ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

建設的な人生とは

というわけで、生産的で積極的な方達は、何事においても、ますます発展を遂げるわけです。昨日お年賀状が届いた奥様だって、昨年も某大学で、しっかり研究発表をされていました。

考えてみれば、私の周囲には、いわゆる多産系の人が何人もいました。多産系といっても、昔の人達からみれば、ぐっと少ないのですけれども、少なくとも4人、多くて6人というケースがありました。誤解なきよう付け加えますと、皆、大学関係者です。博士号取得をねらって論文書きしていた奥様も含まれています。すなわち、学歴も所得も低くて家族計画を知らない人が子だくさんというのは、全くの偏見ないしは誤謬なのです。「いや、それはマレーシア人の話でしょう?」という人のために、くどいようですが念を押しますと、日本人の親から生まれているのです。
「そりゃ、暇だったんじゃないの?」「他にすることなかったのかな」「ストレスからの逃避かも?」「大学の先生って変わっているからね」...なんとでもおっしゃってください。多分、ご本人に会ってみたら、全く違うと思いますよ。中には、ハーバード大学に進学、しかも奨学金までもらえて「本当に親孝行な息子」と言われていたお子さんもいますし、ドイツの大学に留学したお子さんもいました。

主人に話すと、驚いたことに「その方が自然だと思うよ。だから、親が病気でも、頼りなくても、ちょこっと変でも、かえって子どもの方がしっかりするんだよ。きょうだいが多かったら、自然に子ども同士で助け合って工夫するだろうし」と、前向きなんですね。「だけど、数年間は、毎日ご飯ばかりたいて、洗濯機が一日中回っている日が続くんじゃない?」とは、私の言。それも楽しいかもしれませんね。私だって、ご飯作りながら文章を考えたり、洗濯物干しながら研究発表の内容を練ったりしていますから。その方が、立派な研究室をお膳立てされて圧倒されているよりも、アイデアが湧きやすいんです。ノーベル賞受賞者だって、散歩している間に閃いたというエピソードがあるぐらいですから。

ところで、昨日と今日は、アメリカから届いたばかりの最新版パソコンを使って書いています。画面が広くなり、機能ももちろんアップして、使いやすくなりました。こういう話をすると、「数年おきにパソコンを買い換えるものではない。ものは大切に使いなさい」という倒錯した助言がやってくるかもしれませんので、一言言い添えます。(ああ、もう疲れる!)

ものは大切に、というのはその通りですが、モノによっては、古いものを使い続けると、消費電力が多くなり、操作時間もかかり過ぎ、かえって無駄になることもあるのです。また、我が家のパソコンは、これで三代目ですが、古い方は、丁寧にアルコールで拭き、元の箱にきちんと納めて、業者に引き取ってもらいます。すると、ちょっとしたお金も戻ってくる仕組みなのです。もちろん業者は、部品を解体して、再利用するそうです。

そういえば、数年前まで、全国紙の投書欄で、いささか憤慨気味の中高年の意見を二、三度読んだことがあります。「今は何でもパソコンだが、私は十数年前のワープロを今でも愛用している」と。文書作りしかしない方なら、そういう主張もあるのかもしれませんが、なんだかもったいないような話です。ワープロは、当然のことながらパソコンにも含まれていますし、新聞や雑誌や学術論文やテレビ番組にさえ、ホームページアドレスが付記されているのが普通の世の中で、「一切手書き派で、手紙は毛筆を使います」と通すならともかく、ワープロを使っておいて、パソコンを拒否するという心理は、ちょっとよくわかりません。

と、えらそうなことを書いている私ですが、これ、実は結婚前の私とよく似ているのです。妹は、私よりもITに精通しているかのようにいばっていましたが、「パソコン教室に行きなさい」と勧めて二十五万円も払わせたのは妹です。主人に言わせると、「は?二十五万もあったら、立派なパソコンが買えるよ。操作なんか、パソコン教室に行かなくても、ワープロ打てるなら、すぐできるよ。今は機能もどんどん上がっていて、使いやすくなってるよ」。ちなみに、今回購入した新しいパソコンは、送料込みで十三万円もかかっていません。環境って本当に大事ですね。

マレーシアの研究テーマで私が力説したいのも、実はこの話と通底しています。人材が大切なのに、変な縛りを政策上かけて、人心を離れさせてしまい、その結果、妙な議論が万延しているのです。それについては、英語版はてな日記‘Lily's Room'(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2)の方で資料編として連続アップしているところですが、随時、分析と考察を綴っていく予定です。