ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

これからが正念場(2)

懸案の原稿をお送りしたところ、若い編集者の方から「力作ですね」と2度もメールでコメントをいただきました。さすがは、経済のご専門の方は、実利と直結するだけあってか、肯定的な見方をしてくださいます。心理面のコントロールがお上手だなあ、と思いました。
基本的に、小学生の頃の私は、自由で新鮮で柔軟なものの考え方が好きで、毎日張り切って、自分のアイデアをクラスの中で真っ先に挙手して披露するのが励みでした。また、当時の先生方も、そういう私を温かく育んでくださり、「お、学年初の男女混合グループか」などと、隣の担任の先生が、わざわざ私の発案を見に来てくださったりしたものです。そういう基盤は私の中で残っているのだろうと思います。でも、どういうわけか、思春期にさしかかるころ、保守的な農村地帯に土地を購入して家を建てた親の意向で、すっかり内向きの私になってしまいました。もっとも、その分、勉強やクラブ活動に打ち込めたという利点もありますが。

今日は、午前中に大学病院に行き、診察を受けました。担当医も首をかしげ、「原因となるような手掛かりがないのに検査をしてもなあ」とのことで、とりあえず、対処療法でしばらく様子見ということになりました。大学病院なので、学会で最新情報を仕入れて診断してくださるのが、私にとっても刺激的です。もう、リサーチなんてやめよう、研究発表もやめたい、と何度も思いましたが、その度ごとに、主人から、「自分では気づいていないかもしれないけど、研究者に向いているんだよ。どうしてやめたいかなあ。勉強が本当に好きじゃなかったら、ここまで続かないでしょう?僕の方が世の中見ているつもりだよ。文系の人は、これだからなあ...」などと励まされ、何とか続けてきました。でも、この場に及んで、担当医との会話が楽しく思えるから不思議です。先生の方も、私との会話を楽しんでくださっているようです。

駅で昼食をとった後は、また民博図書室へ向かいました。もう、毎日必死ですが、司書の女性達が非常に有能なので、助かります。さすがは国立機関!
次にいつ来られるかわからないので、とりあえず、幾つか並行して持っているテーマの関連資料は、一度に複写することになります。ただ、その分、司書の方には、管理する立場上、ご迷惑もおかけしているかもしれないですね。すっかり、私の名前も守備範囲も、インプットされているのでは?
今回は、古いジャーナルのコピーがようやく終了し、夏に途中まで見ていたマイクロフィルムと、新しく見つけたマイクロフィッシュを見させていただきました。もう、感動しました!どうしてどうして、目星をつけたマイクロフィッシュに、私が何年も前からずっと探し続けていた一次文献が載っていたのです!もう、最近、わくわくの連続です。この歳になってようやく、外国に行かなくても、資料の方が私の近隣に来てくださるようになりました。本当に、ありがたい限りです。また、時期的にもぴったりで、これが早過ぎても理解がついていかなかったでしょう。若い時の業績は、所詮、若い年齢相応なのです。この頃、それがわかってきました。

今日は、一日中、頭の中でヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲の高音部が鳴り響いていました。奏者はもちろん、ギル・シャハムです。