ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

小塩節先生のラジオ名講義

今日は5月8日。ドイツ敗戦記念日です。
久しぶりにNHKラジオ・ドイツ語講座を聴くことができ、幸いでした。というのは、恐らく調整の上だろうとは思いますが、ヴァイツゼッカー元大統領の敗戦40周年の記念講演が、再度、小塩節先生によって取り上げられたからです。24年ぶりの再現ですが、小塩先生が親しく交流されているご関係なので、全く古くもないのです。いえ、こういう格調高い名演説は、なかなか昨今聴けなくなってしまったので、あえて公共放送で採録していただけると、とてもありがたいです。
実はこの演説、学生時代に同じくNHKラジオ・ドイツ語講座で別の講師の先生を通して聴いていました。とても感動し、早速、調べてカセットテープを取り寄せ、ドイツ語原文のテキストも購入しました(参照:2008年5月8日付「ユーリの部屋」)。これをなんと私、何を考えてかマレーシアにまで持って行ったのです。ええ、役には立ちました。同僚の奥様がドイツ語系スイス人だったので、テープをお貸ししたところ、「久しぶりに本当のドイツ語が聴けた」と喜んでいらしたそうです。
やはりいいものはいい!小塩先生のおかげで、ドイツ語が好きになり、何とか曲がりなりにもここまで続いているのですから。テレビ講座の時とお変わりない名調子のご講義。さすがに、少しお歳を召されたかな、という印象はありますが、何より安心感と安定感があります。「この先生のおっしゃることなら大丈夫、信頼してついていって間違いない」という気持ちで学べるので、精神的にも非常に快適です。こういう点がとても大切なのでしょうね。
「過去に目を閉ざす者は、現在に対して盲目になる」
(Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, wird blind für die Gegenwart.)

院生の頃、母校で出会ったドイツ人留学生も、「あの大統領はいい」と喜んでいて、私にヴァイツゼッカー大統領に関する大きな記事をドイツの新聞Berliner Morgenpostから切り抜いてくれました(1989年5月25日付)。もちろん、一緒に綴じ込んであります。大切な思い出です。