ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

国の来し方行く末を考える

数年前に旅行した長崎の地(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120729)がテレビ中継され、午前11時2分には共に黙祷した(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150809)。
ここ数日、考えると重い気分になる情勢が続く。昨日も午後三時から正座して十分ほど拝聴したが、軽々しく口にできない深刻な状況が背後にあると知った。楽々と感想を述べている人々がテレビでもインターネットでも見られるが、国の来し方行く末を思うと、私にはとてもとても....。
昨年の記事だが、今でも続いている議論の参考の一つとして部分転載を。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150807/dms1508071550004-n1.htm


【戦後70年と私】占領政策の真実 間違いに気付いていたマッカーサー 


ケント・ギルバート
2015年8月7日


・米国は、大日本帝国とは、軍国主義の独裁者が神道という宗教を利用して国民を統率する、非民主的国家であり、世界征服をたくらむ野蛮で好戦的な民族の国だと考えていた。日本の占領政策、言い換えれば「保護観察処分」は、危険な日本を制度面と精神面の両方から矯正する趣旨で始まった。


朝鮮戦争が起きたころには、GHQ(連合国軍総司令部)最高司令官のマッカーサー元帥は、根本的な間違いに気付いていた。米国が戦うべき敵は日本ではなく最初からソ連であり、日米戦は不必要だったのだ。


・強い日本軍が、野蛮で危険なソ連の脅威からアジアの平和を守っていた。米国は間抜けな勘違いのせいで、日本軍を完全に解体してしまった。これが今日まで続く、米軍日本駐留の根本原因である。


・最高司令官を解任されて帰国したマッカーサー元帥はワシントンに呼ばれ、1951年5月3日、米国議会上院の軍事外交合同委員会で証言した。「Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security(=日本が戦争を始めた目的は、主として安全保障上の必要に迫られてのことだった)」と。


・戦後体制の大前提を根底から覆す、このマッカーサー証言の存在すら知らない人が日米両国とも圧倒的多数である。


終戦70年を目前にした現在も、日本の首相経験者や与野党の要職者が、「安倍晋三首相は70年談話で日本の侵略戦争をわびろ」などと、無知蒙昧(もうまい)ぶりを披露している。


開戦前の日米和平交渉の経過や、当時のルーズベルト大統領が議会承認を得ずに「ハル・ノート」という最後通告を日本に突きつけた事実は、米国人にも隠されていた。


ハル・ノートの草案を書いたハリー・ホワイト財務次官補は、後に「ソ連のスパイ」だとバレて自殺した。日米開戦支持の議会演説を行ったハミルトン・フィッシュ下院議員は、すべての真実を知って大激怒。自分の演説を恥じ、「ルーズベルト大統領を許せない」と死ぬまで言い続けた。


・戦後70年の節目を機に、日本人のみなさんには、日米関係のみならず、国際情勢全般について、最新情報へのアップデートをお願いしたい。

(部分抜粋引用終)
ケント・ギルバート氏については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160804)。先日、ケントさんからサイン入り本をいただいた旨、ツィッターhttps://twitter.com/ituna4011)にもお礼を記したので、ここにまとめて転載する。

ケント・ギルバート ‏@KentGilbert01 Jul 29
今夜(7/29金)9時から、櫻井よし子さんの言論テレビ 櫻LIVE「君の一歩が朝(あした)を変える!」に生出演します。http://www.genron.tv/ch/sakura-live/ 生放送は非会員でも無料視聴できます。今夜9時はどうしても都合が悪い方は会員登録してタイムシフト視聴をしてください!

Lily2 ‏@ituna4011 Aug 3
ケント・ギルバートさんの新著『日本覚醒』がサイン入りで届いた!櫻井よし子さんの言論テレビを7月29日に見ていて、最後のお知らせで申し込んでみた。5人にプレゼントとのことで、その一人に選ばれて光栄だ。まさかと思っていたが、物は試してみるものだ。ケントさん、櫻井さんに感謝。

Lily2 ‏@ituna4011 Aug 4
@KentGilbert01 この番組を見てケントさんの新著を抽選でいただきました。昨日届き、先程、お礼状を投函いたしました。ありがとうございます。

(転載終)
(ユーリ注:ケントさんも私も「櫻井よしこ」氏のお名前表記をミスしていました。お詫び申し上げます。)
実は、フェイスブックhttps://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)には、その後、2013年から知り合いの方によるコメントがついたので、以下に転写する。

2016年8月6日


Y・S:英国人ジャーナリスト、ヘンリー・スコット・ストークスの「戦争犯罪国はアメリカだった!」のような本がもっと読まれるといいのですが。


ユーリ:実は、その方の本も複数持っています。趣旨はわかりますが、今から歴史解釈をひっくり返してみても、71年間、これで日本は来てしまったわけですから、難しいと思います。また、アメリカ側もさまざまなレベルで日本人と接触し、日本理解を深めてきました。今後、どうすべきかが重要ではないでしょうか。単に主流のアメリカ人を説得しようとしても、なかなかうまくいかないのではないかと思っています。Y様は、いかがお考えでしょう?

(転載終)
「ヘンリー・スコット・ストークス」の複数の本については、過去ブログを(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131230)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140220)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160311)。
実のところ、Y氏へのお返事に表れているように、私自身はケント・ギルバート氏やヘンリー・ストークス氏の先の戦争見解について、必ずしも全面賛同しているわけではない。一つの見方として承認する上、今では人気のある史観であることは承知しているが、例えば、上記のハリー・ホワイトについても、英語の原書で『ヴェノナ』を読んだところ、大変申し訳ないが、ケントさんが言い切るほどの事実ではなさそうだったからだ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150819)。
もう一点、申し上げたいこととして、ケントさんやストークス氏は英語を母語とする方達なのだから、英語でも同じ内容の著作を出版して世に問うことをされてはいかがであろうか。もし日英両言語で充分に通る説であるならば、私としては受諾してもよい。国内の日本語読者だけで盛り上がっていても、それは開戦に至る日本の歩みと戦時中の鬼畜米英、一億総玉砕みたいな掛け声の二の舞だと思う。
というのは、英領マラヤと独立後のマレーシアの現地資料を調べたところ、確かに日本軍は恐れられたと記されていたからである。1990年代前半のマレーシアでは、華人のみならず、インド系もマレー人も「日本軍は怖かった」「あの時代は誰にとっても大変だった」と私に言った。シンガポールでも同様である。ムスリムの一部が日本軍を英国支配よりもよしとしていたのみであって、そこは日本兵を歓迎したという蘭領東インドのジャワとは違うのである。それを混同してはならない。
自衛戦争だったとしても、南進して現地の人々を恐れさせていたとするならば(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160324)、あまり通りはよくない。ペナンの博物館でも、日本支配の残虐さがパネルになって掲示されていたのを2012年12月に見ている(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20121225)。
それに、戦後、敗戦国として屈辱的ながらも声に出さずに黙々と経済活動に専念して信頼を回復するように努めたからこそ、今の日本がある。最初からこの説を主張していたら、通るものも通らなかった可能性があったのではないだろうかと想像することもある。
「主流のアメリカ人を説得しようとしても、なかなかうまくいかないのではないかと思っています」と記した背景は、フーバー大統領の著『裏切られた自由』を読んだ後で、ダニエル・パイプス先生とやり取りした過去ブログをどうぞ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131217)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140616)。
また、櫻井よしこ氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%DD%AF%B0%E6%A4%E8%A4%B7%A4%B3)の積極的な言論活動には学ぶ点も多いが、一つ解せないのは、「どこにも資料はなかった」ことを根拠に、「事実そのものが存在しない」と結論づける傾向である。これも2000年前後に日本軍政期のマラヤ資料を複数の日本国内の図書館で見ていた時に知ったのだが、日本の敗戦が知らされた直後、部分的に(今後、都合が悪いと予想される)資料を滅却処分したという記述もあった。恐らく、このようなことは他の地域でもあったのではないだろうか。従って、「存在しない」と断定するのではなく、「調べた限りでは、今残っている資料には見つからなかった」と言えるのみではないだろうか。勿論、戦後賠償をしてもなお、いつまでも謝罪を要求してくる側にも問題があることは、言うまでもない。だからと言って、「存在していません」「やっていません」と言い切ると、かえって相手を挑発してしまうことにもなりかねないのではないだろうか。
もっとも、現在、日本の近隣諸国との軋轢や緊張が続いているので、櫻井氏もますますキリッと筋を通し続けられるのだろう。