ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

己の欲せざるところ

音楽療法というものがあります。難病患者にもよい影響を与えるということで、我が家でも、取り入れさせていただいています。そのことは、このブログでも時折書いていますので、ご承知のことかと思います。
ところが、世の中には「難病の人って、贅沢なんだよね。知っている人も旅行ばっかりしてるし、音楽聞いたりとか、さぁ」と、わざわざ面と向かって言ってくる人もいます。私の場合、どこで言われるかというと、驚くことなかれ、学会の懇親会。その場合には、「わからない人にはわかりませんからね」と、一言切り返して黙ることにしています。
保健師さんに相談すると、「世の中の人すべてに理解してもらおうと思わなくてもいい。聞き流して」と言われますが、時々、腹立たしくもなってきます。何しろ、もう12年ぐらいになりますから。
神経性の難病は自己責任なのか。では、なぜ病院や大学で、病気の治療や研究をしているのか。病人は、健康な人が持つ楽しむ権利を失って当然なのか。どうして、そのような小学生レベルの常識が、学会という場に集う人となると、通用しないのか。そもそも、その人がおかしいのか、こだわる私が変なのか。
新聞やインターネットでも、旅を楽しみ、音楽療法を試みましょう、などと奨励されてもいるのに...。
では、患者本人はどう思っているか、と言えば、「じゃあ、自分がそういう身になってもいいんですね」と。

「己の欲せざるところ、人に施すことなかれ」

今日の午前中の国会中継で印象的だったのは、自殺問題について、懸命な努力を重ねていらっしゃる委員のご発言でした。経済が大きな要因の一つであるという点では、認識上の一致をみているようなのですが、私に言わせれば、政策だけでは不充分だとも思います。なぜならば、北欧諸国のように社会福祉が手厚い国で、かえって自殺率が高いというパラドックスが発生していたからです。
昨日と打って変わって、最初の頃の雰囲気は穏やかでよかったのですが、午後になってまた、何やら繰り返しが多く、どこか険悪になってきたようなので、テレビを切りました。
もう、「国民」に心理的負担をかけるような発言をしないでほしいです!もっと充実した質の高い議論を望んでいます。