ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

邪魔しないでくださ〜い!

昨日付のブログ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20151009)の冒頭テーマを考えていたら、生きの良い文章に出会った。以下に部分抜粋を。

http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/4038/badjapan/


老害


・一代にして会社を築き上げた経営者の中にはいわゆる「カリスマ経営者」と呼ばれるような者もいた。個性が強過ぎるのか、彼らの権勢を振るった企業は一様に組織が内向きである
・企業などは元来外に向かって活動するものだから、内ばかり見ているとどんどん市場の動きから乖離していくものだからだ。
山一証券長銀ヤオハン、そごう、マイカル。倒産した企業は昔のリーダーが強く、大きな影響力を残したまま院政をひいたりと、老害をまき散らし、次代のリーダーを育成しなかった企業達である。
・議論や意見を認めない企業風土を育ててしまったのだ。イエスマンが残り、イエスしか言えない企業風土。そう、極悪な企業風土である。
・長い間成長を重ねた挙句、今を見失い、極悪な企業風土を作った老害に苦しめられている組織は実に多い。
・ある年になれば第一線を離れ、「いまは忘れてしまったよ」という方がはるかに立派で、風格が感じられる。昔は隠居制度があった。考えてみると、実によい制度であったように思う。殆どを後継者に渡し、隠居者として余裕を持って、事業や家族などの相談役・社会の支援・世話役、好きな趣味などに向かうのである。しかし、そんな美徳はなくなってしまった。「老いては子に従え」という諺も今は死語になってしまったようである。
・政治生活50周年パーティーかなんかやって、「おれが踏ん張らなきゃこの日本はどうするんだ」などと気炎を上げている。その気力は買うが、行動手法が古臭く、踏ん張って貰って日本を奈落の底へ引き落とされては困る。
・“右肩上がりの人口増大社会”ならいざ知らず、“右肩下がりの人口減少時代”に入りつつあるのに、旧来の思考で物事を決めていたのでは早晩行き詰まるのも当然の事だなので(ママ)、これはさっさと引退していただくしかない。
・今のままの長寿を保ったまま生産年齢人口を増やすということは、この狭い国土に人間をあふれさせるということに他ならない。かといってシルバープランの如く老後を外国でというのでは先方から「日本は老人まで輸出するのか?」と嫌な顔をされる
年金制度はとっくに破綻している。歳をとったら年金で暮らすという考え方は、これから先の社会では不可能なのだ。
・「死ぬまで働く」しかない。
働くことが楽しくてしょうがない。歳をとればとるほど仕事ができるようになり、達成感、充実感が味わえる。体力がなくなる分、経験や技術を生かせ、精神的な満足度も上がる。いい意味での「生涯現役」……こういう人生こそ理想ではないのか。間違っても、若い世代に面倒を見てもらおうなんて思ってはいけない
・経済が破綻すれば、真面目に努力し、生きている「まともな人」たちが生きにくくなる。余裕がなくなり、人生のよろこびを得られる局面が狭まる。もっと真剣に怒らなければ、この国は本当に手遅れになる
・今の日本が目指すべき道は、健全な「老人大国」への道である。日本にはまだまだ、老人が「普通に」人生をまっとうできるだけの環境が残っている。自然の循環を支える豊かな山林、海岸、水。人々の生真面目さ。うまく生かしていけば、高齢者が高い技術や豊富な経験を武器に、広範囲で多様な価値観を生み出す老人大国が築けるかもしれない。
循環で成り立つ世界の仕組みを知らず、平気で環境を破壊し、数字だけの経済論を盲信し、歳と共に善悪の区別ができなくなる。
・この国で幸せに生き、人生をまっとうしたければ、まず、不良老人に引退してもらうことだ
・今変えなければこの国はどうしようも無い、手の施し様も無い国家に成り下がってしまう。我々はもっと真剣に老後を考える必要がある。これから老人になった自分の姿を思い描きながら、そして将来の日本の主役たる子供達のことも考えながら。

(部分抜粋引用終)

実を言うと、このところ、ある出来事がきっかけで、私の近辺では急に元気になった人が増えた。塞翁が馬を地で行く風情なのだが、主人の母などは、「夫婦仲良く、100歳まで生きなさい!」と、新たな目標を設定してくれた。主人は「人生、最後までわからんよ。これからだよ」と前向き。私が「長生きし過ぎて貯金が足りなくなったらどうするの?」と尋ねたところ、主人は「90歳以上になってもピンピンと元気でいて、それが理由で生活費の貯金がなくなったとしたら、珍しいから周囲が放っておかない。町が表彰して何か支給してくれるよ」と平然としたものである。
そういう世の中であってほしいが、主人の田舎の祖父母は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20100108)、晩年に至るまで、いつでも一緒にお風呂に入るほど仲良しだったそうだから、目指す目標に具体性が伴っている。
邪魔しないでくださ〜い!

PS:田舎のおじいちゃんは、歴史好きの元校長先生。食材の買い物など、率先してやっていらっしゃったそうです。ずっと普通にしていて、家族で食事中、晩酌しながらすぅっと仰向けに倒れ、そのまま。理想的な最期だと何度も聞きました。きれい好きで働き者で、皆の相談事に的確な助言を与え、はっきりと物を言うおばあちゃんも「眠るがごとく」静かに逝かれたと、叔父さんからうかがいました。自立した生き方のモデルとは、これだと思うのです。