ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

新しいパスポート

先週、新しいパスポートを受け取りに隣の市まで出掛けた。ものの5分で手続きは終わり、voidと穴を開けた古いパスポートと共に手渡された。
10年前は、大阪市内の本庁まで出向いた(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070719)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070727)。そこで写真を撮り、パスポート用カバーも買って、富士山と櫻の細かな透かしの入った、ICチップ入りのパスポートを保護した。
今回は、駅前で自分で写真撮影して持参した。主人の好きな「おまめの顔」ではなくなったのが残念だが、肌色も修正が入り、なかなかの「美人ママ」風に写っている。透かしのデザインが少し変わり、他にも変更された意匠があった。
初めて数次パスポートを作ったのは大学二年の春のことで、中国南部(広州)と香港へ行くため、団体旅行(と言っても、三人家族との二組のみ)に加わった時だった。本当にあの頃は、海外を見てみたくて、ウズウズしていた。恐らくは、大叔父達の血の影響が大きいに違いない(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20091223)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20151112)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170711)。この短期旅行は、私が新聞広告で見つけたもので、アルバイトの貯金でも何とかまかなえた金額だったが、父は「一人ではダメだ。妹と二人でなら行ってもいい」と条件をつけた。いわば、妹はお目付け役だったのだ。
今、そのパスポートを見ると、白黒写真で、何とも安手の造りなのが何ともおかしい。偽造パスポートの心配が今ほどなかったからなのだろうか。
その後、マレーシア赴任の三年間は二冊の深緑色の公用旅券を支給されたが、これを提示するだけで、国内外のどこの空港でも、荷物検査も尋問も一切なく、「ご苦労様です」と丁重に扱っていただけたことを、ありがたく思い出す(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20151107)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20161118)。
赤色表紙の他に、小型の紺色表紙のパスポートもあるが、亜熱帯のマレーシアやシンガポールでフルに活用していたためか、今では表紙の文字も中の写真も色素が抜け落ちて、身分証明にさえならない。
私は、微細な工夫の凝らされた簡素な日本国のパスポート一冊で、世界中どこでも自由に行けることを、殊の外、誇りに思う(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20161113)。それ以上に、先人と同時代の人々の多くの外交努力に感謝している。これに連なる自分は、国の名を汚さぬよう、関係者に迷惑をかけることのなきよう、堂々と真っ直ぐに、法を遵守して世の中を渡っていきたい。