ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

千住真理子氏と神尾真由子氏

(http://musicarena.exblog.jp/)


2015年 02月 24日


Franck & R.Strauss: Sonatas for Vn and Pf@Arabella Steinbacher, Robert Kulek

Franck & R. Strauss: Violin Sonatas

César Franck: Sonata for Violin and Piano in A major
Richard Strauss: Sonata for Violin and Piano in E flat major, Op.18

Arabella Steinbacher (Vn) & Robert Kulek (Pf)


フランク: ヴァイオリン・ソナタ イ長調
R.シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18

アラベラ・シュタインバッハー(Vn、1716年ストラディヴァリウス「ブース」)
ロベルト・クーレック(Pf、スタインウェイ D274)



こういった冒頭の入りだとVnパートのスケールがほぼすべて離散的に聴こえるのと、一番問題なのはエナジー感が削がれて温度感が低い印象を支配的なものとしてしまうこと。この演奏設計は数年前の千住真理子の録音と殆ど同じ建付けであり、得られる印象もほぼ同じ。どうしてこうなるのかを更に分析的に聴いているうちにあることに思い当った。それは、千住の演奏と似たような温度感の低さ、シンパシーが欠落したかのような神尾真由子の演奏で得られた所感だ。つまり、ピアノ・パートの特性・趨勢によって全体がこういった物静かというか盛り上がりを抑制する方向へと引っ張られるかもしれないという仮説。

(部分引用終)

このアルバムを聴いたわけではないものの、大変申し訳ないが、千住真理子氏と神尾真由子氏の演奏に関しては、ブログ主様と全く同感。
特に神尾さんの場合(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070731)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070908)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20071012)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080104)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080305)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080520)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080526)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090117)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090209)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090717)、国籍不安定状態(?)というのか、ステータスなしでロシア人ピアニストと別居婚姻という曖昧な冒険生活を営んでいる最中であり、これでは演奏家として先が思いやられるところである。結婚相手としては「夫がいる」のだが、同居生活は実質数ヶ月だったかで、ビザ訪問にも制約があるなど、しばらく前に、ご本人のインタビューで知った。「芸術家」ならばそれでもいいかもしれないが、「演奏家」は違うのだ。
千住真理子氏は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131007)、ご立派だったご両親を亡くされて、やっとこれから、お兄様方二人からも本格的に自立していくべきなのだろうが、女性なだけに過ぎ去った時間が惜しまれるところか…。
お二人に共通するのは、若い頃は、生まれ育ちや親の誘導やよい先生に恵まれて頭角を現すことができたが、人生はやはり自分で築き上げていくものであり、私生活が不安定ならば、芸術家として、特に繊細な音楽家として演奏解釈に反映されてしまい、聴く側にとっては実に興ざめだということである。

上記ブログ主様とは、不思議な関係で、何かと接点がある。その一部は過去ブログから(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110927)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110929)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20121125)。

過去のやり取りから、未転載だったものを一つ再掲。

http://musicarena.exblog.jp/22155468/
2014年 05月 24日


1930s Violin Concertos, Vol.1@Gil Shaham, David Robertson/NYPO, Staatskapelle Dresden Etc


鬼才と言われながらその後なりを潜めていた感があったギル・シャハムが弾く1930年代に書かれたVnコン作品集で、豪華2枚組。目にしたことのないCanary Classicsというレーベルだ。

(部分引用終)

Commented by ユーリ at 2014-05-24


やはり不思議なご縁ですね。私、全く同じCDを自宅に持っています。
シャハム氏については、大阪のいずみホールで江口玲さん伴奏の演奏会の時、初めてお目にかかりました。どうもあの手のタイプに弱いのか、結構、私は好きです。つややかで細かく神経を行き届かせる演奏だと思います。
多分、一時期、あれこれと模索を試みていたのでしょうねぇ。Canary Classicsへのレーベル移転は、もうしばらく前からでしたよ。

Commented by primex64 at 2014-05-24
ユーリさま


あらら、偶然とは言えシャハムのこのアルバムをお持ちでしたか。マニアックですな・・。しかも江口玲さんとのリサイタルも聴かれたとはなんともはや・・。

このアルバムは日本国内では3月末頃にリリースされたようです。このレーベル、不覚にも今回初めて知りました。シャハムのプライベート・レーベルらしいですね。

シャハムの演奏は、おっしゃる通り繊細かつ周到な心配りが行き届いた独創的なものであって、今更ながら当時に熱狂的にアクセプトされたことが再現されていて頷けるものです。実に楽しめるアルバムでした。

またよろしくお願いいたします。

Commented by ユーリ at 2014-05-24


早速のご返答、ありがとうございます。ごめんなさい。「いずみホール」ではなく、今はなき「イシハラ・ホール」でした。


ご参考までに、手持ちのシャハム氏のCanary Classicsを。


・Prokofiev: Works for violin and piano by Gil & Orli Shaham
(2007年5月に大阪のイシハラ・ホールにてサイン入り)
・Elgar: Violin Concerto by Gil Shaham, David Zimnam, & Chicago Symphony Orchestra
(2010年4月に名古屋のCDショップから注文)
Haydon: Violin Concertos/Mendelssohn Octet by Gil Shaham/Sejong Soloists
(2010年5月に江口玲さんのホームページ上の紹介で注文)


私にとっては、どれも楽しめました。

Commented by primex64 at 2014-05-25
ユーリ さま


なるほど、Canary Classicsは随分と前からあるんですね。しかも意欲的な作品が多いのですね。ご教示ありがとうございます。


そうそう・・妹でオーリ・シャハムというピアニストがいるようですね。
今後、シャハムに関してはちょっと要勉強です。機会を窺って聴きます。

(引用終)