ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

言葉を豊かに

最近のメーリングリストより。

公式ブログ『国際インテリジェンス機密ファイル』(http://ameblo.jp/jyoho2040/


伊奈久喜外交プロに学ぶ修羅場の交渉術


・優れた外交官は、武器となる言葉、表現を数多く持っている。ストレートに自分の考えを表現したり、相手を攻撃したりするだけでは交渉は進まない。時には真綿で首を絞めるような表現を使うこともある。


・適切な言葉を使い、危機にあっても動じない。そんな外交官のようなビジネスパーソンがたくさんいたら、その組織は強力なはずです。


・どんな優秀な人でも、すべての分野に精通し、すべての情報を把握しているわけではない。それでも、国の重要なニュースに対して、とりあえず反応しなければならない時に、危機管理上の「決まり文句」があります。「まだ発表文の全文を見ていないので、全文を見てからお答えしたい」


・交渉者の「揺れ」は細部に宿る。外交分野に限らず、そして政治家に限らず、重要な判断をしなければならない人の心は微妙に揺れる。そして、意識的にせよ、無意識にせよ、その揺れが発言や行動の中に表現されることがある。


・たった「一文字」が命とり。しかし、会談や話し合いなどの交渉の場では、「言葉」が武器に代わります。ビジネスマンにとっての真剣勝負の場もまた、交渉や会議やプレゼンテーションなどでしょう。この真剣勝負における最大の武器もまた、言葉であることは言うまでもありません。合意形成のための会議や交渉などは、結局、議論する人の全人格・全教養が問われているのです


・外交官は「もの書き」のプロ。つまり、外交とは、文書を作るための交渉であり、そういう仕事をするのが外交官である。


・外交官や民間外交員は、いずれも「交際」「交渉」を生業とする。そして、その結果を契約書という文書にまとめる。交渉するには言葉が必要ですし、文書にまとめるにも言葉がいる。たくさんの語彙を持って交渉し、文書にまとめる。つまり、交渉の本質は言葉や文を操ることにある。


・文書をまとめる作業に優れているのは、超大国アメリカではなく、英国の外交官だと言われている。半ば冗談だが、「英国人は米国人よりも英語がうまい」かららしい。別の言い方をすれば、英国外交には伝統、蓄積の強さがあるということ。その中に外交交渉の場における言葉遣いの上手さがある。


・世界は密約にあふれている。


接触時間の長さと「以心伝心」。密約に限らず、外交でもビジネスでも重要なのは人間同士の信頼を築けるかどうか


・深く貴重な情報を自然に教えてくれるような、以心伝心の関係を作るには、裏ワザはない。地道に長い接触時間を持つというのが重要なのだ。


・外交官同士が食事の場で話し合うことが多いのも、まとまった時間がとれ、ワインも飲めば本音に近い話ができるから。


・優れた外交官には、たとえ話が上手な人が多い。


対話チャンネルは常に開けておく


・交渉にあたっては、たくさんのカードを用意しておくこと。そして何でも交渉の材料にすること。


・「前さばき」の上手さと政治家の手腕。「その場をしのぐ」という手腕が、政治や交渉の場では重要な場合が多い。霞ヶ関では、こうしたその場をしのぐ知恵に長けた人を「前さばきがうまい」などと言う。


・かつて「参院のドン」と言われた政治家が自民党にいた。この人は決して政策の勉強をしなかったそうだ。なまじ勉強して自分に判断力が備わってしまうと、利害の調整がうまくできないと考えたからだ。ここまで割り切れば立派なものだ。


・またある大物政治家は、公言こそしないが周辺に、「政策は権力をとるための手段」と漏らしているそうだ。

(部分抜粋引用終)