェイスブックhttps://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)からの転載を。

http://www.danielpipes.org/14836/
「イスラミスト政治におけるムスリム同胞団の場」
ダニエル・パイプス
2014年08月23日
Lion's Den :: Daniel Pipes Blog Archive from 2014
www.danielpipes.org

http://www.danielpipes.org/14837/
「支援者を攻撃する中東の過激派」
ダニエル・パイプス
2014年08月26日
Lion's Den :: Daniel Pipes Blog Archive from 2014
www.danielpipes.org

http://www.danielpipes.org/14838/
「丸焼き七面鳥のトルコ新首相を批判して」
ダニエル・パイプス
www.danielpipes.org

http://www.danielpipes.org/14839/
「アブ・ニダル:拳銃使いの殺し屋」
Reviewed by Daniel Pipes
www.danielpipes.org

http://www.danielpipes.org/11530/
「関係書目:左翼とイスラーム主義者達に台無しにされた私の言葉」
ダニエル・パイプス
2009年11月30日


・三度目のマイナー修正のために最近提出し直したもの。初出は2012年 6月下旬、二度目の修正版は2013年3月上旬。検索してみると、人名の訳出に僅かな不統一が見つかったため、気づく度に再提出。


・2012年6月頃には、(こんな項目を立てて怒っているなんて、パイプス先生って子どもっぽい人なのかしら)と笑いながら訳出。でも、後で調べてみると、ネット上のみならず、書籍でもあちこちに悪意的な論評が書かれていることが判明し、驚愕した。ご本人にとっては、ストレス以外の何物でもない。それほどまでに注目され、評価が分かれる論客とは、一体、どういうことなのだろうか、と訳文を引き受けるまでは、かなり逡巡したものだった。ところが、今では何のことはない。政治的に見解が対立しているために、まっすぐ発言しているパイプス先生に悪口が集中してしまうことがわかっている。


・故パトリック・シールだって、2000年5月のワシントン近東研究所でのシンポジウムで、パイプス先生と鋭く対立した結果、「ダニエル・パイプスは正しい」と公に認められた。この銘記すべきシール発言を誘導したなんて、拍手喝采の大手柄。


ネオコンだの何だの浮わついた論評でわかった気になっていないで、むしろ、こういう貴重な側面を、是非とも日本は学ぶべきだと常々思う。ささやかな訳文作業が、ほんの少しでも輪を広げるきっかけになるならば、と毎日願っている。

故パトリック・シールについては、過去ブログに追加コメントを添えたので(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140613)、そちらもご参照を。何だか、こうしてみると、現在の中東の混沌とした情勢は、こういう英国の擬似上流階級の中東語りが遠因となっている面もあるのではないか、と。
上記シンポについては、日本のいい加減でのんびりした談話とはテンポもレベルも相当異なるので、少し訳出をしかけたが、37ページにも及ぶため、どうしたものかと思案中。
ところで、当のパイピシュ先生は、このクライマックスの本音を引き出したパトリック・シールについて、どう思っていらっしゃるのだろうか。
実は、

あんたって、僕が覚えているよりも、僕の人生のことを知っていると、時々思うよ...」

のみ。彼一流のはにかみと謙遜なのだろうけれども。
と思っていたら、本が届いた。著者はデニス・プレーガー。

https://twitter.com/ituna4011

Lily2 @ituna4011
『幸せになりたい人ほど、不幸になる―それでも幸せになりたい人のための幸福ガイド 』 デニス・プレーガー(著)井辻朱美(訳)(ttp://www.amazon.co.jp/dp/490055006X/ref=cm_sw_r_tw_dp_xWybub1JSCJFW)が届いた。

(転載終)