ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

他者評価と売り込みの間で

昨日の件ですが、主人はすべて承知済みだったようで、「うん、わかってるよ。でも、詐欺ビジネスというほどでもないよ。多分、後からいろいろ物を売りつけてくるかもしれないけど、そんなの無視すればいい。または、ヘッドハンティングに使われるかな、とは思っていたけど、アメリカでよくあるパターンだよ。ただ、どんな人が載っているか、見てみるだけでもおもしろいじゃないか。それを受賞歴に加える人がいるなんて、それは変だけど、そんなつもりじゃなかったしさ。大丈夫だよ、心配しなくても」と。
なあんだ、私一人先走って、いろいろ気を回していましたが、本人はよくわかっていたようです。それなら一安心。個人情報がどうのこうのと言っても、特に隠さなければならないような内容が含まれているわけでもありませんし...。

話は変わりますが、世の中には、こちらの立場や状況を知ってか知らずか、人の人生を平気で振り回すようなことを言うタイプもあります。例えば、私の事例では、友人だと信頼していた人から、「昭和の時代ならば、慎み深くしていても声がかかったけど、今時、平成の時代は自分から売り込みをかけないといけないのに、何やってるの、この人!平成に入って何年経ったと思ってるの?」と、公然と嘲笑されたことがあります。その時は、その人自身が発表するというので、よかったら聞きに来て、と連絡があったから出かけて行ったのですが、「じゃ、勉強させていただきます」と言うと、途端に「研究上は私と対等なのだから、そんな言い方しないで!」。(実際には、そんな対等なんて関係じゃありません。だいたい、高校時代から目指す方向性が全く違いましたし、その人の方が年上ですし、専門とする地域も分野もディシプリンも全く違いますから。)
会場で発表を聞いた後には、「私みたいにすればいいのよ」と、高見から見下ろすような態度。私の発表そのものを、いつお聞きになったのか、現場を確かめずに勝手に判断されても、困惑するだけなのですが。

上記の「売り込み」に関して、あまりにも言われようがひどいな、観客として人を呼びつけておきながら軽蔑的な態度をとるなんて、と思ったので、後日、別の研究職の方に相談してみました。すると、少しご年配でもあられるからなのか、「そういう人の方が非常識。昭和も平成も関係ない。自分から売り込むんじゃなくて、他の人が評価するもの。自己評価を人に自慢するんじゃないの。あなた、そのままでは世間に負けてしまいますよ。あなたはあなたなりのものがあるはずだから、話聞いててわかるから、それを大切にして」と言われました。

...と、つまらない話ばかり書き並べましたが、人間関係が難しいというよりも、我が身も含めて自分中心に物事を考えていると、こういうちぐはぐが発生するのでしょうね。それと、こういうタイプは、結構ブランドに弱い。肩書きにのっかって、人の評判を聞くとすぐに、ころりと手の平を返したような態度を取ることもあります。

私としては、世の中の潮流から多少外れていたとしても、従来通り、やはり自分で納得のいくようにマイペースで進んでいきたいと思います。むしろ、その方が心理的に楽な上、初対面であっても、いろいろな方から「おもしろいことやってますね」と褒めてもいただけるようになりました。自分の力量の範囲内で、自分に合った環境と方法で、無理せず、これからも歩んでいければと願っています。