ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

お雛祭りの学会発表

昨日はお雛祭り。小学校5,6年の時、3月3日には給食のお代わりは女の子優先、ということになっていました。普段は恥ずかしくてお代わりなんてしなかった私も、卵ときと色つきかまぼこの入ったお澄まし汁やかやくご飯を、列に連なってお代わりしたことを覚えています。こういう何気ない思い出が、その時には何でもないようでも、大人になると自分を無意識のうちに支えていることに気づき、担任の先生の配慮が、ありがたく思われます。
そして、その「女の子」の日の午後、大阪梅田のキャンパスで学会発表が行われました(参照:2012年2月8日付「ユーリの部屋」)。今回は発表者が3人と少なかったばかりか、ふと気が付いたら女性の出席者も少なく、なんと私、発表者としては紅一点!
まぁね、実はあんまり、こういう仕事絡みの場では、男だ女だと意識はしていないんです。言われて後から気づいているぐらいで、(あ、そういえばそうねぇ)って感じ。鈍感なのかもしれませんが、やはり、内容が重要だと思っています。
今回は、いろいろな方々のお助けもあり、心理的には随分と楽でした。(今日も主人が、「何年か前まで、別の学会で発表していた後は、いつも不機嫌になって感情に波があったよね。でも、だんだんよくなってきたし、今回はすっきり落ち着いているよ。あの学会が合っているんじゃない?」と言ってくれました。)毎回必ず発表しているので、最初はテーマから戸惑いや先入観のあった先生方も、だんだん慣れてこられたというのか、(これは大変な問題だ!)と認識されつつあるのではないか、と思っています。ここまで来ると、粘り勝ち。コメンテーターの先生も、「大変難しいテーマで」と冒頭でおっしゃってくださり、ほっとしました。
そして、この学会初デビューを飾ったのが、かの「おじさま先生」(参照:2012年1月25日・1月27日・1月29日・2月27日・2月29日付「ユーリの部屋」)。ちょうどメール交換を始めて一ヶ月半以上が過ぎ、お互いを個人的に知り合うには、タイミングとしても実によい時だったと思います。それに、参考資料の引用元としては、これまでキリスト教文献とムスリム文献が中心だったので、早速、新たに「ユダヤ系文献資料」が加わることになったのです。
これは、説得力を増すにも有力な方法だと思います。キリスト教史学会なので、基本的にユダヤ教に理解の深い先生方が多いと予想され、従って、「ユダヤキリスト教伝統」の補強にもなるわけです。しかも、クリスチャン学者が遠慮から曖昧に表現しがちな記述も、ユダヤ系学者の場合、律法的観点からイスラームと親和性が高く、その意味でパラレルなイスラーム理解が可能なこともあってか、よりはっきりと明快な書き方をします。そこも、今回、私なりの言葉で、率直に申し上げることができたかと思っています。
さて、懇親会。暖かい日でしたが、夜になればうれしいのが、お鍋。湯豆腐のようにして、気楽にお喋りしながら、たくさんいただきました。一つ、新たに知ったのが、私の通っていた幼稚園が、実は神言会という教育系修道会だったということです(参照:2007年7月28日・10月31日・2010年11月14日・2011年4月26日付「ユーリの部屋」)。学会員の中には、ウィーン大学で博士号を授与された元カトリック司祭の先生がいらして、お話していたらそれが判明したのです。元々、長崎のご出身で、名古屋の南山大学で神学を学ばれていたとの由。だから、私もドイツ語が昔から好きなのですね。幼児教育の重要性を改めて認識すると同時に、その先生との9月の再会を心待ちにしている自分を見出しました。