ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

マレーシア報道が増えること

今朝のNHKラジオ第一放送で、クアラルンプール支局の男性特派員が、マレーシアの「神の名」判決および一連の教会襲撃の事件をレポートしていました。午前6時15分から5分ほどの「ワールド・レポート」です。落ち着いていて、バランスがとれていて、よい報道だと思いました。(もしかして、取材途中で私のブログも参照されたかもしれない)などと想像して、少しうれしくなりました。もっとも、話は単純なものの、「根が深いですねぇ」というコメントに尽きる点、私も全く同意します。だからこそ、単なるニュース報道に終わらせてはならないのです。
あまりのしつこさに、何度もやめようかとうんざりし、妙なコメントが下される度に、貴重な一次資料も燃やして処分しようかと思った研究テーマでしたが、ここへ来て、この日本でも報道が一部で進み、人口に膾炙するようになったことを大変よろこばしく思っています。
ただし、これまでコツコツ集めてきたマレー語と英語(および華語)資料そのものは、自宅の畳二畳に積み上がっていますよ。これをどのように整理していくかが目下の宿題です。
一方、インターネット情報だけで、(私を差し置いて!)研究会でもっともらしく「マレーシアでは...」などと、本件を目の前で話題に出す教授もいましたが、人を育てるという観点から人間関係上も失礼なだけでなく、正確な事実に基づく「真理の追求」という意味で、本当に学問的態度から程遠いと脱力落胆しました。もう一言添えさせていただくなら、「アンフェアで、全く紳士的ではない!」。
朝日新聞NHKも、大筋はよく取材されているのですが、細かい表現の点で、やはり(あ、そこ違う)と感じるところが少しありますから。
まぁね、‘ゆっきー’総理についても、もっともらしく専門家顔して勝手なコメントを出している自称識者もいる世の中ですから、私も見習って平然としています。
昨日おもしろかったのが、一緒に食事をしたこともあり、かれこれ10年ぐらいの知り合いになるマレーシアのある有名なキリスト教指導者が、なんと1月14日付で『アル・ジャジーラ』に出演していたのを知ったことです。マレー・ムスリムの代表、政治学者、そして彼の計3人が出演して、司会の誘導の下にそれぞれ発言する形態で、なんと23分もしゃべっているのです。その内容たるや、同じ事の繰り返して、ほとほと呆れました。彼は、これで中東アラブ世界でも名をとどろかせることになるのですから、結構な有名税ですが。でも、いつもマレーシアのキリスト教代表者として、あちらこちらでしゃべっているうちに、思考が硬直化して、頭が単純になってきませんかねぇ?私が最も恐れているのが、それなんですが。多少遅れたとしても、あれこれ本を読んだり、いろんなテーマで雑文を連ねたりしているのは、近い将来の精神の動脈硬化を予防したいという涙ぐましい自衛策のつもりなのです。
昨晩は、久しぶりに大阪クリスチャンセンターで、佐藤全弘先生の第二ヴァチカン公会議の諸宗教に対する態度についての講義を聴きました。私にとっては知っていることばかりで、あまりおもしろくはありませんでしたが、とにかく先生のお元気さには、毎度敬服させられます。

PS: と書いていたら、上記のマレーシアのキリスト教指導者からメールが届き、2005年に出版された私の英語論文を引用する必要があるとのことで、電子版を至急送ってほしいとのご連絡が入りました。このようにお役に立てることこそ、私の最も願いとするところです。