ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

映像ホームページを整理して

エイプリル・フールではないと毎年のように書いてきたが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080401)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20100407)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120401)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130331)、以下は事実である。
昨日、数時間かけて、やっと英語(及び日本語とフランス語とドイツ語)の映像を集めたホームページ(http://itunalily.jp/wordpress/)を整理できた。それまでは、自分のブログと連携させるための記録用にYou tubeから転載したままだったのだが、目が疲れていたり、時間がなかったりすると、転載だけで終わってしまい、タイトルなどもバラバラの状態だったのだ。また、一昨年辺りに主人がテスト・ケースとして映像を縮小したままだったものもあり、ずっと気になっていた。
それまでは、主にダニエル・パイプス先生の映像が中心だったが、アメリカの保守派がどのように社会倫理や政治を考えているか、ポイントを簡潔に学ぶために、デニス・プレーガー氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%A5%C7%A5%CB%A5%B9%A1%A6%A5%D7%A5%EC%A1%BC%A5%AC%A1%BC)が「大学」と称して作成しているアニメーション・ビデオ講話も列挙した。そして、演奏会でお目にかかったことのある、好きなクラシック女流音楽家の演奏映像も少し載せておいた。
また、マレーシア関連の論文、マレーシアの各種新聞に投稿して掲載された意見文、某大学での研究会記録も英語で載せた(http://itunalily.jp/wordpress/?paged=6)(http://itunalily.jp/wordpress/?paged=7)。
昨日、驚いたのは、ダグラス・マレイさん(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%A5%C0%A5%B0%A5%E9%A5%B9%A1%A6%A5%DE%A5%EC%A5%A4)やダニエル・パイプス先生のように世界的に著名な方の映像転載よりも、私のささやかな英語の主張の方が、桁違い(四桁!)にアクセス数が多かったことだった。
これは、我ながら見込み違いだった。
ダグラスさんやパイプス先生は自他共認めるエリートで、整った英語でどこでも滔々と述べ立てるので、いかにもご立派で圧倒されてしまうのだが、しばらく経つと、コラムなどで書いている路線に沿って、文脈や聴衆やトピックに合わせて、あちこちで話しているとわかり、慣れてくると特別でも何でもなくなってくる。ある面、常識的というのか、欧米でのイスラミストの横暴な挑戦に対して、愛国的な保守派の言論闘士として受けて立ち、闘っていらっしゃるのだ。
だが、オリジナリティとなると、私の方が恐らくは興味深いと思われたのだろう。第一に、一般の日本女性としてマレーシアをどのようにまなざしているか、リサーチを通して英語で表現しているので、現地の人々にも説得力があり、人目を引いたのかもしれない。
もっと自信を持つべきだった。こんなに注目されていたとは、自分では全く想像もしていなかった。
もうそろそろ、本来のマレーシアの研究に戻るべきなのだろう。
話を元に戻すと、1990年頃からパイプス先生が先導を切って、イスラーム主義やムスリム移民の諸問題に関する言論展開をアメリカ発で開始し、10年ほど前にパイプス先生に抜擢された次世代の英国人として(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170316)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170318)、ダグラスさんが今や立派に育ち上がり、お互いに北米と欧州を往来して、共に活動されている。
恐らくは、中東問題を語るのに、イスラエル贔屓のみ、ユダヤ贔屓のみでは、少し不足なのだろう。非ユダヤ人のダグラスさんだって、親イスラエル派の英国人として、堂々たるものだ。
英国人の大多数がムスリム移民反対で、イスラエルに対しても真っ当な見方をしているのに、問題は、ユダヤ系なのに反イスラエルという変わった大学教員が勢力を持つ、大学にあるのだという。それに、パキスタンユダヤ系ジャーナリストを殺害した英国人ムスリムは、英国有数の著名大学を卒業した人だった(https://blogs.spectator.co.uk/2014/08/britains-beheaders-how-we-came-to-export-jihad/)。換言すれば、キャンパス・ウォッチは北米中心だが、英国でも同じ状況が観察されるということのようである。従って、日本の中東学者やジャーナリストなどが、ネオコンシオニストで情熱的な親イスラエル派のダニエル・パイプスは、キャンパス・ウォッチで学生に教員の告口をさせているなどと、悪口を書いていたが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160716)、ダグラスさんの登場で、いわば相対化されたとも言える。
パイプス先生ほどの執筆量ではないにしても、彼も非常に多筆で、各種の媒体に合わせて濃淡をつけて上手に書ける人である。しかも、ユーモアがあり、話題も豊富である。多分、ある程度イスラーム問題が落ち着いたら、本業の作家に戻り、また新たな分野を開拓して、書き続けられることだろう。作家といっても、貴重な資料を掘り起こして調査した上で書く、本格的な作品である。
もう一点、記しておきたいことがある。
私のツィッターhttps://twitter.com/ituna4011)だが、これまた隠されているアクセス数を見ると、昨秋の欧州旅行で出会ったフィリップさんやルノーカミュ氏や(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170329)、ダグラスさんの本(http://www.thecommentator.com/article/3765/review_islamophilia_by_douglas_murray#.WM6oWqKjrWc.twitter)などを紹介したツィートは、圧倒的に多い。やはり、英国とフランスは、日本人にとって注目すべき、人気のある文化国なのだろうと思った。
イスラーム圏や東南アジアの研究や普通の人が学習しない外国語に没頭するのもいいが、まず基礎教養としては、昔の旧制高校の学生のように、英語は当然のこととして、フランス語やドイツ語など主流の伝統的な西欧文化を身に付けてからでないと、将来、伸び悩むのではないかと思った次第である。

PS:半年前の欧州旅行の写真をパソコンに保存して(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20161027)、遅ればせながら、ようやく落ち着いて眺められるようになった。確かに私のカメラで、ダグラスさん(とシンクタンクのスタッフ二人)も、フィリップさんやルノーカミュ氏も、そしてパイプス先生も、何枚か写っている。ご一緒に撮影したものは一枚もないが、それでよいのだ。よいのだが、だからこそ、今でもあの8日間、同行させていただいたことが、何だか夢のようで信じられない。
...とパイプス先生に書き送ったところ、「何て愛らしい短信を。半年前の旅に参加して、旅団を称賛してくれて、本当にありがとう」と返答が来た。