ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

英国の「偽研究」問題 

http://ironna.jp/article/6289


英国の「偽研究」問題 実態に調査のメス
BBC』(‘Fake research' comes under scrutiny)
2017年4月13日
ヘレン・ブリッグス記者


・英国で起きている研究不正の実態は、これまで考えられてきたよりも深刻そうだということが、BBCの調査で分かった。
・公式のデータによると、2012〜15年には約30件の告発があったとされる。しかしBBCが情報公開法に基づいて入手した数字では、ほぼ同じ期間に大学23校だけで数百件の不正行為が告発されていた。
・「研究が後になって不正と判明した場合、<国民が受ける衝撃は大きく、そこに不信感が生まれてしまう」と、メトカーフ氏は指摘する。「我々の目的は、研究が倫理的であること、正確であること、一定の再現性があることを確認する仕組みがどれだけしっかりしているかを調べることだ」
BBCが情報公開法に基づき、英国内の有力な研究型大学の連盟「ラッセル・グループ」の全24校に請求した情報によると、2011〜16年には教員や研究生による不正が23校で計300件以上報告された。具体的には盗作やねつ造、著作権侵害、違法行為の告発で、このうち3分の1が不正と認定され、30本以上の研究論文が撤回を余儀なくされた。
BBCは入手したデータについて、全英の大学学長が参加する英国大学協会(UUK)にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
・研究者に対して「論文を発表して助成金を獲得せよ」とせき立てる圧力は、時とともに強まっている。科学論文が撤回される例は、過去10年間で約10倍に増えた。
・意図的な不正行為は極めてまれにしか起きないとされている。だが実際に起きたとなると、例えば公共の健康が危険にさらされ、研究に対する国民の信頼が損なわれるなど、重大な事態を招く恐れがある。
・ある情報筋によると、最も信頼性が高いとされているのが、英国の7つの研究会議が共同で設置した英国研究会議協議会(RCUK)の統計だ。
・RCUKの報告によれば、2012〜15年に告発された研究不正は33件で、そのうち5件は正式に認定された。20件は不正に当たらないとの判定を受け、8件が調査中とされる。このほかにUUKは、19の大学が公表した2013〜14年の研究不正報告書について調べている。それによると計29件の告発があり、調査後に7件が不正と認定された。
・RCUKとUUKの数字が同じ事例を指しているのかどうかは明らかでない。
・UUKの調べによると、不正の告発状況について毎年報告書をまとめ、一般に公開していた大学は、131校中35校前後にすぎない。
・対象期間に報告された教員や研究生による研究不正は計319件だった。ただし全ての数字を開示してはいない大学もあることから、実際の件数はもっと多かった可能性が高い。このうち103件が不正行為と認定された。173件については不正が否定され、43件は調査継続中となっている。

・研究内容を改ざんした
・他人の研究を自分のものとして盗用した

・ほかの情報源から取ったデータにもかかわらず、しかるべき許可を得ないまま公表論文に使用した
・調査の結果、少なくとも32本の研究論文と3本の博士論文が撤回された。撤回に関するデータは提供できないとした大学があるため、実際の本数はさらに多かったと考えられる。

(部分抜粋引用終)