『レーニン主義の起源』が届く
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Lily2 @ituna4011 • 18s
『レーニン主義の起源』(1972年)R.パイプス・桂木健次/伊東弘文(訳)(http://www.amazon.co.jp/dp/B000J9OBM0/ref=cm_sw_r_tw_dp_ehchub1RPM3JF …)が中古で届いた。1972年初版。訳者が新左翼主義の解説だというコメントを読んだが、そうでもしないと売れなかったのだろうとも。
(転載終)
ということで、これでパピ先生の邦訳書4冊が全部揃った。今日、かなり集中して『ロシア革命史』(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140917)と『ロシア・インテリゲンチャ』(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140918)をある程度まで読んだが、前者はお孫さん三人宛ての献辞が添えられていて、ますます恐縮というのか、身の引き締まる思いがした。一読者として読むということと、自分がこれから何をしなければならないのかということの責任の重さは、本当に予想以上.....
繰り返しになるが、単なる極東の一読者としてのみならず、ご子息や孫娘さんとの面識の機会まで与えられたことが読む際の大きな支えになっている。どのようにして、あの時代に、これほどまでの研究が可能になったのかが、もっと身近に感じられる。同時代を共に生きるとはこういうことなのだ、としみじみ思わされる。
アメリカの潤沢な研究資金や自由な研究環境と威信もさることながら、ナチ支配のポーランドを危機一髪で逃れてアメリカに安住の地を得たことに感謝しつつ、だからこそ、故郷で失った親戚や友人知人の分まで精一杯生きて、アメリカに仕えようとされていたのではないだろうか、と思う。
そのようにして、薫陶をふんだんに受けたご長男ダニエル先生の多彩な言論活動の背景を理解すべきだろうと思われる。
ここ数日の届いた三冊のリチャード邦訳書の中で、『レーニン主義の起源』が、私にとっては最も縁遠いかもしれない。むしろ、スターリンの方が学生時代によく見聞した。
それにしても、若い時に、あれこれ本を読んでおいたことが今頃になって生きてくるとは、やはり人生には無駄は何一つない、ということの証左なのか。
また、日本国内の知識人の脆弱さ、右往左往して内外からの影響を受けやすく、自力で決然と判断できていない曖昧模糊とした態度を、つくづく痛感させられることである。