ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

久しぶりの『モスレム世界』

今日の午後は、民博図書室へ本の返却に。故梅棹忠夫先生の追悼記念会の新聞記事コピーが、守衛さんのいる受付口に貼ってありました。ちょうどこの場所で、初めて直接、梅棹先生にお目に掛かったので(参考:2008年7月26日付「ユーリの部屋」)、何だか複雑な思いがします。
借りていた三冊のうち、一冊はまだ読み途中のため、継続手続きを。そして、しばらく中休みにしていた"The Moslem World"から5巻分を取り出し、抜けていた複写ページを探してコピーを取りました。久しぶりの作業で、何だかとても懐かしいです(参考:2008年4月14日付「ユーリの部屋」)。
2005年から2006年にかけて、暇を見つけては、京大文学部附属図書室や京大附属図書館に出向き、虫食いの穴でぼろぼろになった表紙の"The Moslem World"を、1911年1月第一号から一ページずつ、目をカニの横ばいのように走らせながら、マレーシア関連の記事を見つけて複写していました。
あの頃は、なぜか一回ごとにぐったり疲れていました。なぜならば、予想以上に膨大な量だった上に、このような作業が果たして日の目を見るかどうか、当時、置かれていた状況から、確信が持てなかったからです。過ぎてしまえば、新たな人々との出会い(含:読書経由)があり、発表のチャンスも広がり、その作業は大事だったと思えるのですが、とにかく、あの頃は、必死でした。
京大の版はオリジナルですが、民博の方は復刻版なので、複写が楽だとは言えますが、その半面、必要な情報(表紙の色やデザイン)がまるで抜けてしまっているので、残念でもあります。
ツィッターにも書きましたが、このところ続けて読んでいる佐藤優氏の勉強ぶりや読書量から、大いに刺激を受けています。霞ヶ関拘置所の話はさておき、同志社の話やキリスト教神学や外国語勉強など、どこか共通する部分もあるために、学ぶところが多いのです。それに、一度でもご本人にお目にかかると(参照:2010年10月13日・10月14日付「ユーリの部屋」)、著書を読むにも、ぐっと親近感が増します。
佐藤氏は、ロシア(旧ソ連)での数年間に及ぶ大使館勤務の合間に、ロシア語とチェコ語などの神学書を数千冊も買い求めたのだそうです。この分野のキリスト教研究をしている研究者が日本にはいないこともあって、今後は博士論文を書くための研究をしたい、と著書にも書いてありました。(ユーリ後注:後半部には、その気が失せたとも、記されていました。)
氏の精神のタフさ、旺盛な勉強などに励ましを受けて、私も今日は、民博の帰りに、もう暗くなってはいましたが、近所の図書館で予約しておいた三冊を借りる元気が出ました。