ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

お正月二日目

今日は第二日目のお正月。というわけで、お年賀状の返事を書いてポストに入れ、駅まで歩いて隣町へ主人と出かけました。まずはお食事。その後は、スーツや靴やバッグなどの買い物をという予定でしたが、合うものが見つからず、本屋さんで30分立ち読み。そしてCDショップで2枚購入。京菓子を買って、帰宅。お抹茶を点て、お正月らしく一服しました。
お天気がすぐれないのが残念で、今一つ気分が盛り上がりません。こういう年もあるってことですね。
CDは、知っている曲が多いものの、全体としてレトロ風で、大変気に入りました。ラフマニノフパブロ・カザルスです。

・世紀の巨匠シリーズ セルゲイ・ラフマニノフ 自作自演集
幻想小曲集Op.3(エレジー/前奏曲/メロディー/道化役者/セレナード)・舟歌・フモレスケ・前奏曲ト短調・練習曲「音の絵」ロ短調イ短調・リラの花・V.R.のポルカ
ラフマニノフ編曲集]
ムソルグスキー「ホパーク」・シューベルト「小川」・リムスキー=コルサコフ「くまんばちの飛行」・アメリカ国歌・クライスラー「愛の悲しみ」「愛の喜び」
(自動ピアノ録音 1919-1929年)

・鳥の歌―ホワイトハウス・コンサート
メンデルスゾーンピアノ三重奏曲」第1番二短調 作品49
クープラン「チェロとピアノのための演奏会用小品」前奏曲・シシリエンヌ・ラッパ・嘆き・悪魔の歌
シューマンアダージョアレグロ変イ長調 作品70
カタロニア民謡(カザルス編)「鳥の歌」
(チェロ:パブロ・カザルス/ピアノ:ミエチスラフ・ホルショフスキー/ヴァイオリン:アレクサンダー・シュナイダー)

特に後者は、何年か前に、国連でカザルスが平和を祈念して演奏されていた姿をテレビで拝見して以来、いつかは手元に、と願っていたものでした。時々、奏者の唸り声や歌うような声が聞こえてきます。グレン・グールドみたいです。いずれにせよ、技術的な問題云々ではなく、昔の演奏の方が、味わいが深く、印象に残りやすいのは、なぜなのでしょうか。

ところで、昨晩は、寝る前に読むものとして、教皇ベネディクト十六世の『霊的講話集2007ペトロ文庫2008年)を選びました。一気にほとんど読めてしまったのですが、深いメッセージが多くあります。特に興味を惹かれ、印象が強かったのは、「教皇庁定期訪問中の日本司教団への講話」(pp.275-282)です。聖フランシスコ・ザビエル生誕500年やペトロ岐部のお話は、短い講話に具体的な彩を添えます。また、神戸バイブルハウスで面識のある大阪大司教の池長潤先生のお名前が入っていることも、親近感を呼ぶ要因の一つでしょうか。

・現代の皆様の課題は、現代日本の文化的状況の中で、キリストの知らせを生き生きとしたしかたでもたらすための新しい方法を探ることです。キリスト信者が人口のわずかな割合を占めるにすぎないとはいえ、信仰は日本社会全体に分かち与えなければならない宝です。(p.276)
・実際、世界は、福音がもたらす希望の知らせを渇望しています。皆様の国のようなきわめて発展した国々においても、経済的な成功や技術の進歩だけでは人間の心を満たすことができないことに多くの人が気づいています。(p.277)
・皆様の国の人々は、教会が教育や医療をはじめとした多くの分野で優れた貢献を示したことによって、教会に対して正当な敬意を示しています。(p.278)
・日本における主の畑は、次第にさまざまな国籍の人々で構成されるようになりました。日本のカトリック信者の人口の半分以上を移住者が占めています。このことは、皆様の国の教会生活を豊かにし、神の民の真の意味での普遍性を体験するための機会を与えてくれます。(p.279)
・他の国々が日本から学べることもあります。それは、日本が古来の文化の中で蓄積してきた知恵、また、とくに過去六十年間、国際政治において日本がとってきた立場を特徴づける、平和へのあかしです。(p.279)
・このことに関連して、これから行われる日本の一八八殉教者の列福は、日本の歴史においてキリスト教が力強く確かなあかしを行ったことをはっきりと示します。日本人は最初期から、キリストのために自らの血を流す用意ができていました。(p.280)

日本のカトリック司教団からヴァチカンへ、どのように定期報告がなされているのかはわかりませんが、世間一般で出版流布されているジャーナリスティックなカトリック批判の論調とは違い、日本という国の在り方を、実にいい風に表現されるんだなあ、と学ぶところ多かったです。参考にさせていただこうっと。