ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

由縁の所以

昨晩、義母から電話がかかってきたので、20分ほど「ぽっぽ家一族」との関わりについて、おしゃべりが弾みました。ちょうど、電話がかかってきた時に手にしていたのが、豊田穣英才の家系−鳩山一郎と鳩山家の人々講談社1989/1996年)で、まさにグッドタイミングでした。(ちなみに、この本はとても読みやすくて、なかなかおもしろいです。)

もっとも、私が図書館から本を借り出して、ぽっぽ兄弟の父方のお祖母さま(一郎氏夫人の薫子さん)を中心にいろいろと調べ、ノートやファイルも作っていることは、主人から聞いて知っていたようです。「インターネットでも、真庭(岡山県)が今、有名になっているみたいですよ。由起夫氏も邦夫氏も、ご兄弟であの地を訪れていらしたそうです」と言うと、「不思議なご縁でねぇ」と。

「邦夫氏が大臣をされていた時には、政治には興味が無くて、あまり関心もなかったんですけど、今回、政権交代して、由起夫氏が毎日のようにテレビに出るようになってから、俄然、具体的な興味がわいてきたんです。由起夫氏のおでこのあの部分は、薫子さんの血を引いているんじゃないか、とか、頭の中身も一部、薫子さんが入っているのでは、と思いながら見ています。あの家系は、とにかく男の人達が皆、ものすごく頭がよくて、お嫁さん達がこれまたしっかりした方達ばかりですから」というと、喜ばれました。

「毎日、新聞記事も切り抜いています。由起夫氏が首相になられたおかげで、私、結婚12年目にして、やっと自信が出てきました。こういうことなら、あと5年ぐらい早く結婚すればよかったです」と正直なところを伝えたら、ものすごく大笑いされました。だって本当だもん。

5年あれば、おばあちゃん(つまり、義母の母)もまだお元気で、鳩山家がお仕えした三浦家の神社(義母も子どもの時、おじいちゃん(つまり、義母の父)に連れられてよく行ったという、勝山の奥地にある小さなお宮さん)の話や、おばあちゃんと薫子さんとの関わりについても、いろいろうかがえただろうに。(鳩山一郎内閣の一大業績である日ソ国交回復については、高校の日本史で習いましたから、当時の私でも知っていました!)そして、伯父さんからも、家系のルーツについて、もっといろいろな興味深い話が聞けただろうに(なんと、平家との関わりまで調べていたそうですが、「理系の調べ方だった」とのこと)、今となっては、何事も出だしのところで中途半端に終わってしまったからです。(やはり結婚は早くすべし!)

ただし、誤解無きよう、念のため申し添えますと、これはあくまで、私側の血縁関係ではないから興味を持って調べられるのであって、もし自分と近ければ、特に政治家ですから、恐らくはここにも書けないでしょう。(学者であれば、論文を調べればいいので、楽といえば楽ですが、政治家は、立場によってどうしても評価が分かれるため)その点はご用心。新聞は(私も含めて)、首相ないし現政権に対する批判を毎日のようにしていますが、義母もそこは、かなり心配そうでした。「民主になって、この先どうなるんか、長く続くんか、駄目なんかと思って…」。

これを聞いて思い出したのが、しばらく前の朝日新聞。「ご高齢の女性の話を聞くと、まるで下宿生活を始めたばかりの息子を見守るような感じで鳩山由起夫首相を見ている」という意味のことが書いてあって、思わず笑ってしまいました。あの安子氏が、「腹を痛めて産んだ息子を助けたくて…」ということで、莫大な資金を準備していたという話にしても、月刊誌などでは「高級ニート」とか「マザコン」などと非難囂々でしたが、うちの主人などは「そりゃ、政治家なんて、たたけば何か出てくるわさ。英雄色を好むとも言うしなぁ」などと、珍しく清濁併せのむような鷹揚さを見せ、「その点、だからうちの家系は駄目なんだよ。みんな、まじめ過ぎるからさ」と‘分析’。ただし、「でも母親って、息子がいくつになっても、あれこれ心配するもんじゃないか?」とも。ふ〜ん、その辺りのことは、息子のいない私には、よくわかりませんが。まあ、10歳も離れた30代の弟(もう息子もできた)のことを、今でも小さい子のように、何かとこまごま言っているようなものでしょうか。

一方、義母いわく、「私が薫子さんのことを近所の人に言うても、『なんや、あの人。突然そんなこと言い出して…。頭おかしくなったん?』って誰も信じないでしょうから」と。確かに、そういうことはあるかもしれませんね。(実は私もそう思われている可能性大。)

ただ、私の場合は、人と人との結びつきには、本当に人知を越えた不思議なことがあるのであって、いつどこで、何が功を奏するかわからないものだ、ということが最も言いたいのです。それと、今さら遅いけれども、ああいう家系の秘訣を探ることで、何らかの人生上のヒントが得られたらいいなあ、とも思っています。(最近、邦夫氏のホームページを見て、特にペットにまつわるエッセイから、氏に対するイメージが変わりました。氏の政治信条や考えには必ずしも全面的に賛同できない点がありますが、少なくとも、ご本人の中では筋を通しているし、何事でも、いったん目標を決めたら、とにかくとことん集中してがんばるところは、さすがはと思わされました。蝶の研究なども、少年みたいにかわいい(失礼!)一面をお持ちなんだな、と。政治家については、戦後育ちの私達の世代は、とかく「批判してかかるもの」という習慣がメディアを通して身についてしまっているので、その人間性を見る上では、何かと最初からバイアスがかかっているのかもしれません。)

ところで、薫子さんからいただいた羽織は、義母の母の妹さんが持って行ってしまったのだそうです。私達夫婦ともども、一目見てみたかったのですが。その妹さんのお名前が、実は私の母と同じ名前で、これまた性格も似ているところがありそうなのです。ますます縁とは不可思議なもの。で、義母に、おばあちゃんと薫子さんとは、具体的にはどのような親戚関係だったのか尋ねると、「子ども時代に、おばあちゃんの母親(つまり主人の曾祖母)の家に時々長く泊まっていて、その時から薫子さんのことは聞いていたし、おばあちゃんも、時々、薫子さんの話をしていた」のだそうですが、「子どもの時にはあまり興味がなくて、よく覚えていない」し、「弟(主人の叔父)だって、何とも思っていないから」。

そうなんですよ、私がいろいろと調べたがるのは、そもそも、夫の外戚の血筋の話であって、自分とは直接の血縁関係がないからなのです。義母からも主人からも、誰からも頼まれもしないのに、せっせこと自発的に分厚いスクラップまで作って、毎日のように暇さえあれば調べているという…。主人に言わせると、そこが田舎のおじいちゃんやおじちゃんに、とてもよく似ているんだそうです。

(参照:2009年11月16日・12月10日・12月17日・12月31日・2010年1月2日・1月3日・1月4日付「ユーリの部屋」)