ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

大学病院でのこと

実は、主人と一緒に朝7時に家を出て、二人でO大学附属病院に行ってきました。昨日は主人は定期診察の日に当たっていましたので、私もそこで弾みをつけて同行したのです。「弾みをつけて」って??いえ、付き添いじゃありません。今度は、私が別の科で診ていただくことにしたのです!あれぇ?あれだけ元気そうにしていたのに、大学病院って?と驚かれるかもしれません。ええ、確かに私は健康なつもりで、人間ドッグの結果も異常なしでした。しかし、ここ一年以上、毎朝、気になる症状が続き、念のためにこれを機に調べてもらおうと思ったわけです。

その気になる症状とは、起床時の両足の甲の痛みです。特に冬場は、歩くのにも、ドタンドタンと音を立てなければ、足がまともに動かないほど痛いのです。動いている間に、30分ほどで痛みそのものは軽減してきますし、一応は歩けるので、町内の外科でも内科でも、「ま、レントゲンで何もありませんから、大丈夫でしょう」と言われていました。
しかし、主人の難病だって、最初は単に左手が動きにくい、という症状だけでした。どうも気になるので、幾つかの総合病院で診ていただいたのですが、痛くもないのに「湿布しておけば治るでしょう」とか「もしそういう重大な病気なら、両方に出るはずですからね」「パソコンの使いすぎじゃありませんか」などと言われ、正確な診断が下されるのに、あちらこちらの病院をたらい回しにされ、相当の時間がかかってしまいました。若年性だったので、まさか一般に老人病と思われている○○病だとは、お医者さんでも想定がつかなかったようです。さすがに、それ専門の国立病院や大学病院は、さまざまな検査の後、○○という診断を出しましたが。
それに、先月の主人のいとこの場合でも、職場の定期健康診断では、全く異常なしで、最初は単なる風邪だと思っていたらしいです。かかりつけのお医者さんでも、なかなか見抜けなかったそうです。わかった時には、もう手遅れだったとのことでした.......。
という実例があるので、私も単なる足の甲の痛みぐらい、と笑ってばかりもいられません。インターネットや『家庭の医学』などで、調べてみたりもしましたが、どうも症状がピタリと合致せず、といったところでした。
そういう場合には、多少敷居が高かろうが、お金がかかろうが、研究テーマ提供のためにも、大学病院にかかることが一番だと思います。大学病院といっても、実はピンキリですけれど、実家の両親および妹弟と自分が、ずっと国公立の学校を経由しているためか、やはり国立大学医学部の付属病院が最も安心できます。診断さえ確実につけば、その後は、その筋の権威と呼ばれる先生のいる病院がよいと思いますが。

最近は、医療ミスがジャーナリズムによって告発されることが多くなり、大学病院の教授だからといって、昔のように威厳だけ保つわけにもいかなくなったようです。威信や上下関係があるのは構わないのですが、問題は、「誰のための医療機関なのか」という本質や原点のはき違えがないかどうか、ということだろうと思います。「偏差値が高いから医学部に行け」と進路指導する教師が、私の高校にも何人かいましたが、とんでもない話です。適性もないのに、試験の点数だけで患者を相手にする医者が増発するとしたら、本当に困ります。もちろん、医学に貢献したいと真に願う若者には、もちろん大激励し、環境を整えたく思います。

昨日は、ちょっとイライラしながら帰ってきました。というのは、主人の方はもう何年もお世話になっているので、あっさり済んだのですが、私は初診だからということもあり、予想はしていたものの、信頼を裏切るような事態に出くわしてしまったからです。

初診なので、まず総合診療外来に行き、それから整形外科を紹介されました。そこでの待ち時間は、さして問題はありません。しばらくして、医師の診察を受け、レントゲンをとり、再度診察室に入ると、「レントゲンは異常なしなので、念のために採血もしましょうか」とのことで、その時、次回の予約も、先生がすぐに伝えてこられたのです。ですから、採血後はそのまま会計に行って、支払いを済ませる段取りでした。ところが、すべてコンピュータ化されているその病院では、会計の時、「整形外科のカードだけが揃っていませんね」と言われたので、もう一度、整形外科の窓口まで引き返すことになりました。問題はそこからです。病院に行く時には必ず健康ノート持参で、時間帯や先生に言われたことをすべてメモする習慣の私は、引き返した時には11時20分だったと書き留めました。ところが、「カードは渡せません。まだ、先生の診察が残っています」と整形外科の受付で言われたので、結局、昼食抜きで1時10分まで待合室に座り続けるはめになったのです。
正午前後には、担当医師も昼食のために外に出て行かれ、待っていた患者さんも一気に少なくなっていました。ただ、呼び出される患者さんが皆無でもなかったので、私も席を外すわけにはいかない、と空腹をこらえて待ち続けました。さすがにその後、看護師さんが他の患者さんに「お昼ご飯は済みました?」なんて尋ねているのを耳にした時には、(あ、私まだ昼食どころじゃない…)と、だんだん惨めな気分になってきました。そこで、しばらく様子を見た後、思い切って窓口に再度向かったのです。

すると何と…「ユーリさんですね。もう先生の診察は終わっていますよ」とのこと。「え、私、整形外科のカードだけ取りにここに戻ったら、まだ診察が残っているから待つように、と言われて二時間なんですよ。初診でも、こちらにも用事がありますし、ちょっといくら何でもそれはないじゃないですか」と抗議すると、別の若い担当者が、「本当に申し訳ありません」と平謝りに謝りました。その人は午後の部の担当だったので、「午前の部の担当者が間違えたんですね?」と尋ねたところ、さすがに身内をかばうのか「いえ、すみません」とのみ。

人間おなかがすくと気が短くなるもので、特に足の痛みも加わって、腹の虫がおさまらなくなりました。今朝は早く家を出たので睡眠不足でしたし、もしかしたら検尿もあるかもしれないと思って備えていましたから、余計に苛立ったのかもしれません。そこで、支払いを済ませた後、総合受付に行き、事の次第を話し、「こういうことを担当者に注意していただきたいんですが、どこに言えばいいですか」と申し出ると、「ご意見箱があります」とのことで、用紙と鉛筆を出してくれました。早速、得意の(?)投稿癖で、具体的に一部始終を書き出し、「せっかくモダンで効率的な病院だと、主人共々安心していたのに、今回の件で、信頼が裏切られたような気分です。すべてノートにメモしてありますので、どうぞ今後はよろしくお願いいたします」と添えました。

そばの壁には、立派な掲示がありましたので、ここに書き写しておきます。
「特定機能病院」の認定証(2011年1月21日まで)
理念:良質な医療提供・医療人の育成と医療の発展
基本方針:患者本位の安心、安全な全人的医療の提供
     高度先進医療・未来医療の開発と実践
     社会、地域医療への貢献
     豊かな人間性を持った優れた医療人の育成
患者の権利:人の尊厳を尊重した医療を受ける権利
      安全で質の高い医療を受ける権利
      充分な説明と情報提供を受ける権利
      自由意思に基づく治療を選択する権利
      個人情報が保護される権利
(以上)

確かに、医療関係者も忙しくて、「多少のミスぐらい大目に見てよ」という気持ちになるのは、よくわかります。しかし、用の済んだ患者がいつまでも待合室にいてもらったら、困るのは実は病院の方でもありませんか?それに、この病院は、主人と回った他の病院数軒と比べて、かなり雰囲気が明るく清潔で、職員の対応も丁寧でテキパキしていて、とても気持ちのよい所だったのです。これこそ、現代が求める最新のモデル病院、みたいな印象を持っていました。最上階には、ホテル直営のおいしいレストランがあり、見舞客も安心して立ち寄れるし、入院患者も、気分良く食事を楽しめるつくりになっているのです。こういう心理面にも気を配った病院で(さすがは国立大学病院!)と高いポイントをつけていたのに、うーん、残念ですね。

もちろん、待ち時間に読む本を三冊も鞄に持参し、待合室に貼ってある掲示物すべてを読んだりしていました。ただ、病院というところは、気が病んでいる人の多いせいか、いるだけで疲れるものなのです。早いところ退散して、元の気を取り戻したいわけです。

ご意見箱に入れた紙、ちゃんと読んでもらって、次回からはよろしくお願いしますね。