ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

定期健康診断の話

昨日の午前中は、空腹のまま電車に乗って、総合健康診断に行きました。

主人の会社から晩秋に連絡があり、書類で申し込んでおくと、毎年、新春の仕事始めに、健康診断が受けられる仕組みなのです。家族も健康であってこそ、よい仕事ができるという考え方から始まったようです。従来は家族も無料検診でしたが、最近は一人2000円支払うように変わってきました。心なしか、受ける人が減ってきたような…。

同じ地区に住む主人の親しい同僚の奥さんが、私達が結婚したての頃、教えてくださったのですが、主婦にとっても、非常に助かる制度です。もちろん、町内でも自治体が保健所を通して、一般住民向けの健康診断を年に数回行なっているので、それを利用することもできますが、夫がどんな雰囲気で仕事をしているのか、昼食はどんなものを食べているのか、などを知るには、この機会が絶好です。特に私の場合、この歳になってもまだ、若い時の貯金を使ってマレーシアのリサーチを続け、主人の働きのおかげで勉強が続けられるようなものですから、謝意を表する意味でも、制度を拒否することは失礼だと考えています。
結婚当初は、奥さん同士の健康診断なんて、夫の社内での身分に応じて、対応も気をつけなければならないのではないかなどと、一人で変なことをあれこれ考えて緊張していましたが、全くの杞憂でした。第一、用事が済んだら皆さん、さっさと帰られますし、おしゃべりするのも、待ち時間の間だけです。男性が圧倒的に多い理系の会社だけあって、奥さん達もあっさりした方が多いように見受けられます。また、会社の敷地が、さっぱりと整理整頓され、きれいに清掃されているのには、失礼な表現かもしれませんが、少し驚きました。もっと、ごちゃごちゃした所で仕事をしているのではないかと想像していましたので。少なくとも、かつて私の知る国立大学に限れば、先生方の部屋でも、女子院生の多い研究室でも、遙かに乱雑な面がありました。

子どもや仕事人なら、学校や職場で定期的に健康診断が受けられますが、ともすれば、女性で家にいることが多いと、自覚症状が出ない限り、なおざりにされがちです。最近は、ガン検診を受けるよう、政府からも呼びかけがありますので、意識改革もなされているのだろうと思いますが、例えば、実家の母など、私の記憶では、父の職場で家族用の健康診断を受けたなどと聞いたことがありません。もっとも、制度があったとしても、利用しなかっただけなのかもしれませんが。
ですから、子どもの頃の私は、結婚したら、出産か病気を除けば、女性はお金がかかるから健康診断を受けられないものだと、一人で心配していました。もし受けたかったら、きちんとした職場に勤務しなければならない、とも思い込んでいました。こう考えてみると、随分、取り越し苦労の多い子ども時代を送ったものです。

先取り心配を重ねたおかげで、今の私は、こうした制度をありがたく感謝なことと思っていますし、おかげさまで健康でいられます。今回、一つだけ指摘されたのは、やはり体重が重いということ。「あと5キロぐらいは減量して…」と言われてしまいました。はい、ストレスがなくなると、太りやすいんです、私。

数年前の人間ドックの時、前に並んでいた私と同世代ぐらいの奥さんが、触診で要注意と言われ、エコー検査も追加となりました。どうやら乳ガンの恐れがあると指摘されたようで、沈んだ表情でした。その時の私は、触診のみで終わりました。今年も、順番が私の前だった少し年上の奥さんが、「毎年、私ひっかかるんです。必ず、要精密検査の結果が送られてくるので、病院で胃カメラ飲むんですね。でも、その検査では大丈夫なんですよ。去年は、鼻からの胃カメラで助かりました。ただ、毎年こういう人間ドックがあると、安心ですね」と言われました。
私は、これまで胃カメラを飲んだことはないし、その必要もありませんでした。でも、そういう話を聞くと、(夫の会社まで来て健康診断を受けるのだから、元気なんだろう)と思っていたことが間違いで、一見、健康そうに見える人にも、それぞれの問題や悩みを抱えていることがわかり、いろいろと考えさせられます。

待つのが嫌なので、昨年は指定された時間より遅めに出かけていったら、着いた時にはなんと片づけが始まっていました。あらら・・というわけで、見事にキャンセル扱い。仕方なく、後日、町内の検診で済ませました。今年は余裕をもって出て行ったら、15分以上待たされる羽目に。でも、一時間以内で終了したのですから、よしとしましょう。

それにしても、何だか昨日は疲れました。朝ごはん抜きで電車に乗って20分も歩き、採血、エコー検査、エックス線検査、触診、フラッシュ付きで眼の検査などが続いたんですから、体にはかなり負担をかけていることもまた事実でしょう。日課をこなしながらも、夕方には布団に入って遅い昼寝をしてしまいました。