ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

ミーチャ@DSCH(4)

インターネット上の‘You Tube’という無料のサイトで、クラシック音楽の貴重な映像が家庭で見られるのは、とても幸いなことです。著作権上は違法ではないものの、最近はなかなか難しい問題がありそうですが。

もちろん、私の場合、ショスタコーヴィチの音楽やその他のクラシック演奏会を部分的に鑑賞するのです。古い映像に関しては、言うまでもなく「旧ソ連の音楽界はすごい」の一言に尽きます。あの国に関して、政治経済面だけですべてを判断するのは、やはりどこか偏りがありますね。技術面の卓越性はもちろんのこと、厳しい思想的抑圧の背景があったために、かえって音楽に望みを託して表現を工夫したという側面も大きいのだろうと思います。また、当時も今も、演奏家それぞれが、ショスタコーヴィチ時代を想起しつつ、各々の経験を重ね合わせて楽器に向かうためか、迫力が違います。
このように、映像は大変貴重なものです。「楽譜を読む」といいますが、楽譜だけではわからないことも多いのですから。
それにしても、若き日のショスタコーヴィチのピアノ演奏(1934年?)は、何ともいえず凄みのある超絶技巧でした。ところで私、このピアノ映像やら交響曲の映像などに、どこか見覚えがあるんですね。ショスタコーヴィチのCDも借りて聴いていますが、曲名は知らなくても、メロディだけはしっかり記憶にこびりついていて、どこか懐かしいという…。なぜなのかしら、と考えてみて、やはりそれは、無意識のうちに、幼稚園時代からテレビやラジオなどで視聴していた旧ソ連の音楽番組が残っていたのではないか、という結論に落ち着きました。証拠がないので、何とも言えませんが。言い換えれば、最近になって突然ショスタコーヴィチに関心が出て来たのではなくて、どうやら、元からその素地があったようなのです。
先日のキリスト教史学会では、ロシア正教について発表された先生がいらっしゃいました。専門的なことはわかりませんが、大変に興味深く、おもしろく聞かせていただきました。これもそれも、ショスタコーヴィチなどのロシア音楽のおかげですね。クラシック音楽は、背景となる歴史や文化や思想などの理解があれば、より深く楽しめますから。