ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

昨日手元に入った書籍とCD

すっかり涼しくなりました。勉学の秋、読書の秋、音楽の秋、実りの秋、ですね。というわけで、まだ未提出の原稿やら何やら用事がたまっているのですが、昨日集中して手に入った書籍やCDについて、久しぶりにリストをご紹介しましょう。
まずは、恒例の『ヘラルド』。マレーシアから届きました。最近、カトリックの女性議員が突然逮捕され、釈放された事件があったために、カラフルで(お世辞にもあまり品がいいとは言えない)大文字の見出しが一面に掲示されています。この頃、マレーシアは民族と宗教問題で、ちょっと騒ぎ過ぎの感あり、です。正直なところ、この種の議論にあまり関わりたくはないものの、ニュースとしては看過もできず、悩ましいところです。
次に、マレーシア福音派組織が発行したばかりの『独立50周年後の信教の自由問題』(拙訳)の論考です。なかなか緻密な情報が含まれ、カトリックよりは専門職が多い福音派という言い分は、まんざら間違いでもなさそうです。
それから、古本で海外から届いたのが二冊の英文書です。南メソディスト大学パーキンス神学部のロバート・ハント教授が編集されたトルコ系ムスリムの新イスラーム運動についての論文集("Muslim Citizens of the Globalized World: Constitutions of the Gülen Movement" The Light, Inc.&IIP Press, 2006)は、結構折り目のついた汚い本が、平気で送られてきました。さすがはアメリカ。日本なら、いくら何でもこんな本は売りに出さないでしょう。新品を注文すべきでした。
もう一冊は、シンガポールのマレー・ムスリムに関する歴史を振り返る論考で、Khoo Kay Kim/Elinah Abdullah/Wan Meng Hao (eds.)"Malays/Muslims in Singapore: Selected Readings in History 1819-1965" Pelanduk/AMP Singapore (2006) という活字が大き目の本です。
CDについては、五嶋みどりさんのカーネギー・ホールリサイタルベートーヴェンシュトラウスのヴァイオリン・ソナタショパンノクターンエルンスト夏の残りのばら』、ドビュッシー美しい夕暮れ』、ラヴェルツィガーヌ』)という懐かしいものを改めて聴くことにしました。ロバート・マクドナルド氏が何とも若々しく寄り添っていらっしゃいます。
それから、ギドン・クレーメル/フィルハーモニア管弦楽団/クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)『ロシアを離れて−魂の音楽−』(1996年)も借りてきました。ストラヴィンスキーシュニトケ、ルリエなどが入っています。知らない曲も多分あるでしょう。楽しみです。演奏する方々を既に生で拝見しているので、たとえ曲を知らなくても、ぐっと親近感がわくことでしょう。
最後は、リストの『ハンガリア狂詩曲集』をジョルジ・シフラ(1921-1994)が弾いているCDです。実家に小さな『ピアノへの誘い』と題するSPレコードがあったので、子どもの頃から一人でしょっちゅう聴いていましたが、その奏者がシフラでした。ジプシーの血をひくブタペスト出身の方で、ハンガリー動乱で1956年西側に亡命し、パリに在住しました。惜しくも亡くなられましたが、私が子ども時代には確かにご存命だったわけで、この歳になると、さまざまな背景理解が加わり、曲の美しさだけを楽しんでいた時代とは一風異なる味わい方ができる点に、クラシック音楽の醍醐味があるのだろうと思います。
その他にも、8月下旬から9月上旬にかけて、一般向けの本を何冊か入手しましたが、実際には気楽なもので、すぐに読めてしまい、お金を払って購入したことを後悔しています。ご披露するほどのものでもありませんので、この辺りで今日のところは失礼いたします。

PS: 昨日は久しぶりに近所の図書館へ行って、ギドン・クレーメルの著作で日本語に翻訳された三冊を予約してきました。早ければ、あさって読める予定です。わくわくしています!