人の夫を粗末に扱わないで!
今日から3月。早いものです。
三日間、ゆっくりと家で休養をとって、じっくり主人と二人で話し合いました。仕事のこと、何の為に仕事をするのかということ、私達はこれからどうするのか、など。
主人は、「ユーリにもっといい暮らしをさせたくて、つい、仕事もがんばっちゃうんだよね」「こんなに給料もらっていて、それだけの仕事しているのか、と考えると、時間も忘れてつい自分を追い詰めちゃうんだ」「要領よくやる方法も知っているけど、やっぱり、人がどう思うかじゃなくて、原則に沿って、いいものに仕上げたいと思ってさ」「人が僕のことどう思っているかぐらいは、わかっているよ」。
私が全く贅沢なタイプではないと知っているはずなのに、もしそこまで追い詰めているとするならば、と考えると...。ずっと前には「自分は一流じゃないけど、世界一流の人達の仕事ぶりをそばで見る機会に恵まれてきたから、もっと自分もやらないと情けないかな、と思って」とも言っていましたが。
もしかしてそれは、私が研究会や学会で、明らかに筋違いな、あるいは失礼なことを言われて帰り、家でそのまま喋っているので、(自分のポジションがもっと高かったら、そんなこと言うヤツのことを気にしなくて済むのに)とでも思っていたのでしょうか。
実を言えば、私が文句を言っているのは、それは事実にもとるから、そういう態度では学問精神に反するから、そういう人が学会理事などをやっていると雰囲気が停滞して、ますます良い人材が集まらなくなるから、ということを示唆したくて、なのですが。
それに、ここまで続けられるのも、以前にも時々書きましたが、実際には、そういう会合にはもう直接出ていらっしゃらないような名誉教授の先生方や、世界有数の著名大学で博士号を授与されたような先生方が、マレーシアとは関係がなくても、出身大学とも無関係であっても、ほぼ初対面でものすごく褒めてくださり、激励してくださったという経験があるからなのです。だからこそ余計に、国内では通っている(つもり)かもしれなくても、基本的に畑違いの人が、「私はぁ、社会的地位があってぇ」などと言いながら、「だからあなたは、駄目なのよ」と指摘してくることの滑稽さを言いたかったのです。
ただ、今回の異常な仕事ぶりのために、電話を何度もかけることで、携帯ならばうかがえないような、主人に対する周囲の扱い方なども察知することができてよかったです。ほぼすべて記録を残し、主人にも確認しました。
確かに、他社の人からの電話に対しては、主人を身内として下げた言い方をするのは、当然のことです。しかし、夜中遅くまで帰ってこない夫を案じて電話をかけ続けた妻に対して、(ちょっと、これでも私の大切な夫なんです。あなたの方が年下なのに、そんな言い方しなくてもいいじゃないんですか?)という対応をした人がいました。よ〜くわかるんです。電話の取り方、受け答えの仕方で、うちの夫のことをどう思っているか、が。特に相手が女性の場合は、すぐにわかりました。さすが、学会や研究会で鍛えられているだけあって、自信あるんです、この点。もともと言語関係の勉強を、若い時に徹底してやらされましたし。
どうやら、主人の話によれば、職場環境に問題を感じている人が他にもいて、訴訟を起こしているらしいのです。だったら、心強いものです。こちらにも手段があります。そのために、わざわざ家にいて、何でもこまごまメモをとり、いろいろな方面にルートをつけてあるんですから。
もう一つ、常々感じることとして、私の研究会や学会での経験もそうですが、職場では、その人しか見ていないのではないか、ということです。その人の業務能力だけで、使えるか使えないかを判断してしまう傾向が、ますます強まっています。それは、一見、公平で「平等」な競争原理なのかもしれませんが、落ち着いて考えれば、その人にも、息子を心配して日々祈り続けている老いた母親があり、きょうだいもいる。暮らしを共にする配偶者もいる。その配偶者にもまた、親きょうだいがいて、それぞれの経歴や人生経験を持っている。
...と、考えるならば、そこまで邪険に扱える、という方がおかしいのではないでしょうか。現に、こうやってブログで世界中に公表してしまっているんですから。見る人が見たら、(あそこはそういうとこなのか)で、すべてが判断されてしまい、結局は自分に返って来るじゃないですか。
「いや、だって、奥さん、専業主婦なんですよね?じゃ、地位も名誉も何もないから、いいんじゃないですか?」
果たしてそうでしょうか。何も持っていない人って、強いですよ。まさに捨て身の強さ。何かの傘にもたれかからず、自分の名前だけでやってきた、という「実績」。特に、夫との間に何らやましいものがなく、常にオープンで透明なコミュニケーションをとり、証拠となる記録も揃っていれば、ますます有利です。
それに、私の場合、純粋な専業主婦ではないんです。出るとこ出たら、やりますよ!そこだけは、自信があります。なんといっても、小学校の頃から、れっきとした日本人であるのに日本を追い出されても、どこでも身を落とさずに一人で生きていくという覚悟だけは、しっかり持ってましたから。
PS: 今朝のメールには驚きました。アジア・キリスト教協議会の会合が、4月にクアラルンプールで開催されるので、なんと私にまで、スポンサーになってくれないかという資金支援の案内がきたのです。メールを見る限り、称号持ちの方々に混じって、私の名がありました。私って、そんなにお金持ち?