ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

エレーヌ・グリモーのピアノ演奏会

今日は、午前中に図書館へ行って本を返した後は、ずっと発表の下準備としての資料整理をしていました。夕方近くには、どうやってこの一見変わり映えしない資料の山を、発表に耐えうる形に整えようかと考えているうちに、なんだか憂鬱になってきてしまいました。
しかし、今晩は、数か月も前から予約済みのエレーヌ・グリモーのピアノ協奏曲を聴く予定がありました。そこで、文字通り重い腰を上げ、今度は一人で、大阪のフェスティバル・ホールへ向かいました。第50周年大阪国際音楽祭の一環として、パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランクフルト放送交響楽団ヘッセン放送交響楽団)との共演で、ベートーベンの第5番を演奏されたのです。
このブログのプロフィール欄でも書いておいたように、私は随分前からエレーヌ・グリモーが好きです。透明感のあるまなざしでじっと見つめる表情もいいのですが、何よりも、ピアノに向かっている時の、まっすぐに没頭している姿や、時々、指揮者をじっと見つめながら音楽の流れに身を委ねているような姿勢など、知的で独特の個性を持つ点に、すぐに惹かれました。オオカミと暮らしているという話を聞いたこともありますが、ちょっと風変わりな感じを与えるけれども、どこか愛嬌があり、演奏では、大袈裟でわざとらしいパフォーマンスが全くなく、自然体で背筋をピンと伸ばして生き生きと豊かに表現するところがいいと思っていました。
実際、ご本人を目前に直に演奏を鑑賞できた機会は、今日が初めてでしたが、何年か前にテレビで放送されたN響との共演スタイルと全く同じで、そのままの人なんだなあ、と期待を裏切られることはありませんでした。
音楽には本当に力があります。すっかり発表前の憂鬱感が消え去り、前向きになってきました。
...と、その素晴らしさをまた綴りたいのですが、もう遅くなってしまったので、この続きはまた後ほど...。