ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

「落とし前」?

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September 21, 2016
「落し前」と「小指一本」 民進党野田幹事長の言語感覚


・先週民進党の幹事長に就任した野田佳彦氏(前首相)は、記者団に向かって「私は政治家としての落し前をつけるつもりでこの職を引き受けた」と語りました。
・これを聞いたとたんに、多くの視聴者は相当の「違和感」を覚えたはずです。もちろん私もその一人です。
・ふつうの常識ある日本人の間では、「落し前をつける」という言葉は、使わないものです。
・これはもっぱら裏社会に生きる者たちの用語でした。
・もちろん辞書にはそこまでのことは載っていません。ずっと昔には「不始末の責任を取る」といった意味だったらしく、そういう解説がしてあります。しかし現在の日本では、いま私が申し上げたようなイメージを抱く人が圧倒的に多いと思います。
・「たしかにあの言葉には違和感を感じた。堅気の間では使わない言葉だ」と答えました。これから政権の奪回をめざそうという政党の幹事長の日本語感覚がこの有様では、「前途は厳しい」と言わざるを得ません。不思議なのは、大手のメディアで彼の失言をとがめた記事がいまのところ見当たらないことです

(部分抜粋引用終)

全く同感。ラジオ・ニュースで元首相の音声を聞いて、思わず「落とし前?」と私はつぶやいていた。
似たような言葉に「落としどころ」というのがあるが、これはどうなのだろうか?
5年ほど前に、私がある大学の教授に論文指導をお願いしようとした時、「落としどころをどこにつけるか」と言われて、初めて知った。(実はその先生の背景をよく知らなかったので、大失敗だったと今ならわかる。)
意識上に上る記憶の範囲内で思い出しても、自分では「落としどころ」という言葉を使ったことがなく、今でもその意味さえよくわかっていない。そもそも、論文とは、そういう態度で書くものだとは思ったことがなかったので、余計に驚いた。