ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

左派との闘いは今も続く

再びフェイスブックの転載を。

https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima


link via Middle East Forum.
55 minutes ago


Video: 2 conversations w/Daniel Pipes - José María Aznar & Steve Rosen, at MEF 20th anniv. Lunch
www.meforum.org


José María Aznar: "If Israel Falls, the West Falls". Steven J. Rosen: "U.S. Foreign policy in the Age of Obama".


I attended it!


I started reading Mr. Aznar's book entitled "Ocho años de gobierno: Una vision personal de España" (2004).

(転載終)

上記の関連事項は、過去ブログ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140625)を参照のこと。

アスナール氏の『政権の八年:スペインを巡る個人的展望』を読み始めている。経過が淡々と記述されていて、典拠も引用もない。これがスペインの本の書き方なのかどうか、よくわからないのだが、難題続きだったスペイン首相時代をどのように政権運営されたのか、10年後に後追いする意味では、勉強になると思った。最も参考になるのが、やはり左派との闘いだ。
ご祖父様の代からジャーナリストの系譜を引き継ぐ家系で、スペイン内戦を経験されているだけに、立場は明快である。現代スペインに関して、私が辿った普通の公教育では、恐らくは第二次世界大戦の克服としての社会主義、つまり左派思想が相当に影響していたのだろうと、今にして思う。要するに、戦争は民族主義や宗教対立が原因となって発生するので、その超克のためには、民族や宗教などの要因を極力後退させ、科学的、客観的、中立の名の下に皆が平等にならなければ平和が訪れない、という思想を吹き込んでいたのだ。
振り返ってみれば、とんでもない思想であって、「機会の平等」を「結果の平等」にすり替えて、ブルドーザーで地馴らししているかのような教育だ。本来の力の源泉を押さえ込み、自己否定しながら呼吸させられているようなものだ。
それ故に、ラテン系のスペインが左派政権になったら、経済が落ち込むことぐらい、想像しなくてもわかりそうなものだ。その意味で、アスナール氏に直接お目にかかれて、本当に得難い経験だった。
日本の場合は、外来の欧米思想を受け入れて消化する立場にあるので、無責任で気楽なのかもしれないが、パイプス先生達の著述活動に触れると、今でもまだ欧米では政治イデオロギー対決が解消していないのだと思わされる。昨日も、記者クラブの会見映像を見ていたが、EU選挙結果を受けて、肯定否定両面からの分析が、ドイツとフランスのジャーナリスト三人によって提出された。ただ、非常に気になったのが、「我々知識人は左派で、戦後の社会を指導してきた」という断定だった。
(1)左派ではない人々、特に保守派には「知識人」は存在しないのか?
(2)左派が戦後社会を指導した結果、現在、日本を含めた欧米先進国に何が起こっているのか?社会の活力が全体的に削がれ、低迷しているのではないか?
(3)ムスリム移民を労働者として安易に引き受けた欧州政策そのものを充分に検討せずに、ポピュリスト達が移民排斥で人々を煽っているのはけしからん、と一方的に非難していないか?
(4)左派知識人は、移民が暴動を起こし、社会福祉政策を利用して同化しようとせずにいても、「寛容」という名のもとに、不満を募らせている一般欧州市民を愚民視していないか?
(5)移民に対する政策が失敗しており、その中から過激派思想に染まる若者が後を絶たないのに、「差別はいけない」と、押さえ込んでいないか?
(6)日本の朝日新聞を擁護するような論調を述べていた人もいたが、根拠がない。実際、保守派や一般市民は、現実感覚から意見を提出しているのに、なぜ外部の欧州ジャーナリストが、「知識人」「左派」を盾に、その他の人々を見下すような発言をするのか?
(7)欧州を一つにまとめようとする理念は崇高だが、例えば、複数言語を平等にしなければならないとなれば、翻訳や通訳の人件費がバカにならず、非効率である。経済にしても、力の差違が大きいのは歴然としているのに、おこぼれに預かって得をする弱小国と、いつでも勤勉に規律正しく働き、分け前を他国のために寛大に振る舞わなければならない国とが併存するという矛盾がある。この結果は、いくら理屈をつけようとも結局は欧州自身の問題。ポピュリズムに動員された大衆だの無知な愚民だの、と言ってみても、現実を突きつけられれば、いかに机上の空論だったかが露わになっただけのことではないか?