ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

ハヤトロギアに向かって

昨日は、久しぶりに神戸へ行き、水垣渉先生から「聖書におけるヘブライズムとヘレニズム」と題するご講義を伺いました。例によって、興味深く感じたご発言を箇条書きしますと.....

・ハヤトロギアもオントロギアも、聖書に関しては、いつも他の言語とその言語世界に開かれていること←前提としての翻訳可能性
キリスト教共同体の多言語性:バベルの塔の呪い(創世記11:6)→聖霊に満たされた他言語使用の現象(使徒2:1〜4)
ヘブライ語ギリシャ語以外の言語による理解可能性→「日本語では聖書はわからない」というのは、聖書的精神ではない
ヘブライ語ギリシャ語の学者であっても、翻訳の歴史に依存して研究しているはず。原語を充分読めるわけではない
・「イドゥ」(希臘語)≒「ヒンネー」(ヘブライ語):「存在」ではなく「現前」
・神の存在に関する議論は非生産的
・神は愛のみではなく、怒る神でもあり。それは神の「自由」であり、イエス・キリストの十字架もありえず、キリスト教が成立しない

参加者は約20名ほどで、若い方達はゼロ。仕事や学校で忙しい時間帯ではありますが、子育て中の人でも、何とかやりくりして出かけるぐらいの気力があれば、とも思います。
帰りには本屋さんに立ち寄りましたが、買う気になるような本がなく、立ち読みで終わってしまいました。手応えのありそうな本は、今や、古本屋さんか大図書館にしかなさそうです。