ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

マレーシアの美術展

今日は、マレーシア美術展の話です。詳細は、ホームページ(http://artmalaysia.com.my)をご覧ください。これは、マレーシア教会協議会の通知によるものです。
「マレーシア国際キリスト教美術展」は、7月11日から26日まで開かれるそうです。
絵を描きたくてキリスト教組織の研究職の仕事をやめた友人の名前を探してみましたが(参照:2009年2月17日付「ユーリの部屋」)、どういうわけか見つかりませんでした。でも、日本人クリスチャンも参加されているようで、なかなか興味深かったです。それ以外に、マレー人画家も華人画家も、それぞれに思い思いの絵を披露されていて、(こういうマレーシアなら、多様性がのびのびと表現されていて、いいなあ)と素直に思わされました。
そうです!学問だとか論文だとか業績だとかの体裁にとらわれると、発想が貧困になりがちで、何事も判断的になってしまいます。芸術の場合、もちろん、政治性や権力動向と無縁だとは言いませんが、何よりも、個性と自由な創造性が鍵なので、素人なりに眺めていても、とにかく楽しいです!
聖書は、聖書学の動向を知っておく必要もあるのでしょうが、もっと自由に文学的に読んだ方がおもしろいのではないか、とかねがね思っていました。小さな物語からインスピレーションを得て、一つの絵に仕上げた作品を眺めると、言葉の釈義よりもはるかにインパクトが強く、興味深いものです。政治的には、非ムスリムに対して妙な制約をかけているマレーシアであっても、芸術作品の上では、このように聖書物語も披露させてもらえるので、そこは確かに「寛容」で「大らか」だと思います。
今まで集めてきた資料の整理が終わって、ある程度、論文がまとめられたら、できればまた仕事に戻りたいところですが、マレーシア事情の紹介としては、こういう芸術方面をもっと取り上げてみたいですね。といっても、私は全く素人なのですが。イスラームだとか、共存できるか否かとか、そういう理屈っぽい話ではなく、人々がのびやかに生き生きと暮らしている様子、多様な物の見方を制約なく表現する可能性、豊饒で自然美に恵まれた風景の可視性などです。