ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

音楽聴いて人生楽しく

昨日の「ユーリの部屋」で書いた府立センターでの女性学講座の件で、追加があります。
今でもよく覚えているのですが、ある日、講座の後で私に、「ここの話を聞いていると、何だかこれまでの自分の生き方を否定されているようで、途中で涙が出てきた」と言われた女性がいました。娘さんがちょうど私と同い年ぐらいで、何となく背景が想像できるような気がしました。その講座では、「エンパワーメント」というキーワードで、集まった女性達に‘自立’の力をつけてもらおうという意図があったようです。けれども、その時私は、(こういう参加者がいるなら、逆効果だな)と感じました。
毎回、アンケートがあったので、私もかなり率直な感想を書いて提出していました。どうやら、他にもそういう方が一定数いらしたようで、別の講師の方が、「いろんな考え方がありますからねぇ」とつぶやいていました。いえ、考え方の多様性がいけないのではなくて、ほとんどの人にとって実現が難しい話を声高に語られても困るってことなんですけど...。
昨日書きながら思い出したのは、その講座の問題点の一つとして、「主婦や外の仕事を持っていない女性達は、自己決定権を持たない/持てない/持とうとしない」という前提で、講師の方達がお話される傾向があったことです。そういうケースももちろんあるでしょう。ただ、すべてがそれに該当するとは、とても思えません。「生き方の多様性」を提唱しながら、意識的にか無意識的にか、かえって一つの束縛を与えていたのが、先の女性の涙につながったのではないかと思われます。
それと比べたら、『婦人之友』の集まりの方が、やや保守的な面もあるかもしれませんが、年齢層がもっと幅広く、それこそ多様な暮らし方をされています。介護中の方、パートで働く方、自営業の方、専業主婦、共働き、外国人をホームスティさせている家庭、子どもを留学に出している家庭、などなど...。
以上、誤解があるかもしれないと思い、書き添えました。

ところで、おととい返却したケストナーの『飛ぶ教室』、実は昔読んだことのあった物語でした。すっかり記憶がごちゃごちゃになっていますね!ただ、読み返してみて、1933年のヒトラー時代に、このような心温まる話が書かれていたことの意味をしみじみ思います。子ども時代には、なかなかそこまで読み取れませんでしたから。ギムナジウムの楽しげな様子と、よい教師のおかげでクリスマス休暇に家に戻れた少年の繊細な気持ちだけで、充分満足していました。でも、読んで涙が出てくる箇所は同じです。
ムローバのCDは何度も聴いて返却。何とも言えず素晴らしい演奏でした。今回は、メロディも覚えて歌えるようになりました。
次に借りたCDは、次の通りです。

・『J・S・バッハのチェンバロ協奏曲集 BWV1052, 1053, 1055, 1056ケネス・ギルバート演奏/イギリス室内管弦楽団
・『ストラヴィンスキー火の鳥」全曲』 ケント・ナガノ指揮/ロンドン交響楽団
・『プロコフィエフ 交響曲全集 第1番-第7番』 ワレリー・ゲルギエフ指揮/ロンドン交響楽団

バッハはいつ聴いてもまず間違いなし。そして、チェンバロなら特に言うことなしです。
ロンドン交響楽団は、設立100周年記念のアジアツアーで、2004年3月8日に来日された時、京都コンサートホールで演奏会を堪能しました。
ケント・ナガノ氏も、庄司紗矢香さん奏でるメンデルスゾーンの指揮で2005年4月19日に来阪された時、シンフォニーホールでの演奏会に行きました。何ともかっこいい渋い指揮者です。「火の鳥」は何度も聴いていますが、CDで楽しむのもまあいいでしょう。

ゲルギエフ氏は、このところ一時お休みのショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲やシンフォニーのシリーズで既におなじみですが、プロコフィエフを聴いてみるのも、また楽しみです。もう少ししたら、ショスタコーヴィチについても書きますので、どうぞ気長にお待ちくださいね。本当に、あの集中的な読書期間は、今でも懐かしいぐらい楽しかったです。若い頃は、「脇目もふらずに目の前の課題に没頭せよ」と教えられて、聴きたい音楽や勉強したい他分野も押さえつけられていたところがありました。そんな馬鹿げた視野の狭い人間にはなりたくありませんから、取り戻そうというわけです。って、もう遅いかしらん??
そうそう、私達の結婚十周年記念日である明日、大阪のフェスティバル・ホールにゲルギエフ氏とマリインスキー歌劇場管弦楽団が来られるのです♪♪
11月13日の夕刊で見て、ようやく知りました。抜けていますねぇ。主人に尋ねると、「前から知ってたよ。大きく何度も広告に出てたじゃないか。でも、ユーリが何も言わないから、大した人じゃないのかと思って黙ってたんだ」と何ともトボケた返事。
何言ってんのぉ!!すごい人なんですってば!まだ暑かった頃、ショスタコーヴィチのシンフォニーの連続録音のCDで騒いでいたでしょう、私?ここにも、ゲルギエフプロコフィエフ交響曲全集のCDがあります、ほら!
…というわけで、本当に心苦しいのですが、平日のため、私だけチケットを予約して一人寂しく(?)演奏会に行くことにしました。最近、主人の帰宅が夜11時半頃で、主人用の薬をもらいに行ったら、薬局のおばさんも唖然としていましたが。せっかくのチャンスを逃して一生後悔するか、多少無理してでも、行けるうちに行っておくか…。ごめんなさい。その代わり、他のこともしっかりやるから…。