ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

『メムリ』記事から

メムリ」(http://memri.jp

緊急報告シリーズ   Special Dispatch Series No 3191 Sep/5/2010
イスラム恐怖症が米軍内に広がっている」



以下は(米テキサス州オースティンのフォートフッド陸軍基地に勤務する技術兵)イスラム教徒の兵士ザカリ・クラウン(Zachari Klawonn)のインタビューの抜粋である。このインタビューは2010年8月24日、アル・ジャジーラ・テレビの番組「アメリカの権利が、アメリカ内外のイスラムに宣戦布告した」で放映された。インタビューは英語で行われ、アラビア語に同時通訳された。MEMRI TVの字幕は、オリジナルの英語の、聞き取れた範囲での採録である。
このクリップはMEMRI TV http://www.memritv.org/clip/en/0/0/0/0/0/0/2589.htm . で見ることができる。



インタビュアー:「イスラムに対する憎悪キャンペーンは、3700人を超すムスリム兵士に影響を及ぼしている。彼らは米国軍人の制服を着、ムスリム諸国で戦うよう命令されている。それと同時に、彼らの同僚による差別ハラスメントを受けている。
「これらの兵士の1人がザカリ・クラウン氏である。アメリカの報道機関は彼が受けた苦しみを大々的に報道したが、彼の状況はあまり変わっていない。われわれは、ザカリ氏がテキサス州オースティンから、われわれに参加してくれたことを喜んでいる。
「ザカリさん、サラーム・アレイクム(今日は)」
ザカリ・クラウン:「アレイクム・アッサラーム(今日は)。(アル・ジャジーラ・テレビを見ている)視聴者すべてに対し『ラマダン・ムバーラク(祝福されたラマダン)』と挨拶したい」
クラウン:「(フォートフッドでの)恐ろしい襲撃が起きる前にも、米軍には、イスラム恐怖症のひどい意識が存在していた」
インタビュアー:「このラマダン月と時期を同じくする反イスラム・キャンペーンが、(2009年11月)ムスリムアメリカンの元(ママ)兵士による乱射事件が起きたフォートフッド基地で、あなたの状況にどのように影響を及ぼしているか話していただきたい。このところ、あなたはどう扱われているのか」
ザカリ・クラウン:「間違いなく、影響がある。米軍には、(フォートフッドでの)恐ろしい襲撃が起きる以前にも、イスラム恐怖症のひどい意識が存在していた。それは(イスラム)テロ対策訓練に明らかであり、私を取り巻く環境全般の雰囲気でもあった。不幸にも、私が体験してきた差別の幾つかは、この環境の結果である」
イスラム信仰の大きな誤解が・・・(イスラム対する)人々のネガティブな観念が軍に入り込んでくるのを助けている;また、われわれが得ている訓練、われわれが受けている情報は、反イスラム宣伝となるものだ」
インタビュアー:一部の人々は、軍上層部が(アメリカの他の社会よりも)大きな開放性をマイノリティーに示していると言う━アメリカの報道機関は最近、ペンタゴン(米国防総省)にはモスクがあると伝えた。マイノリティーに対し、女性に対し、また、一般的に社会で苦しんでいる人々すべてに対し、軍上層部が最も開放的だと主張しているのに、どのような苦しみを受けているとあなたは言うのか」
ザカリ・クラウン:「私が思うには、軍内で実際に進行していること、また(軍の実態について)主流メディアが伝えることには、ひどい思い違いがある。実際のところ(軍内には)イスラム恐怖症が存在する。また、イスラム信仰の大きな誤解が存在する。そして、このことが(イスラムに対する)人々のネガティブな意識が軍内に入り込むのを助けている。また、われわれが得ている訓練とわれわれが受けている情報は、反イスラム宣伝となるものだ。
アメリカの国民は、グラウンド・ゼロ近くにイスラムのコミュニティー・センターを建設する私の権利に対し、軍人によるひどい侮辱と受け止めて反対している」
「不幸にも、ちょうど今われわれはこれを味わっている。私が思うに、このことは、今や1つの社会であるわれわれ(が置かれた状況)について多くのことを語っている。というのも、私は今1人のアメリカ国民として、1人の軍人として、米国民の反対に直面している。彼らは、グラウンド・ゼロ近くにイスラムのコミュニティー・センターを建設する私の権利に、自分たちに対する、それも軍人によるひどい侮辱と受け止めて反対している。※1
「われわれの憲法を支持し、それを守るために米陸軍に入隊した者にとって、自分の権利がほぼ完全に叩き潰され、剥奪されることは、道徳的に破壊行為だ。イスラム恐怖症は軍内に明白に存在するが、不幸なことに、われわれのアメリカ社会の中にも明白に存在する、と私は思う」
インタビュアー:「ザカリさん、最後にひとつ質問がある。また、われわれに参加してくれたことに感謝する。あなたが言うハラスメント、あなたが受けてきたハラスメントの幾つか例を挙げてくれないか」
ザカリ・クラウン:「了解した。私は数多くの失礼なコメントを受けた。私の動産に関して、兵士たちから、また、何度かは、司令部からもハラスメントを受けた。しかし、一層重要なのは、私が受けてきた訓練が、私への完全な侮辱だったことだ。たまたま軍隊に入って、この訓練を受けているムスリムは誰でも、これがイスラムの完全に誤った解釈だとわかる。これを見るのは、軍人として断腸の思いだ」


注: [1]これは「・・・9・11の廃墟にモスクを建設する私の権利・・・」とアラビア語翻訳された。

(引用終)